砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

奇跡が起きたフジキセキ産駒

とうとう積年の思いの果てにフジキセキがクラシック馬を輩出しました。

これが示す事実というのは「ディープは皐月賞じゃ役立たず」ということです。


良血、良繁殖ってのはたいていディープがつけられます。

サンデー系の母ならキンカメなり外国産なり。

であるからディープというのは強い。キンカメも強い。

母親そのものが良いのだ。

何かのテレビで見たけども

「母父ストームキャットが走るのは当たり前なんです。ストームキャットの種付け料を考えりゃそうでしょう。ディープやオルフェの非じゃない。よほどの名牝、名繁殖にしかつけないですよ」

つまり「地」の部分からしてレベルが違う、ってことですな。

そういった名血ディープが勝てないのだから皐月賞はよっぽど相性が悪いんだよ。

ステファノスの好走を予想した今の俺が考えることだし間違いない!

しかし配合論というのは月日とともに進歩するわけですから一概には、ということですが。

そしてその間隙を突いた勝者がフジキセキ産駒のイスラボニータ

面白いっ!

きっとこいつはもうG1を勝ち負けすることはないでしょうね。

渋馬場中山2000mスロー展開内伸び内枠前残りっ!これ以上の条件がありえるだろうかっ!

ないですよ。イスラボニータの絶頂期は今ですよ。

それにしてもタマモベストプレイといいイスラといい柔軟性に富んだ産駒が出ますよねぇ。

タマモさんはフジキセキのデータを打ち破るがごとき好走を続けました。菊花賞有馬記念

そしてイスラボニータが中距離G1を制覇。

ストレイトガールってのが手先の強いうんたらーと話を見ました。

それと同様にイスラボニータも渋馬場対応に秀でた「手先の強さ」ってがあるのでしょうか?

スローとはいえども一般的な話で、例年の皐月賞よりはよっぽど速いペースでの決着でありました。

イスラボニータはスローから好位を突っ走る競馬ですからそこらへんは合ったはず。

にしてもこれは・・・良い蛯名ですなっ!

初っ端から外から突き抜ける形を予想していたんですね。

好位につけつつ外に展開していきました。

1角のあたりで距離ロスを覚悟で外のほうへ馬をまわした。

これは馬場云々よりも直線の向き方を意識したものだと。

トゥザはキレがないので外枠を活かす押し押し先行に踏み切った。

川田のやることは単純明快で果断的ですよね。

いずれにしてもウインフルブルームの抵抗も読めたしトゥザの前づけも考えた。

なので内から突き抜けるというプランはまったく無理な話だったのですね。

俺はそこまで考えられませんでした。そこまで行っていれば馬券を絞れたかもしれない。

抜けるためには外差ししかない。

これは横ノリも同じだったのでしょう。最後方から外に回す豪快な競馬をしてきました。

つまり内枠2頭は厳しいことばかり強いられた。

イスラボニータは良い展開でしたね。

蛯名の考えたことがすべて完璧にがっつりハマッた感じです。

競馬センスそのものは屈指なのですから強いんですよ。スマートに行くことが少ないだけで。

これは・・・マイルCSエイシンフォワード的なハマリ具合でしたな。

(エーシンだったか?)

しかしイスラボニータ。これは読めませんでしたな。

人気のフジキセキ産駒がいる、というだけで皐月賞は買いづらいものでしたよね。

「距離がもつのか」という悩みは面倒くさい。

今回は何が、どういう要素が手伝って勝ててしまったのだろうねぇ。

スロー&瞬発 という展開はディープのためにディープがためにあるのだからさ。

ほかの馬にそれをものにする機会が回ってくるはずがないんだよ。

タガノグランパについて

「1400mを勝てる長いスパート力は良い」みたいなことを書きました。

まさにそういうことだったのかもしれません。

イスラボニータは脅威の渋馬場巧者で時計のかかる展開なら多少の距離延長が効く、と。

12秒前後でラップし続けるような展開ならなんとかなるのでしょうね。

終いも驚異的なスピードで駆ける必要がない展開でしたし。

なので「秋天で距離がもつか」というと絶対にありえないわけですよねぇ。

ダービーも3歳戦にしてはかなりきつい展開が要求されるので全く話にゃならないでしょうね。

かといってマイルじゃ流れが速すぎる。イスラの3歳春は皐月賞で終わり、と言える。

フジキセキの限界です。

というよりもフジキセキが向く展開が少なすぎる。

少数派なんですよ。代わりに穴はきっちり空けるタイプ。

ダービーはバンドワゴン次第ですよね。

ホワイトマズル産駒が逃げてしまえばペースは上がらざるを得ない。

大逃げから馬群圧縮・・・というのであればディープにチャンスがある。連覇待ったなしっ!

本格的にペースが上がるような展開だとディープよりもハーツクライの台頭を期待したい。

しかしワンアンドオンリーにゃタイキシャトルの血が・・・。距離はどうなってしまうのかねぇ。

こいつは2000mベストなんでしょうか・・・?

あの時期のディープにゃかなわねぇなぁ。東京じゃ。

きっとイスラボニータはダービーだと5番人気くらいになるでしょうな。

ディープの良血馬がぞくぞくと参戦してくりゃ人気は下がる。

まだNHKマイルのほうが勝ち目がありそうなもんですが・・・。

今年の牝馬は早咲きが多いだけに夏を越えないと厳しいかもしれませんね。

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