砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

フェイムゲームの先行策 宝塚記念回顧

ホントにやりやがったよ北村宏司


「いや、まだ完成してないよ」と考えから外してしまったのが運の尽き。

遅れ気味のゴールドシップが押していけた様にフェイムゲームも押せたのでした・・・。

スタートから外捲り気味に先行策。(序盤の映像見そこねたのだが)

トーセンジョーダンウインバリアシオンが最悪な形で下げることになり、

ミスター陰湿、武幸四郎エリ女方式でウインバリアシオンを抑えこみにかかりました。

こうなるとむしろ出遅れ気味のゴールドシップは幸運とも言えて、

ウイバリとマンボの位置関係が確定した後にスーッと上がっていけた。

いや、ゴルシのゲート出が良ければフェイムの先行が難しくなってこじれたのだろうけども・・・。

ホッコーブレーヴデニムアンドルビーの関係は綺麗に言い当てられた。

デニムが内差しを選んだ以上ホッコーヴは追い差ししかなく、掲示板にも届きません。

ウインバリアシオンはやはり中長距離の馬で、ゴールドシップの本質は中距離馬なのでしょう。

畑違い、という感じで勝負がついた様にも思えます。

こういった結果が出てしまえばウイバリのG1制覇の夢は有馬記念、あるいは雨に託すしかなく、

ジャパンカップで大雨が降ればダービーの再現をしてくれるのかもしれません。

秋天は厳しい。すると既定路線の国外G1・・・。

戦術面ではそこそこ悪くない考え方が出来たと思うのです。

ただ根本の「展開」予想がさっぱりでした。

ヴィルシーナが引っ張る。カレミロはこの馬場だと控える。間違ってなかった。

そこにトーセンジョーダンが楽な手応えで参加出来ると思っていたらフェイムゲームorz

阪神の直線って長いもんね。無理矢理な先行が効くから宝塚って面白いのよ・・・。

一気に行ったフェイムゲームと争う形でヴィルシーナも行った行ったの逃げ。

意外とマージンを取る形になって割りと縦長となりました。今年は縦長にならないと思ったんだが。

やはり押し先行が行けるために直線はペースが速まるのですね。外枠二頭のために内も頑張らざるをえなくなった。

「開催日程違うべや」と過去のレースを見比べることがなかったために起こった弊害。

そんな違いがあっても阪神2200mの展開をきっちりさらうことが大切じゃん。

カレミロはそれこそ楽な手応えで3番手につけました。

直線では思った以上に手応えが良く・・・。謎ですねぇ。

そもそも昨年のマーメイドステークス「早熟性パワー式ディープ牝馬マルセリーナが勝ったんです。

そして鳴尾記念「荒れ馬場巧者の逃げ巧者」トウケイヘイロー

今年のマーメイドはディアデラマドレだろ?瞬発力の鬼だ。

鳴尾記念エアソミュール

両者非サンデー系だけど瞬発力を売りにしている。

そこからやや渋ったのにカレミロが走る。

カレンミロティックという馬をまだ分かっていないのかもしれないし、

あるいは今日の阪神馬場を分かっていないのではないか、とも。

まぁ、有馬記念を前残りした実績を思えばこの程度当然とも言えるわけですよ。

まして今回は内馬場が良かった。

問題はヴィルシーナ。何度も何度も考えなおしてはこの馬が俺は大好きだと念じ続けた。

買えなかったぁ。

ホッコーブレーヴの「内が開かないから」という話の段階からこの馬がどこまで行くのか分かっていなかった。

内馬場が伸びるのは分かっていたし、ヴィルシーナは絶対に伸びる。

でも漠然と「残りきれない」と考えていた。

この馬場ならジェンティに先着は可能。ホッコーヴも抑えられる。

でも4角でまくられるイメージしかなかったのよなぁ。

「まくり合戦宝塚」と考えていたし、今の馬場なら好位好位で進めると思っていた。

ところがフェイムの逃げ先行が全てを邪魔した。ジョーダンの勝機も。

そして岩田の反省。クソ猿が。お前からトチ狂った闘争心を取ったら何が残ると思ってんだよ。

なんでそんなにおとなしい騎乗をするかなぁ。大事に乗りすぎよ。

マンボなんざ弾き飛ばせばいいのにそれをしない。鼻っ面突っ込んで抜け出しゃいいのに。

そのマンボが徹底的にウイバリを潰しにいっていて、コレは枠の関係からも予想は出来た。

ただ圧倒的な能力差からハネ退け様なんていくらでもあるわけです。

敗因は調子とか色々あるんだろうけど大敗した理由は仕掛けが遅かったからだよ。

4角であの位置じゃ話にならない。アレが届く脚もなければ馬場でもない。

ゴールドシップがしっかりと溜めた理由はそこにあるでしょう。

下手にペースアップしたら外の流れが速くなる。そうなるとウイバリの抜けようがあるはずさ。

ウインバリアシオンってのはストライド走法であるから4角で前が塞がれば動き様がない。

ジリ脚馬ってのはアタマを押さえつけてやればたやすく崩れるものであり、

切れる馬、メイショウマンボなんかは自分の仕掛けどころまで邪魔が出来るんですよねぇ。

ただ武幸四郎の愚かしさというのはゴルシを楽々と行かせたことでありまして・・・。

この馬場で切れる脚なんてマンボに有りやしない。内枠の2頭にしかそれはない。

京都、東京の良馬場限定の切れ味なのに今時期の阪神でアレだけのんびり待つのは愚かでしょう。

お前、それを期待していいのは心底マンボに惚れ込んでいる部外者のモチジュン先生だけだぞ。

当事者のお前がそれをやったら駄目だべや。

これらの要員がありまして。

ヴィルシーナやカレミロはゴールドシップのおすそ分けで複勝圏に入ったのです。

もう少しロンスパ傾向が強くなればヴィルシーナは崩れていただろう。

一番面白いのはヒットザターゲットかね。これ、本当に馬が変わっているんだな。

あるいは・・・Bコースの馬場がよほど調子が良いのか?

カレミロの抜け出しもそれで説明がつくし・・・。

ゴールドシップも外から突き抜けて内に寄せてるしなぁ。

武人気、ってのが納得できてしまうな。

デニムは偉いな。よく掲示板まで届かせた。

こうして見てみると外馬場の不利が大きかったかなぁ。

すると好位競馬に失敗した外枠勢は後ろに回さざるを得ない。

まして内枠の馬が壁になってロスなく差すことも出来やしない。

誤算は山ほどある。

直線を利用してまでフェイムゲームが先行策に踏み切ったこと

武幸四郎が愚かであり、愚直なまでにウイバリを邪魔し続けたこと

猿が心から反省していること

内馬場が予想をはるかに超えて良好であったこと

ゴールドシップが大味ではない緻密な競馬でしてきたこと

福永と池添ってのは11年のスプリンターズでロケットマンを封殺したコンビ。

武豊テイエムオペラオー伝説に欠かせないヒール役であるし、

弟の幸四郎は今年のエリ女で。

そして横ノリはホエールキャプチャヴィクトリアマイルアパパネ囲いを。

やっぱ騎手ってのはそういう話がいくらでもあるわけです。

反省した猿を料理することなんてG1に出てくるジョッキーなら簡単なのでしょうね。

岩田は終わったのだろうか。このままだとイン差しで穴を開ける人になっちまうぞ。

そう。昨年秋の池添のような。

[fin]