ジャパンカップで失った熱を取り戻すほどに。
おもしろい。
ところで「金鯱賞」と書いて「きんこしょう」と読みます。
しかしながらグーグル変換はがんばってくれず、「きんしゃちしょう」と打ち込まざるを得ません。
「きんこ、しょう」で「金鯱賞」と打てなくもないけれど一発で出ないもどかしさはある。
さて、その金鯱賞。
まず目を引くのはウインバリアシオン。
今年の活躍が目立つのは・・・もちろんディープインパクト産駒でしょう。
ジェンティルドンナにデニムアンドルビーというジャパンカップワンツーコンビもそう。
マイルCSのトーセンラー、宝塚記念2着のダノンバラード、桜花賞のアユサン、ダービー馬キズナ。
しかし一方で、確かに存在をアピールしている種牡馬もいる。
春天フェノーメノ、宝塚記念ゴールドシップ、凱旋門賞2着のオルフェーブルのステイゴールド。
ハクサンムーンはアドマイヤムーン、トウケイヘイローはゴールドヘイロー、ロードカナロアがキングカメハメハ。
メイショウマンボはスズカマンボでエイシンフラッシュはキングズベスト・・・
菊花賞馬のエピファネイアはシンボリクリスエスだし、皐月賞馬ロゴタイプなんかはローエングリンでしょう。
4歳秋に本格化する晩成型の種牡馬、として有名ではあった。
それを如実に、檜舞台で見せつけたのがジャスタウェイ。完勝&完勝&完勝。
しかしその4歳秋を棒に振った悲しきハーツクライ産駒がいる。それがウインバリアシオンだ。
現在5歳。大層な素質馬であり、3歳時にはダービー2着、神戸新聞杯2着、菊花賞2着・・・
つまりオルフェーブルの2着馬であった。その点はヴィルシーナに似ている。
日経賞2着、春天3着、宝塚記念を4着・・・4歳になってからはイマイチ振るわない成績。
勝ち切れない競馬が続いていた。
実際、勝ったのは青葉賞だけで、2着が多い。
本格化前のハーツクライ産駒とはそんなものである。ジャスタウェイも勝ち切れない競馬が続いていた。
さぁ、これから、という4歳だったが図らずも故障。
今の今まで休養していたのだ。
仮にジャスタウェイのような本格化を遂げていたならば・・・12年のジャパンカップは3頭の競り合いになっていただろう。
・・・クラシックでここまで活躍してるんだからジャスタウェイほどの本格化はないと思うけどね。
ただ勝ち切れる競馬が出来るようになったウインバリアシオンはすごい脚を使うはずだよ。
さて、これはあくまで妄想の域を出ない。
この「本格化」ってのが曲者でね・・・。
果たして1年半ほど休養していた馬の身体が本格化にいたるかどうか。
そこがこの金鯱賞の見どころですな。
そして相手が強い。
これも4歳秋を棒に振った馬。本格化なのか、玉を取った結果なのか、とりあえず強くなって帰ってきた馬だ。
(玉~やんちゃな馬をおとなしくさせるために去勢することがある。血統を絶やしてしまうので最後の手段。)
そして母父ダンスインザダーク、父にキングカメハメハ。ラブリーデイ。
脚のしぶとさには定評あり。菊花賞に出て欲しかった馬No.1とはこいつのことよ!
ちなみにNo.2はペプチドアマゾンだぁぁぁぁぁぁ!
スローからの決め手勝負にゃ強いっ!ウインバリアシオンはこいつには負けられないな!
そして安定感のなさは親父譲り、オーシャンブルー。
こっちはいつ来るか分からない恐怖に怯えるしかないのだろうか。
アルゼンチン共和国杯組からはムスカテールも参戦。
勝ち負けにすら持ち込めない残念な競馬を続けている馬だ。
これもまた「安定感のなさは親父譲り」だったりする。
・・・
ここで勝ってウインバリアシオンやメイショウナルトは本番へ駒を進めたいだろう。
いや、まことにこれは・・・見るレースだね。
絞り込むまでは簡単だろうけど簡単すぎてトリガミになりかねない。
ウインバリアシオンは期待値が低すぎるし、メイショウナルトは前走の負け方が気になる。
かと言って代わりに台頭する馬も乏しい。
ウインバリアシオンが復活の狼煙をあげるか
メイショウナルトが新たな勲章を増やして有馬記念への足がかりとするか
ラブリーデイの出世レースとなるか
変にムスカテールとかが勝っても全く面白くないんだよなぁ。
フラガラッハでも勝ってしまえば面白いんだけどね。
そういえば。
ジャスタウェイって馬名は銀魂がネタにしたのかと思えば逆なんだね。
2004年くらいのネタだから銀魂から馬名を取ったんだ。
何の仕事だか知らないけどアニメ産業ってそんなに儲かってるもんなの?
二千万とか三千万とか稼がないと資格がとれないはずなのに。しかも安定して。
ていうかジャスタウェイって1260万で落札されてんの・・・?
もう2億は余裕で稼いでるのにすごいもんだなぁ。
難しいもんだ。サンデーサイレンスも安い馬だったらしいしなぁ。何十億と稼いでそうな馬なのに。
3万ドルとかそういうレベルらしいから・・・1000万円ちょいかな。
1986年生誕だから・・・?プラザ合意の後か。200円足らずまでいってるから500万ほどだろうか。
バカ安じゃないか。これがアメリカ競馬を席巻した2頭の片割れの値段・・・。
バカ安の強い馬と言えばやはりテイエムオペラオー。
春天、宝塚記念、秋天、ジャパンカップ、有馬記念を同一年で勝った2つなき名馬。
ただ後に表れるディープインパクトなんかに比べると地味だよなぁ。
先行して脚を溜めそのまま突き抜ける。予定調和的な勝ち方。ドラマ性が薄い。強すぎる勝ち方。
かといって刺激的なディープインパクトがバカ高というわけでもない。
サンデーサイレンス最骨頂、円熟期とも言えるあの時期の産駒にしては安い。7000万。
良血であれば活躍しなくとも種牡馬にする、というサムライハートのような馬すらいるのだ。
その年のサンデーサイレンス産駒では安く買われた馬が無敗の三冠馬となった。
そしてテイエムオペラオーと同じG1七勝という偉業を4歳いっぱいで成し遂げ種牡馬に。
初年度の産駒がダノンバラードやトーセンラー、マルセリーナ、リアルインパクト。
ダノンバラードが初の重賞制覇。初のG1は桜花賞のマルセリーナが。G1二勝目はリアルインパクトの安田記念。
翌年にはジェンティルドンナとヴィルシーナの二大牝馬が台頭。そしてディープブリランテがダービー勝利。
ジェンティルドンナは牝馬三冠に加えてジャパンカップをも制覇。
ダービーの父仔制覇、ジャパンカップの父仔制覇、父仔で三冠。これらを二年目の産駒で達成した。
そして3年目の産駒となる今年。
アユサンが桜花賞を勝ち、ディープ産駒が桜花賞三連覇。(マルセリーナ→ジェンティルドンナ→アユサン)
ダービーをキズナが勝ち、これが産駒で二連覇。
古馬戦線ではジャパンカップをジェンティルドンナが勝って同一馬ではあるがディープ産駒が二連覇の格好。
またヴィクトリアマイルをヴィルシーナが勝利。マイルCSをトーセンラーが。
残る芝のG1は皐月賞、NHKマイルC、春天、宝塚記念、菊花賞、秋天、エリ女、有馬記念・・・。
・・・秋天も不思議なレースだよなぁ。
トーセンジョーダンやエイシンフラッシュの様な変則的な強さのある馬が勝ち、今年は伏兵ジャスタウェイだ。
かと思えばジャパンカップは東京コースへの実績、G1実績が全てだ。
めちゃくちゃなローテでオークスを3着したデニムアンドルビー。
前年度の勝者ジェンティルドンナ。秋天とジャパンカップで結果を出し続けていたトーセンジョーダン。
ジャスタウェイの勝利で世代交代が進むか、とおもいきやトーセンジョーダンだ。
確かな存在感、トーセンジョーダン。
おかしいなぁ。1着4歳、2着3歳、と5歳以下の馬が来ているぞ、と思えばトーセンジョーダン。
お前7歳でしょう?と。
まだジャパンカップの傷は言えない。
あれは一体なんだったのだ。夢か現か幻か。いいえ、それはきっとトーセンジョーダン。
[fin]