砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

血統論

4分の3には4分の3か

リスグラシューの配合を見ていっつも思う。母4分の3NDの「4分の3ND、4分の1サンデー」はG1級であるのかどうか。 確かにキングカメハメハ産駒にはそういった部類が多くあり、ドゥラメンテもそれで成功している。けれどキンカメ自身は4×4×6という薄い配合であ…

ビッグアーサーが種牡馬入りすると聞いて

そういえばKLANがサービスを終了するそうで。シンプルかつ機能的で直感的操作の出来る良いデータベースだったと思う。血統を見るには不適切だけれども。 ビッグアーサーは中距離サンデーが全盛の現代では有用な存在だろう。同じ非サンデーの短距離馬であるロ…

ロードカナロアの伝えるSecretariat=Syrian Sea

今のところ「4分の1Secretariat=Syrian Sea」の影響が強いロードカナロア。ディープインパクトよりもややスタミナ的でありパワーとの脈絡が弱い影響なので、突進力を伴う斬れではない。斬るというよりも滑る様な末脚を使う産駒が多いか。 だから直線一気で…

新潟記念回顧

テンの1Fが12秒9と遅かったもののそこからはジワジワと速い流れ。フワッとペースを落として、ラスト4Fを流れるままに12.0-11.4-11.2-12.0で刻んだ。ツムツムらしい強気&強気のラップである。 だがこれほどのラップを刻んだウインガナドルが4着まで残してい…

小ネタ放出(ふと思いついたもの)

・ナスフリートの意義 先生が「ナスフリート」に着目、発表されたのはヴィクトワールピサの黄金配合に際してだったかと思う。だが長期的に見た場合それはサンデーサイレンスクロスにおいても重要とされるものだろう。 今のところサンデークロスの重賞勝ち馬…

アドマイヤリードとトウカイテイオー

さて、ルドルフは書くがテイオーは難しそうだ。だからここでちょっと小ネタ放出。トウカイテイオーとアドマイヤリードの靭やかさは同一なのではないか、という話。つまりMassine絡みだろうってわけで、このためにトウカイテイオーはRobertoを受け入れ、またM…

千四馬を支える濃厚な持続力

見出すまでである(キリッ) とは思いもしたが無茶振りじゃないかね、自分自身へ。何が悲しくてそんなことをしなければならぬのだ。牝馬の千四馬は珍しいわけじゃなかろうが、それを発揮した例はとてつもなく少ない。発揮するべき舞台が少ない・・・。つまり血…

ロードカナロア×ディープインパクトを成功させるには その1

前提の一つとして、ラストタイクーン≒Storm Cat≒Alzaoに対する4分の1異系を母母に求める。非情に靭やかな要素が4分の3としてあるため、これを頑強とする仕組みでなければならない。まずこれについて考えようと思う。 ・In Reality ・Mr. Prospector×Buckpass…

先生の仰る「他の締め方」を考える

ロードカナロアの母レディブラッサムはSecretariat=Syrian Sea3×4で、ロードカナロアは種牡馬としてこの靭やかさを伝えがちなのだ・・・という話であった。 この靭やかさは「4分の4Princequillo」を形成するものであるので微かな接触にも敏感に反応する。Mi…

ヴォージュに見るナカヤマフェスタ産駒

ヴォージュは重賞を勝つ器ではないにせよ、三味くらい足りないだけで方向性は正しいかと。 フジキセキ≒ステイゴールドが成立するのは、フジキセキの成功配合馬が母系からNijinskyやDeputy Minister+Nashuaを引いてくるから。フジキセキはIn Reality弄りとFl…

シルキーラグーンに思うこと

非NDサンデー種牡馬がこれほどハマる繁殖も珍しい。叶うことのない理想を言えばマンハッタンカフェを狙いたいし、ネオユニヴァースでもありかと思う。だがそれでG1馬が作れるかと言えば微妙であるから、Pacfic Princess頼みにディープをつけるのも当然かと。…

今一度オルフェーヴル産駒を考える オルフェ本馬編

・前情報 牝系はErin。大抵の場合においてSir Gallahadを取り込んでまくりを打つ血統だ。遡ればCherokee Rose、Belle Roseといった具合で、Belle Roseの代表的な後継繁殖はSweepを輩出したPink Domino、Cherokee RoseからはStorm Catなどが見られる。その為…

エイシンフラッシュ備忘録

エイシンフラッシュの配合で最もいじり甲斐のある場所は父父Kingmamboであるが、これを弄るということになるとクラウンドプリンス=Majestic Princeやジェイドロバリーということになる。 一定の効果はあるであろうし、弄らないよりはよっぽどましである。だ…

何故~(略) その3

話が見えなくなってきたのでまとめる。 一文でまとめると「Lyphard4×4の緊張に対して他血統が限りなくアウトブリードとされており、その中で緊張と緩和の取捨に優れた配合である。」 緊張による表現(Lyphard及びNorthern Daner)も素晴らしいのだが、それよ…

何故ブラックタイド産駒が高速で~(略) その2

さて、キタサンブラックの配合における最大のポイントはどこでありましょうや。 それは「4分の1Blue Larkspurクロス、4分の3非Blue Larkspur」のブラックタイドに対して、更に非Blue Larkspurのシュガーハートを重ねたことだ。このあたりの頑強をとことん無…

何故ブラックタイド産駒が高速で粘って見せるのか

典型的なブラックタイド産駒とは ・道悪でゴリゴリする →ディープと違ってダートでの実績もある。 →ただし、ディープ嵐猫やディープエルコンは道悪でヌルヌル抜け出してくる ・前受け必須 →末脚を使ってどうこうという馬はいない →ディープは末脚を使う傾向 …

Bend Or=タドカスターから見るSardanapale

今まで血統論を深めて来た中で実感してきたことに「SardanapaleとLadasがニックスなのは間違いないけれど、Sardanapaleの重要さは薄れている。」というものがあり、あまり熱心にSardanapaleを探ることはなくなってきていた。それでもその父Prestigeの配合に…

エイシンフラッシュ産駒の配合について について

Sans Souciの観点から色々探れるはずだぜ! という風に勇んでいたわけだが、難しくなった。基本的にその原因は俺の持つものではない。 大きな事件のために断念せざるをえない。それは今の今起こったことではなく、ここ数年に明らかとなった重大な事実による…

エイシンフラッシュ産駒の配合について Princequilloの解明

Princequilloの働きについてはディープインパクトとオルフェーヴルの産駒を比較することで分かってくることも多いと思う。これにディープスカイなんかも加わって楽しい世界が広がるかと。 それにエイシンフラッシュが加わるはずだが。 最初に書いておくが、…

先生の大喜利に際して 終章

ツァーリーナはヨハネスブルグの種を受胎したとのこと。 Seattle Slewは「4分の3Blue Larkspur、4分の1Poker(Round Table×Nasrullah×Striking)」。A.P. Indyは「4分の3Blue Larkspur、4分の1Secretariat(Bold Ruler×Princequillo)」でやっていることは大…

エイシンフラッシュ産駒の配合について 斬れの証

エイシンフラッシュの胴はKingmamboというよりもRibotに近い。Ribot自身ほど胴は伸びていないしタップダンスシチーほど重いものでもないし、またリアファルやほど鋭く伸び上がる腹でもない。 太くゆったりしつつも、緩やかに腹が巻き上がっている姿であり、…

エイシンフラッシュ産駒の配合について 対Blue Larkspur続き

前回はデンコウアンジュとの配合で終わった。 エイシンフラッシュが希薄なBlue Larkspurクロスしか持たない種牡馬であるため、おそらくこれにまつわるパワー&スタミナをもろに食らうことになるだろう。 逆を言えばエイシンフラッシュを尻に敷く繁殖牝馬はBl…

エイシンフラッシュ産駒の配合について 対Blue Larkspur

Kingmambo×サンデーは鉄板。エルコンサンデー、キンカメサンデー、他にリアルスティールなどの活躍馬がある。 エルコンサンデーの傑作と言えばヴァーミリアンで、これは母系にBlue Larkspurを引かない。エルコン自身はMr. Prospectorから一本、Bold Reasonか…

エイシンフラッシュ産駒の配合について Florizelの酷使

Sure Bladeの「Sharpen Upへ対する4分の3Nasrullah」というのは「Nasrullah×Hyperion」の観点から凄まじい挑戦っぷりであり、しかも全体からして「4分の3Nasrullah、4分の1Sharpen Up(Hyperionクロス)」「4分の3Hyperion、4分の1Doubly Sure(4分の3Blandf…

エイシンフラッシュ産駒の配合について ドイツの変態

「Sardanapale×Ladas」について今まであまり触れていなかったことであるが、この組み合わせとSt. Serfが合わさるとより良いことが分かってきている。何の理由からこれが成功するのかはさっぱり分からないのだが、とりあえずLadasの近くにSt. Serfがあること…

ハービンジャー産駒を考える その4

「モズカッチャン?フローラSの穴勝ちなんて大したもんじゃない」 そう強く思っていたのだけれども、実際に配合を見てみると感動してしまったよね。ミッキーロケットと同程度には好配合であって、和田竜を乗せた判断は正しいと思う。 ハービンジャーはハイハ…

アドマイヤリードの底力とは

Nashuaの解明において考えだしたことは以下の通り ・Ladasとの関係が重要 ・Flower BowlによってDonatelloとの遠い関係が成り立つかもしれない なので単純なNashua≒NantallahかつFlares=Omahaしか発生させないNumerous=ジェイドロバリーにはDonatelloとの…

Relicに関して少々

ヴィクトリアマイルでRelicの差しをピックアップした。結果はデンコウアンジュが2着まで差し込んだわけだが、5代外の話なので偶然である。あんな半端な判断で来たのは。 メイショウサムソン産駒の母Relic持ちがニックスなのはメイショウサムソン自身がフォル…

牝馬切れの仮説 その1

Rivermanの切れとは同じフィリーサイアーとして血統を反映させたBlue Larkspurの影響が大きいと考える。であればRobertoもHaloもそうでなければおかしいが、そこを突き詰めると色々と見えてくるのではないか。 もしもRobertoの男性的なパワーをMan o'Warに求…

フレンチデピュティを考える 導入編

フレンチデピュティのパワーにおいて最も表現されやすいのはGood Example≒Eight Thirtyである、という話は先生の血統論を好むマニアたちには常識。 この2頭の父であるPilateは当時としては前衛的に過ぎた配合だと言わざるを得ず、種牡馬として似た配合を後世…