砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

セントライト記念回顧

ローズSの方が荒れましたね。


ローズSの方は「スローに流れた後で切れ味勝負だろ?リヴェールでいいよ」

とか思っていたらメリハリの効いたラップを刻んだリラヴァティが3着まで残って

マイル方面の実績馬が全滅するという大惨事が・・・。

そうなったらそうなったらでサングレアルとヌーヴォだわな、と思ったらサングが来ない。

出遅れて後方。後方からじゃこの阪神馬場は届きやせん。

結局タガノエトワールとか言うキンカメ×サンデー×トニービン×ノーザンテーストという不思議馬が。

「その次はシーホーク。というか3代母がダイナフェアリー。」

そして本題のセントライト記念は・・・

イスラボニータ

トゥザワールド

タガノグランパ

ステファノス

ラングレー

メイクアップ

ダイワリベラル

ショウナンラグーン

と。

結局は皐月賞組が上位を独占。(クラリティシチーなんていなかった)

面白いのはラングレーですよねぇ。

「白帽子がいい騎乗で来たなぁ、エアアンセムかなぁ」

と思ったらラングレー。ディープ×嵐猫が内枠から綱渡って5着をもぎ取った。

トゥザワールドは外から取り付いての全開追いですから強い内容の2着。

同じことをしたクラリティシチーなんてさっぱりだったからね。

ステファノスもなかなか底を見せない馬ですよねぇ。最後まで伸びていた。

馬券的に困るやつよ。

メイクアップは適性の高さで6着。ちょいと足りなかったか。

舞台設定を思えば一番アドバンテージがあったのはこいつで、ここで穴を開けられないなら今後の重賞では用なしです。

俺はトゥザワールドイスラボニータ馬単で勝負しようとか考えていたけれど・・・

まず馬場は外伸びだと考えていたし、新潟の渋い馬場ならばイスラは2200mをそんなに強くはない、と。

皐月賞では敗れたけど200mの延長と馬場で逆転はいける、と踏んだんですよねぇ。

けれど差し競馬になったらステファノスが好位から抜け出す可能性もあって、

春の中山を抜群の脚色で抜け出し続けた尋常ならざるディープの脚色に俺はメロメロなのですよねぇ。

そんで外差し競馬になったら赤帽子は面白くなくて、

どっかしらで壁は作りに行くし、蛯名は外へ出す競馬はそこまで上手くないんだよねぇ。

トゥザワールドイスラボニータを押さえつけながら差すことが出来る様な脚を持っている。

ジリジリと伸びる脚は前に壁を作るイスラを外から押さえつける分には最高のモノさ。

だから川田の騎乗次第では嫌がらせも出来るかなぁ、なんて。

でも好位競馬になっちゃったから・・・。

日曜日と油断して寝坊しちゃったもんで日曜の競馬をさっぱり見てなくて傾向が分かってなかったんだ。

だからこそ買うのはやめたのでね。良かった良かった。

ともかく、好位から抜け出すならトゥザワールドが前につけるのは当然で、

そこから早目抜け出しからグイグイ押し続けるスタイルがトゥザの伝統。

そんでね。面白い話として。

実際問題、4角までは完璧にイスラボニータは完封されていたんだ。

スタート後に外へちょいと誘導された後はその外を絶え間なく馬が出入りしている。

実況の人が言うように4角でイスラボニータを伺っているわけですが・・・。

あれってイスラの前にクラリティシチーが塞がっていたら1ハロンの競馬にしようとしていたはずなんですよ。

ところがクラシチは4角でカチ開けられちゃってさ。

川田「チラ見したらイスラボニータがフリーダム」

みたいな感じで「こりゃ駄目だ」とセッセと追い始めたのではないか、と。

川田を筆頭に外枠の連中はイスラボニータ囲いに一生懸命だったんですよ。

内から抜け出しかけたイスラボニータを目掛けて外枠がガーッと殺到しているんです。

(でもアレだけ抜けだしたイスラボニータを放置したらそれはそれで面白かった。

 多分メイショウナルトとまではいかないけどJCのエイシンフラッシュ現象が起こったでしょう)

みーんなイスラボニータを外に出さまいとグイグイと差しに動いている。

タガノグランパステファノスもそういう競馬ですよ。前が塞がったらその横を差しに行こう、と。

川田はその差し馬と併せながら追い出す予定だっただろうねぇ・・・。

そういった全ての予定を狂わせたのはクラリティシチーですよ。

まぁ、まずこの画像を見てください。

赤い丸がクラリティシチーです。イスラボニータを完璧に塞いでいます。

 

ところが次のこの画像では前が開いてしまいました。

この時点でクラシチは自分の勝ち目も全て失ったし、外枠総動員の大計画も泡沫に帰した。

その結果が次の画像で、こういった馬群の密集状態で好位馬の前を開けてしまっては終わりです。

ましてそれが1倍台の人気馬ではねぇ。

ただ問題点はそれだけにとどまらず、クラシチが地味に伸び続けたことによって差し馬の台頭が難しくなりました。

上の画像と見比べて欲しいのはタガノグランパステファノスも位置関係で、

この二頭は軽快に抜けだしたイスラボニータを追って差す形だったんですね。

本来ならば上に書いた様に前を塞がれたイスラの横を鋭く抜けていこうという馬たちです。

 最終的にはイスラボニータが完璧に抜けだしてしまう。

この次の画像はおおよそ100m地点でしょうか。とりあえずクラシチは大きく遅れて、

イスラをグランパが追って、グランパをステファノスが追う、という差し方になりました。

ところがこの黄色帽子ステファノスの差し脚が強靭なもので・・・

入線間近のこの次の画像ではここまで迫っているんですよ。

結局は2着トゥザ、3着グランパ、4着ステファノスですがその差はクビ、ハナの僅差。

ワンアンドオンリーの代役としてステファノスを推す」

という俺の直感はなかなか捨てたものじゃなかったんだ!と言いたい。

そりゃトゥザは大計画の人柱とも言えるほどに尽力し、それだけに消耗は馬一倍ひどかった。

だから直線ではイスラを押さえつけながら追うのを待ちたかったわけで、

この騎乗で2着まできっちりと粘り込んだこの馬の実力は底知れない。多分一番強い競馬をした。

でも2番目はステファノスだぞ!と。

内回りをこれだけ鋭く差し込める脚はなかなか見られないもので、

中山まくりのディープはワールドエースなんかがいますが、その系譜に漏れない走りです。

ただ「この馬場ならば」という前置きがあっての迷いでありメロメロでありまして、

パリッパリの速い馬場ならばそんなに面白い馬ではなく、春の中山やこの特別な新潟でこそ。

でも雨渋りのマイルCSなんかを外から差し込ませたらなかなか面白い脚を使うのでは、と妄想してしまいます。

また、有馬記念でも大穴馬として狙えるとも考えられて、

スローで流れてのロンスパ戦になったところを無欲に差せば掲示板まで来るかも、なんて。

キャラクター的にはディサイファみたいな感じだと思います。キャラ的にはね。

それこそエプソムカップの勝ち馬達と同じタイプでしょうね。

渋った東京をトコトンジリジリ追い込ませる。そういうことが得意なディープ。

面白いことですがエプソム勝ちのディープは大物がいないんです。

でもダンスインザダーク産駒だとクラレントダークシャドウの二大巨塔がおられる。

そういった不思議系ディープの道に進むことにステファノスは定められていて、

ワールドエースは凶悪なスピードに裏付けられた狐惑の粘り強さを誇るわけで、

本職の中距離をしっかりと走ったときのパフォーマンスはどこの誰にも負けないはずだろう、と。

あ、そうだ。ステファノスね。

パリッパリの良馬場東京を32秒台で上がって勝ち負けまで持ち込んだ場合は・・・

ジャスタウェイと同様の力を持つと見ていいでしょう。

少なくとも似た素質を持つ、と。

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