砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

高松宮記念出走馬チェック

毎日杯は面白そうなんだけどね。


こう・・・アッシュゴールドがどこまでやれるのかを楽しむだけですわ。

阪神馬場は外がまだ伸びなくて、キズナくらいのパフォーマンスがなけりゃ届かないでしょう。

アッシュは靭やかに伸びるタイプではないし、かといって内回り特化というわけでもない。

発展途上のせいかどっちつかずなんだわな。展開を味方につけられない今走もまた惜敗か。

1枠1番リトルゲルダ

セントウルでは内できっちり溜めてきっちり弾けてハクサン破り。前走のオーシャンではハクサンに逆転を許し、外差し勢に差されまくりだった。登坂後に大きく失速したあたりに平坦巧者臭さが臭う。セントウルの登坂も消耗したハクサンに迫られるシーンがあって、平坦の内で溜めてから伸びるスタイルがベストなのだろう。SecretariatクロスにUnblidled's Songと平坦の血統であるし、Gone Westというあたりもまたモチジュン教徒の俺には買い切れない材料だ。溜める平坦巧者というと12年のロードカナロアみたいな形になる。重い馬場もこなす程度だろうから買える材料は少ない。

1枠2番オリービン

不良馬場で弾けないダイワメジャーなんて嘘っぱちだ!と叫びたい。1400mで走る馬は高松宮記念の狙い所だが内枠に入ってしまえば狙いようがない。ポートアイランドはスローから押し切った形であるからやはりこの馬は阪神1400mあたりがベストくさい。それでも阪神カップで迫りきれないのだから能力からして足りていないのではないだろうか。

2枠3番ローブティサージュ

洋芝スプリントと1400mで走っているからこれもまた1400mベスト。阪神JF勝ち馬だが本格化にともなって距離短縮がなされた様である。ラトロ血脈が豊富で、それにHaloクロスであるからバリバリの内回り巧者。飛び抜けた1400m差し馬がいないから内で淀みなく展開できるのはむしろプラス材料。ハクサンムーンが粘った13年の様に内馬場が極端な不利を受けるわけではないから内回り向きの加速で何かしら上手いこと・・・なんかなるんじゃないかねぇ。ドリームバレンチノサンカルロみたいな超持続型の差し馬がいるわけじゃないし。

2枠4番エアロヴェロシティ

香港スプリントは序盤の1Fが非常に遅く、そこから淀みなく行った形であるから逃げ馬有利だった。持続力がありそうなので外に出してこられると脅威だが内枠に入ったのでその心配はなさそうだ。モチジュン先生は「Aureole魂疑惑」を提唱していて内枠ならば抜けだして動きたい。好位で折り合うと折り合いすぎるわけなのでここは展開が難しいところだろう。中京1200mに敗れるのではなくJRAに敗れそうである。

3枠5番ワキノブレイブ

Lady Jororを重めにクロスしていて、リィフォー的な要素が結構オンになっている様子。勝ち切る時は差し馬の本命が届かないときだけで、自分より人気している先行馬がいるとその分負けてしまう。非常にわかりやすい馬である。

3枠6番サドンストーム

直線一気の競馬から持続的に進出していく競馬へ変わって今の躍進へと繋がった。スプリンターであることは間違いなく、ラップの刻み方がアンバルブライベンと真逆なだけだろう。初めに使うか終いに使うかの差だ。だからスロー展開で淀みなく前へ行ける時が買い時で、速い展開で時計勝負になると届かない。京都や阪神で好走しているのはそのせいかと。今回は稍重くらいの馬場になるだろうが展開は相対的に速そう。中京で稍重であるから馬群は密集するはずで、赤帽子から自分の競馬に徹するのは難しそうだ。極端な縦長になれば勝ち切りまで想像できるのだが・・・。

4枠7番マジンプロスパー

時計がかかってなんぼの1400m馬。それだけに前受けの騎乗にはイマイチ承服しかねる。フワッと溜めをつくる形のほうが合うと思うが馬齢が馬齢なのでズブくなって今ならばこのくらいが良いのだろう。今回は稍重(想定)の中京1200mという過去最高の好展開と見えてピーク時なら狙いたかった。鞍上の北村も押していきそうだしここは消しでいいだろう。

4枠8番アンバルブライベン

典型的なハイペース巧者で共倒れとなってでも主張していく素晴らしい馬。エアロヴェロシティへの尖兵となるだろう。しかし戦績の通りに平坦巧者であることが最大の問題。ハイペース逃げをかますから登坂になると脚が残らんのだね。登坂コースでは一度の4着を除いて全て掲示板外だ。単騎でマージンを稼げる展開ならともかくG1を勝ち負けする同型がいるのでは流石に買えない。

5枠9番レッドオーヴァル

ミスプロニジンスキーを重ねているから米血パワーが豊富な配合。ディープ嵐猫配合でもラキシスサトノアラジン姉弟などがこの組み合わせでパワーを補完しているがオーヴァルは嵐猫抜きなのでパワー補完の強い桜花賞配合だ。本格化した今となっては1400mベストというのがモチジュン先生の説で、先生自身は昨年の短距離G1では本命対抗と印を高くつけていた。気になるのは阪神で詰めの甘くなるところ。ディープの下りっぷりを覆すたぐいのパワーは補完されていないのではないか。すると平坦直線長の新潟スプリンターズほどのパフォーマンスはないはず。

5枠10番アフォード

時計の遅い展開が得意だがそれでも掲示板がせいぜい。おそらくペースに適応しきれていないのだろう。つまり能力が劣っている。年も召しているからここでG1をどうこう出来る器ではない。飛んできたら泣く。

6枠11番ショウナンアチーヴ

噂の4分の3ノーザンダンサー4分の1非ノーザンダンサー配合で、母父サンデーはこの配合が決まりやすい。ショウナンカンプは相似配合が決まりやすい種牡馬なので4分の1異系を確実に取れる母父サンデーは便利だ。スプリンターを作るにはミスプロニジンスキーが有効で、サクラユタカオーを刺激するのも一つ。ショウナンアチーヴの場合はニジンスキーミスプロバックパサーかつバックパサー+サドラー+ネヴァーベンドという配合なのでかなりの距離短縮がなされてる見込み。特に前者の米血パワーは累代クロスしているから間違いのないところだろう。するとマイラーとは思えなく、関屋記念なんかは溜めを作って鋭く追い込んでいる。スプリンターかは怪しいが1400m巧者疑惑は十分ある。ニジンスキーの増幅だから持続ぽい脚色になっていて、NZTも外からまくって差し切った展開だった。これは石橋先生の仰るとおりに穴馬として最適ではないかな?この人気なら買っていいだろう。

6枠12番サクラゴスペル

数少ないシアトルスルー持ちでHail to Reason4*4*6のクロス。そしてやはりニジンスキーミスプロ母+バックパサー+ドクターフェイガーなどの米血パワーの重厚さを持っているがやはりサンデー×マルゼンの配合の父を持つとスプリントに徹しきれないか。米血が五月蝿いから距離は短いが、似た配合のリーチザクラウンと同じように距離の融通が効く馬だ。シアトルスルーってのは不思議な馬だ。ハイインローとも米血硬にも上手に交わってジワジワと伸びる馬を作る。だがダートならともかく芝の中京ではこの馬にはコースが広すぎるかもしれない。立ち回りで上手くやってきた馬だから道悪の内枠でこそ買いたいところ。鞍上の乗り替わりも面白くない。

7枠13番ダイワマッジョーレ

流石に1400m巧者と言いづらい配合馬じゃないかなぁ。でも1400mで走っているのが事実。確かにマイルCSを見ると身体の伸びがなく実直に身体を伸縮させている様子もあって距離はもう少し短めでも良いのか、とも。前走を含めて重賞勝ち鞍は1400mだけであるし元々1400m馬だったのだろうか。外回り巧者だから仕方なくマイルを使っていたとすれば納得はできる。そうなると外からぶん回して突っ込んできそうなこいつは怖いところだ。果たしてサンカルロほどのスプリントを見せられるかどうか。

7枠14番トーホウアマポーラ

弟にはトーホウジャッカルがある。ミルレーサー≒Gana Facil2*4のニアリークロスが短絡的に見えるが相手がUnbridled's Songだからどこにも問題はない。だがこの母親からどうして菊花賞馬が出たのかねぇ。ガチの短距離馬とガチの長距離馬ってのは紙一重なのかもしれない。シアトルスルー一つにしてもエルコン的に使ってみれば長距離に対応するし、サクラゴスペルみたいに使えば短距離に対応する。Unbridled's Songの懐の深さはそれに比肩するのだね。Nureyevもそうだけども。で、トーホウアマポーラは・・・この配合なら早熟傾向でしょう。CBC勝は斤量の恩恵もあった勝利であるし直近の3走の崩れ方は拙さすぎる。G1に通用する力があるのかは疑問。

7枠15番ハクサンムーン

中京1200mでロスのある逃げを打たなければならないのは大きなマイナス材料。まくりが決まる馬場だったとは言えオーシャンステークスサクラゴスペルに差し切りを許してしまったし、相手関係も数年前より強化されていることを思うと買いづらいところではある。現時点で8番人気というのも納得だ。ただ稍重馬場で母父Cure the Bluesに敗れたことがそんなに大きなマイナス要因なのか、というと・・・そうでもないんじゃないかねぇ。やはり単純な能力勝負ならばストレイトガールとトントンであろうし、馬場が多少重くなっても崩れることはないだろう。それでもやはり差し有利のコースであるから大駆けの馬に差されてしまうのだろうが。人気通りかなぁ、と。

8枠16番ミッキーアイル

モチジュン先生の見込みを思うと買えやしない。この馬はロックの突進力と天性のスピードで突っ込んでいるだけで本来は中距離馬の血統(という話)。母がロックオブジブラルタルの全妹で本馬と4分の3の同血関係にあるフィエロはバリバリのマイラー。残りの4分の1がNureyev×Alydarで、これは距離短縮をサンデー系に促す血統ではない。10時間くらい高松宮記念出走馬の血統表を見続けてきた俺にはそう見える。つまりいくらかはマイルより長くなる・・・少なくともマイラーに出るはずだ。ロックの血が1代遠ざかっているわけでもあるから1代分の柔らかさが出るべきだ。今は気性の面から距離を短くしているが徐々に距離延長を果たすだろう。とりあえず長いホームストレートを擁する宝塚記念あたりで中距離適性を模索して欲しい。

8枠17番コパノリチャード

1400mの覇者と言えばこの馬。溜めを作って悠々自適に展開できるならいざしらず、スプリンターが引っ張ってスプリンターがワーッと突っ込んでいく今走では忙しすぎる。そんなに重い馬場にはなりそうもないし、ここは大人しく消しの一手。じんわりと武豊は仕掛けてくるだろうが逃げ先行の潰し合いでの勝ちはあっても差し馬の殺到は防げやしない。新潟スプリンターズよろしく、外の馬に交わされてしまうだろう。

8枠18番ストレイトガール

大崩れのない安定感抜群な馬だがここまで大外に飛ばされたのは初めてで、岩田の騎乗に注目が集まる。立ち回りで安定していただけにこの大外枠は痛恨で、香港スプリントも仕掛けの難しさというか外枠の不利というか、決して格上とは思えないエアロヴェロシティに展開負けを喫した。それでもやはり岩田を信頼する手はあって、外枠に位置取りで被る相手もいないから好位の外目につけられそうな気配はある。前の馬がムキになって飛んでいけばそれだけスペースは空くし、外すぎる枠の不利もそんなに大きなものではないかもしれない。この枠構成ならば買うしかない。相手関係も易い部類だ。


展開はおそらくマージンを取りに行くアンバルブライベンを目標に有力逃げ馬達が溜める形。前の馬群は多少なり疎らとなって1馬身も空かずに先行好位差し追い込みと密集。コパノリチャードが抜け出しかけるがストライドロスのない外の差し馬が追いかけてきて・・・という内容だと。

すると道中の自由が効かないのでサドンストームエアロヴェロシティなんかの内枠の馬は消しだ。外の壁を淀みなく作れるのはストレイトガールトーホウアマポーラダイワマッジョーレサクラゴスペルショウナンアチーヴ・・・くらいか。他は馬群割や外へ出す作業を必要とする。

そういう作業を得意とするのはレッドオーヴァルの戸崎とかくらいかな。セーフティラインはここらへん。ローブティサージュなんかは内から目一杯追ってから溜めを作ってジワジワと迫るスタイルをとるだろうが、それではハクサンムーンを差せやしないのよ。ロードカナロアでさえ同じ土俵では差し切れなかったのよ。

つまり目一杯逃げていく強豪馬を捕まえるには別の土俵から・・・外から突っ込むしかないのだ。

稍重ならおまえ、ダイワマッジョーレをもう一回行くしかないべや。そんでショウナンアチーヴさ。

ストレイトガールは岩田次第。岩田がマイルCS以来となる神騎乗を見せりゃそれで決まりよ。

ダイワマッジョーレ

ストレイトガール

ショウナンアチーヴ

[fin]