砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

ベルキャニオンの可能性

ディープの台頭を考えるとこいつが目に付く。


中山2000m、渋馬場。

そういう条件を考えるとディープはまず買えない所である。

「そんなこと言っても去年はカミノタサハラががんばったじゃないか」

カミノタサハラは4着でした。

そしてそもそもコースレコードをたたき出すような高速馬場でありました。

ベルキャニオンの全兄なので貴重なデータですな。

しかしロゴタイプなんかは馬場がまだ渋っても良かったくらいですね。

速い馬場よりまだ仕事をしたでしょう。3歳時点で田んぼの札幌記念を好走しているのだから立派なもんです。

なので力関係を思うとカミノタサハラは順当な結果。

血統を考えても中山はこなす程度で、渋った東京がベスト。

ただ、今回のベルキャニオンはカミノタサハラと違って好材料あり!

それはスロー展開が予想されること。速くなったら終わり。大外からフルブルームがガチガチ来たら終わり。

スローからならばベルキャニオンは競馬になるはずである。ディープはそういう感じ。

「お前、渋馬場はディープだめとか言うけど一昨年の2着3着はディープだろ」

一昨年はゴールドシップが勝った年ですね。ワープの年です。

あれだけ内馬場をほったらかしにされていたのだから小回り感が薄れます。

なのでディープ的に展開すればなかなか好走は見込めたはずなのです。

そもそもこの年は雨の影響が激しかった。

ステップレースから何から全部雨の影響受けっぱなし。本番すらそうでしょ?

そういう中で好走してきたディープがワールドエースディープブリランテですよ。

下地があったのです。

だからよほどのことがない限り皐月賞でディープは買うべきじゃない。

その「よほど」に「逃げ馬不在」が当てはまるかはわかりません。

そもそも「不在」なのかすら怪しい。普通にウインフルブルームが逃げるとも思うし。

本当に枠って上手く決められてるよ。こいつが18番だなんて。

伏兵的に誰かが逃げを打つ可能性もあるわけです。

そこらへんの駆け引きは素人にゃ手の出せない範囲です。

できることったら「スローになる!」と決め打ちすることだけ。

疑って馬券を広げたら大怪我します。

スローにならないならディープ全消しでトゥザワールドから入るが正解と思います。

スロー、ってのがまた妙味なのですよ。

スローからの瞬発力勝負、となると一番はディープ、2番はハーツクライでしょう。

となるとワンアンドオンリーのような長い脚を使える馬が光るのです。

仮に後方からの追い込みをしても複勝圏まで届かせ得る。

トゥザワールドの取りこぼしが起こりやすい条件ともいえます。

さらにスローならばフジキセキ産駒が息を吹き返す。

割りと折り合いに不安のない2頭なのでスローならば2000mはこなせるはず。

馬場悪スローはタマモベストプレイ菊花賞有馬記念で克服しておりますゆえ。

同じことができなくはないのかな、と。

つまりスローから展開すると馬の能力差が勝負に影響しやすくなる。

適性の問題で消せる馬にチャンスが訪れる。

さすがにドスローにまでは落ち込まないだろうから杞憂に終わるはずなのだけども。

ハナを切る馬がなんなのか分からない以上どうすることも出来ない。

ん??? やっぱりノーマルかなぁ。普通にとどまるかなぁ。

2分00秒7くらいの。ちょっと緩めな馬場悪ペースかなぁ?

・・・

仮にウインフルブルームがハナを切ってもそこまでペースは上がらないよなぁ。

そしてこいつは逃げ馬がいたほうが強い馬。番手競馬の馬ですわ。

ソラを使うから目標がないといかんのです。

外枠よりも内枠ですよね。

シンザン記念は舞台が中山だったならば完璧な枠と配置でした。

京都でもミッキーアイル相手にあそこまで迫ったのだから非凡な番手馬ですよ。

千両賞では逃げていますが押し出される感じでした。

スタート出たなりで「だれも競ってこないぜ」とペースがドスロー。

しかも縦長になるしペースを速めても誰もついてこれない。

実力差がありすぎた競馬でしたよ。

スタートが良かった上に3番の内枠。

そもそもテンの速い馬じゃないので競りかけられたら譲るしかないし。

今回も逃げようにも逃げられない。押して押して逃げる意味もない。

内からポンッ!と出られたら競りかけることも不可能。

18番という枠は勝ち目を薄くしているし競馬の仕方を強制してもいる。

うーん・・・

番手競馬の達者は多いわけだから押して逃げる意味もあるといえばあるのかな?

イスラボニータなりいるわけですから。

しかし大外から押して押して逃げたら内から逃げてかかったほかの馬とかち合った・・・

そんな状態になったらだいぶ悲惨だよねぇ・・・。

単騎逃げのスロー、という目標がなけりゃ貧乏くじでしかねぇ。

江田照が起用されたクリノカンパニーなんてのはどうなのでしょうね。

過去に逃げちゃいますが吉田隼人お得意の押し押し競馬によるものですし。

それでもテンの悪さは際立っていてなかなか大変だった様子。

ただ・・・登坂においての力強さってのはありますよね。

未勝利戦の勝ち方は面白い。藤田が絶妙に追い出して3頭の叩き合いまで持っていった。

そして「あぁ、だめか」というところから登坂でグングン前へ出て行った。

こいつはね。ダートでもやればいい

だが・・・シンザン記念よりかはよっぽど皐月賞は合うでしょうね。

逃げるのならばちょいと面白いな、と。

ただ番手が強いですしスピードがいまいち足りない。

逃げ切りなんてまずありえないでしょう。

つまりは・・・いずれにしてもスローってことか。

ディープが喜ぶぜ。

ステファノスってのはね。強い馬だね。

毎日杯はあんだけ折り合いに苦労しながらも押したら段違いのスピードで抜け出していった。

外からグルッと行ってそのまんま先頭に立っちゃうんだからこりゃ強い。

中山で大外をグルグルさせりゃちょいと面白いかもしれんよ。

最後は3着とちょいと終いが足りなかったが・・・

1着2着は阪神の外回りを最内から一気に差して来たのだから展開勝ちだよねぇ。

外外を回ってガンガン加速していったステファノスは飛びぬけた3着といえる。

しかし折り合いに欠きながら。

仮に今回。折り合いががっつりはまったら怖いね。

スローが予想されるから厳しいだろうし、関東初体験だし。

しかしこういう馬がいきなり来るからスローの皐月は怖いと思うのです。

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