砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

配合を見る

ファストアプローチについて

Ribotを根っこにしてTom Foolを表現するという、俊敏さのかけらもない配合。 ND直系としてのSadler's Wells Mr. Prospector Alydar Buckpasser Graustark=His Majesty Galileo Somethingroyal といったDanzigのニックス血統を重ねながらもDanzigを持たない…

クリンチャーについて

気づいたが、こいつはワキノブレイブの弟。シルクロード3着だが、その前年のシルクロードで穴指定したのを覚えている。めっちゃ悔しかった。 ディープスカイの芝馬においては随一の配合。全体の相似を取りつつアグネスレディー≒Dusty Dollarという薄いニアリ…

スティッフェリオについて その3くらい?

過去に2度ほどスティッフェリオについて書いた気もする。 大体書くことは変わらないので配合の骨格については過去記事参照。母ちゃんがG1馬なので配合は成り立っているに違いなく、とりあえずPretty Pollyと緊張と緩和に対する姿勢が良いのだろう。 ステイゴ…

クリノヤマトオーについて

アストンマーチャンらを輩出したフィールディの一家出身で、このフィールディがアウトサイダーの好配合。Robert le Diable、Sardanapale、La Farinaのクロスなど仏系のクロスが強く、秀逸なのはVanile≒Vasthiの同母4分の3ニアリー。父が北米血統のNorthifiel…

マイスタイルについて

母のファーストナイナーはDanzigを上手に活かした配合で、この牝系からはビリーヴも出ている。 Danzig×Ribot Danzig×Secretariat Danzig×Raise a Native Danzig×「Nasrullah×Hyperion」 というのはもうすんごい組み合わせであって、父ハーツクライがきちんと…

アダムバローズについて

ハーツクライ×Unbridled's Songはスワーヴリチャードと同じ。 こっちの方が分かりやすくHalo≒Red Godで機動力重視と見えるし、Blue Larkspur絡みにおいてこちらの方が褒めやすい。 ただ4代母Space Galによる「Lavendula4×3」を活かせていないのが問題で、Lav…

プラチナヴォイスについて

人気の低い順に全頭の血統について解析を行う。根拠のない気分次第な話が転がるが、前夜のぶっとばしなので仕方がない。普段よりボリュームアップだが、ぐちゃぐちゃする。 最初はプラチナヴォイス。 エンパイアメーカー×マンハッタンカフェは好配合。母系が…

スプリンターズSの出走馬 その3

残念ながらタイムリミットである。簡単にやって予想に移る。 メラグラーナ Fastnet Rockの様な鋭いデインヒルに対してのBuckpasserクロスは速さよりスタミナ重視。緊張と緩和に優れた母であるが、この配合形ならば弄るべきは母父でなく母母であるべき。母母…

スプリンターズSの出走馬 その2

ラインミーティア メイショウボーラーは基本的に嵐猫らしい短足を伝えるが、あまりSecretariatの柔らかさを伝えない。ブワッと広がるストライドではなく、バネの様に伸縮の強いストライドで走る。これはThachへSpecialを絡めた産駒が多いのも一つの要因だが…

スプリンターズSの出走馬 その1

スノードラゴン 新潟スプリンターズSの覇者。平坦スピードに優れるがパワー豊富でダートもこなす。ズブくなってもマイルをこなせない程度には頑強で、この融通の効かなさはCozzene由来だろう。 Princely Giftらしい柔らかくも頑強なストライドはトライバルチ…

グランアルマダという可能性

4分の3妹には最近故障引退してしまったアドマイヤミヤビがある。 ウインドインハーヘアの一家。デインヒル、クロフネ、ダイワメジャーという累代の馬。ダイワメジャー産駒としてはスピードに欠けた部類で、中距離でもまだズブい様子がある。小回り千八など先…

スティッフェリオの配合について

前走はもうあからさまに北村友一の騎乗ミスであり、あの形で函館を勝とうとしたのは間違いではないにしても、外へ出すのも追い出しも尽くが遅い。あれはステイゴールドの競馬ではなかった。 勝ったのはドレッドノータスやサンマルティンの全弟バルデスで、こ…

アルアインを見る

ディープ×A.P. Indyは基本的に弾けない。これはWeekend SupriseがSecretariat≒Sir Gaylord1×3という強い相似を持つためで、母父Secretariatの種牡馬としてA.P. Indyはスタミナ的な柔らかさを強く伝える種牡馬として出た。 これを支えるためにBold Rulerの継…

紫苑Sの前にサロニカを語る

ノーザンファームのディープらしく名血&好配合。この人気に落ち着いているのは距離と臨戦過程に不安を覚えている人たちが多いのだろう。 ドイツのディープで軽量なのはビッシュと同じで、ここでどれだけ乗せてきても450kg。おそらく440kgまで乗せてくるはず…

オジョーノキセキの配合

目を引くのはやはりPleasant Clony×Time for a Change×ボールドラッド間に起こるMisty Mornのクロス。Princequillo×MahmoudはCequilloと同じ配合形だがPlucky Liege一家に収まるCequilloとは趣が異なる。 こちらはLa Chicaの一家で、これを名繁殖たらしめる…

札幌2歳S登録馬を簡単に

カレンシリエージョ アドマイヤリード妹のハービンジャー産駒。5代内に目立ったクロスはないがYoung EmperorとMilesianの絡みが地味に面白いし、またベルアリュールの生命線である米仏のめぐり逢いという観点でハービンジャーほど優秀な種牡馬もない。(Crep…

Bourtaiクロスの意味 テンクウの話

祖母Affectionはウイポ8ユーザーなら誰もが知っている名牝系基礎でアパパネやトゥザヴィクトリーなどがその出身馬に挙がる。血統としてはSun Again(Damascusに見られ、またモーリスの血統表に多く見られる)が著名。 北米で発達した牝系らしく英愛系の緊張…

テンクウについて

すんごいどうでもいいことだけど、この馬名は大和天空を思い出す。月下の棋士はオヤジどものキャラが濃すぎて面白い。特に大和天空は中盤で終わったキャラだったはずなのにA級順位戦で息を吹き返しつつ「菩薩エピソード」「衝撃の勝利」「イケメン死去」のト…

トッカータについて 簡易版

簡易ではないやつはお蔵入りとした。自分で何書いているのか分からなくなったから。 褒めたいところ ・Lyphardクロス+Nureyevはベター。 ・Lady Rebecca≒Crown Thy Good4×6に面白みあり。 ・(Alycidon≒)Burghclere≒エタンに端を発するMieuxce攻めはNureye…

新潟2歳Sの出走馬を見る

エングローサー トランセンド×アフリートという配合は実に秀逸で、母系にあるHabitatを含めて前駆が靭やかに鋭く伸びる配合形と言える。(レース見てないけれど、多分そう。) トランセンド産駒においてはかなり芝向きの配合であるはずで、大きなストライド…

アングライフェン×福永の複雑な様相

アングライフェンの前駆は明らかにHabitatで、つまりエピファネイアと同源である。函館記念で見せた4角の反応は皐月賞のエピファネイアに似ている。靭やかではなく頑強にまっすぐ伸びる。 ただ反応の鈍さはBois Rousselを弄らないトニービンらしいものでジワ…

ディープインパクト×Mr. Greeleyの隠れたスタミナ

マウントロブソンは母がNasrullahまみれで、それはMr. GreeleyのBold Rulerクロスに集約される。ディープは非NasrullahだがTurn-toクロス。ディープとGone WestだとBurghclere≒Mixed Marriageが発生し、これは牡馬においてかなりスピード的なニアリークロス…

我らはまたストロングタイタンの理解を求められる

ストロングタイタンの強みってのはつまり、池江調教師の絶妙なレース選びと采配に他ならない。競馬ファンを絶妙に悩ませる嫌なところをついてくる。(ドリームジャーニー以来の池江ローテと言えばそうだが) 数多と引くNorthern Dancerの締めにDanzig4×4を仕…

エテルナミノルは隠れた好配合

エテルナミノルは分かりやすい相似配合である 4分の4In Reality Le Fabuleux4×4 Cornich Prince5×6 Northern Dancer4×5 Nashua6×6 Kahled=Red Ray7×8*8 Beau Pere=Belle Mere8×9 Alibhai7×7 父Buckpasser5×4で母Hail to Reason4×4なので父母それぞれに独自…

函館2歳Sの出走予定馬を見るだけ その2

ナンヨープランタン ルーラーシップという種牡馬の長所はエアグルーヴがトニービン産駒でありながらも完全な非Blue Larkspurかつ非Balladierであること。4分の1がこの態勢を取り、またキングカメハメハがBlue Larkspur絡みの名血であるMr. ProspectorとBuckp…

函館2歳Sの出走予定馬を見るだけ その1

見るだけなので2歳時における函館1200mへの適性はノータッチ・・・いや気分次第。ていうか、一から十まで気分次第。 アリア 母ラプターセイハートはアイスフォーリスの姉。母父に短距離米血統を組み込んだダイワメジャーは短距離路線へ進みやすく、函館2歳S…

七夕賞出走馬を簡単に

ウインインスパイア Majestic Lightの処理が不安定で、靭やかであっても芯がない。ブライアンズタイムの導入は正解だろうがサンデーは不必要だったかと。 スズカデヴィアス Seattle Slew持ちキンカメサンデーにおいては最上級の出来栄え。サンデーの斬れが本…

高速馬場に愛される男

キタサンブラックは一流半がどれだけハマっても自力で押し切ってしまうという一流馬であるが、これがG1をいくつも勝っている現状は好ましくない。どうしてもこの馬がG1を5勝するほどの器には思えないのである。 だがドゥラメンテが現役を続行していようが怪…

ブラックエンブレムの何が素晴らしいのか

ヘクタープロテクターはWoodman×Reverman×DamascusでBlue Larkspurクロス血統の累代。これはもうRivermanの力っぽさを抜群に引き出す配合。そのためにフランス最強マイラーとして君臨したわけだが、恐るべきはこのアホな配合で血を紡ぐに至った現在の状況だ…

イスラボニータの血統的解剖 その5

考えたことはないだろうか。 「そもそもGrey Sovereignって何なんだ。ふざけんなよ。」 血統表を掘っても意味の分からない血統ばかりで脈絡など探しようがない。しかし、古くはオグリキャップとタマモクロス、最近であればトニービンな諸々の活躍馬、ずーっ…