砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

学び

対馬を疑う、というのが競馬の醍醐味だと思う。

「お前、本当に強いのか?」「実は違うんでないの?」「強いとは認めるけど、本当にソレは絶対なわけ?」「今回は裏切るパターンでないの?」「ちょっと展開きつかったりしない?」とたくさん血統表に尋ねる。楽しい。

スワーヴリチャードから一つ学んだことがある。

ハーツクライというのは「4分の3Hyperion・4分の1Halo」というべき配合だ。それに加えてもう一つの強い要素がある。「4分の3Son-in-Law・4分の1Halo」なのだね。

スワーヴリチャード自身は「4分の4Hyperion」で、とにかくHyperionが強い配合だ。

もう少しふかーく見ると。母ピラミマは「4分の3Olympia・4分の1Unbridled(非Hyperion)」。ハーツとピラミマはお互いに「4分の1非Hyperion」を抱えて、その仔の代にて「4分の4」を持ってきている。

だからHaloとUnbridledの関係にいろいろと考えさせられるものがある・・・というのはまた違う話。

結論から言うと、ピラミマはRound TableからしかSon-in-Lawを引かない。アイリッシュダンスが多く抱えるFair Trialに関しては、完全なアウトを取っている。

かといって例外と騒ぐことではない。むしろフェイムゲームといった「母非Son-in-Law」の成功例からして、出てきて然るべきこと。またRound TableからSon-in-Lawを引くパターン・・・Seattle Slewを持つハーツ産駒はオーソドックスの類だ。(カレミロとワンアンはCaerleonから(も)Round Tableを引く)

ただし、Seattle Slew組は大概にしてRibotを引く。アドマイヤラクティもそうであるし、Bold ReasoningSeattle Slewの父)を持つフェイムゲームRibotを。その他諸々も同様。

※その他諸々~シュヴァルグラン・タイムフライヤー・ゴーフォザサミットなどなど

Ribotを引かないSeattle Slewカポーティスターカレンミロティック。京都での好戦績・勝鞍のあるタイプだ。

そこらへんの疑問をすっ飛ばして書くが、ハーツクライというのは東京の鬼であるし、上級産駒は「あいつ、登りながら突き放しやがる・・・!」というようなタイプも多い。

それじゃ終いで全部圧倒しているのか?

違う。

ハーツクライ産駒は道中でアドバンテージを取るのだ。終いの切れは相対的なものだ。

「Haloらしい」と考えるのはそこなのよね。スワーヴリチャードが崩れるとしたら、テンに負荷のかからない「ドスロー&スパート戦」ではないか。

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