砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

天皇賞秋 ジェンティルドンナ

どれだけ他の馬を持ち上げても、1強であることは疑いようがない。


牝馬三冠に加え、ジャパンカップまで制した名牝馬

牝馬で、しかも3歳でジャパンカップ勝った国産馬って他にいないんじゃないか?

まさに歴史的名牝。

凱旋門賞に行っていれば勝っていたんじゃないか、というレベル。

(だってジャパンカップでオルフェを下してるんだもん。可能性としてはあり得ると)

まぁ、こいつに勝てるのはオルフェやゴールドシップフェノーメノという馬だけでしょう・・・。

とは考えちゃいけない。

少なくともエイシンフラッシュは大駆けしてくれりゃ勝負になる。

真っ向勝負出来るのはこいつだけ。

ジャパンカップという大偉業で色々と判断が難しいのだけれど・・・。

もしかしたら3歳で成長しきっているんじゃないか、という疑惑が。

これは早熟だとかそういうわけではなく、(早熟って書くと否定的なイメージがつきまとう)

成長がとっても早いんじゃないか、と。

ディープ産駒の重賞実績などを見ても2歳から3歳のものが目につく。

そら古馬は多くないから仕方ないけどいくらなんでもこれはおかしい。

成長の早い傾向がないのであればえげつない、世界一の種牡馬と言えるじゃないか。

今年なんてことごとく3歳重賞を勝ち取ってるぞ。

(ダービーに関してはトライアルも本番も独占。)

つまり・・・

「実力ではなく成長力に一日の長があった」のではないか、と。

クラシックはやはり成長力が大切ですから。仮に古馬レベルまで成長し切ることが出来るならば・・・。

これは圧倒的に有利。

そうじゃないとジャパンカップを3歳牝馬で勝つなんてことはありえねぇ。

これでなお成長するなんてことがあればまさに世界的名牝。

つまり、相手をするのはジャパンカップジェンティルドンナでいいはずだ!成長はしてねぇ!

そしてあの時は4kgの斤量差があった!今回は2kg。これならエイシンフラッシュでも相手になるっ!

そして斤量不安もある。(1例しかないので変に煽り立てる様なことになってしまうが)

56kgを背負った宝塚記念では3着に敗れているのだ。

少数立てであったこと、フェノーメノに先着していること、半兄のダノンバラードに先着を許したこと、

ゴールドシップのマークにあったこと、海外遠征からの鉄砲であったこと、

本当にたくさんの要素が複雑に重なっているため確かなことは何も言えない。

しかし不安に留まるようなことであれば山ほどある。コレもまた判断が難しい馬。

まず、少数立てであったこと。

これは他に強敵が(奇襲を食らわせられるような馬が)いなかったことで

多少の不調不利でも着内まで持ってこられてしまったのではないか、という考え。

しかしフェノーメノには先着しているぞ、という反証がある。

さらにこの反証として夏の輸送競馬がある。関東馬には不利とのデータがあるじゃないか、と。

輸送がなければフェノーが勝っていたのか?となるとまた難しい。

そもそも春天でピークだったのではないか、という見方がやはりある。調子は継続するものではない。

ましてやフェノーはステイゴールド産駒だし、輸送で短期的に調子を崩してもおかしくない。

ゴールドシップ春天で敗れているため、調子がイマイチだったのか、という見方が出来てしまう。

つまり宝塚記念でピークを迎えたのかもしれない、ということだ。

これら、当時「三強」と言われた馬との比較は非常に難しい。

となると別の馬として半兄、ダノンバラードが挙がる。

鳴尾記念3着から中2週で参戦した。

この決断が見事当たるわけだが、実際のところこの馬が勝った理由がイマイチ分からない。

秋から使い込んでいた馬体をリフレッシュさせて鳴尾に挑んだ、これは分かる。

そこで3着というのだから放牧と調整は大成功だ。これは確か。宝塚2着なのだから確実。

つまりは・・・「絶好調のダノンバラードなら先着できる」程度の馬、となる。

ジェンティルドンナ、恐るるに足らず!ということに。

もちろん、ディープ産駒が二段階で成長を遂げるスーパーウルトラ種牡馬という可能性も否定出来ない。

ダノンバラードが化け物じみた走りで秋古馬三冠を取ってしまうこともあり得る。

ダノンシャークマイルチャンピオンシップコースレコードで大勝利することだってあり得る。

エリ女デニムアンドルビーマルセリーナヴィルシーナで独占することだってあり得る。

まぁ、なんでもありですね。

そんななんでもありな馬じゃないだろうから単純にジェンティはそこまで強くないんじゃないか、と。

血統的背景から考えるとそうなってしまいますね。

全姉のドナウブルーとて未だに成長しているような晩成型ではないでしょう。

今年辺りで繁殖入りしてもいい成績だ。

(ぜんし、で全姉となるらしい。全妹はぜんまい、全弟はぜんてい、全兄はぜんけい)

斤量は特に難しい問題だと思う。

ダノンバラードエイシンフラッシュの様に斤量が重くてもへっちゃらな馬もいれば

レオアクティブホエールキャプチャの様に全く走らなくなる馬もいる。

こればかりは走ってみないとわからないからね。

でも・・・天皇賞秋の様な高速競馬となればある程度は堪えるんじゃないか?

ジャパンカップも高速決着だったけど背負ってたのは53kgだったから。だいぶアドバンテージはあったと思う。

1kgで1馬身、という世界だ。

そうなると・・・切るのもまた一つの選択、となるね。

秋天を勝つようなら・・・紛れも無い。日本競馬史上最強牝馬

しかし・・・ここでジェンティが出てくるのはとても面白いよね。

先行馬の負担はどれほどのものになるだろう?ペース次第では追い込み台頭あるぞっ!

いや、正味な話。

先行馬は潰れると思う。ほとんど。

残るのは本当に一握り。

ジェンティルドンナエイシンフラッシュ。この2頭。

それにアンコイルド(追い込むかもしれないけど)、そしてダークシャドウ

トウケイヘイローが勝ちに行くのならば・・・

馬の素質を計る意味でも勝ちに行く意味でも、相手を寄せ付けないような超ハイペースだと思う。

先行馬を潰し、差し馬を届かせない。

最も怖くなくて、最も恐ろしい逃げを打つのではないかな、と。

サイレンススズカのような変則的かつ横綱相撲な逃げではないと思う。

そういう事が出来るほど器用じゃないよ。1600mで勝ちきれていないのがその証拠。

だからジェンティの位置取り次第では追い込み台頭が十分ある。

2着にナカヤマナイトでも来てくれれば面白い。アンコイルドも追い込みからなら面白い。

トウケイヘイローの怖さってのは限界を見せていないところだ。

逃げをまだ失敗していない。

重賞を逃げて3連勝してるんだぜ?こんな馬どう処理したらいいのよ。

だからハイペースでも人気馬はついてくる。しかとついてくる。

鞍上が武豊というのがまた恐ろしい。逃すわけにゃいかん。

やはりスローにしては強い強い先行馬に楽をさせるだけだから。真っ向勝負するようなもんだから。

ジェンティルドンナエイシンフラッシュとガチンコ勝負ってのは上手くない。

そもそもトウケイヘイローは他馬と競り合って勝った逃げがないわけだから。

ここは他馬との勝負ではなく自分との勝負。ハイペース勝負だと思うのです。

(ていうかハイペースって公言してるし。でも鵜呑みは良くないな、と)

どうするんだろうね?とりあえず飛ばさせて馬任せかな?

「かかってるんじゃね?」というペースになったりしないかな?

俺個人としては「逃げ馬の死んだふり」というのを見てみたい。

[fin]