砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

馬場は不良なり 大阪杯予想

重までくると狙い方がかなり変わるなぁ。


馬場が悪くなる=走りづらい、という観点ではやはりダイワメジャーが最強なのだけど今走ではカレンブラックヒルしかいないのだよねぇ。スロー展望であるから前を狙うのが常套手段なんだが阪神の重馬場を揚々と走るタイプのダイワメではないとも思う。道悪で勝ちまくってきた馬だからここで買わなきゃ筋が通らないってのもあるが・・・。

重馬場でも走るダイワメはコパノリチャードの様な狂気をはらんだ馬であって、カレブラは道悪巧者だが鬼というほどではないだろう。それに乗り替りが松山弘平というのもなんだか違う。まず俺の気分としてあまりおもしろくないということが一つの理由。俺のスタンスは「秋山カレブラこそ至高」ってものだ。これ大切。そういった目線で1つ2つ留意点を上げると、まずは乗り替わったマイルCSでは18着と大惨敗していること。岩田は走らせる騎手だから当たりが強い。それが原因だとすればカレブラはちょいと神経質な馬かもしれなくて、いつもと違う騎手に戸惑うのかも、と。

そんで雨渋りの戦績4-0-0-1というものも乗り慣れた秋山だからこそ仕掛け時を間違わなかった。小倉大賞典などかなり難しい展開で、主戦だからこそきっちり残せたという見方が強い。ダービー卿の死んだふりも同様。秋山の騎乗を目安とするならば外国人ジョッキーにでも乗ってもらわなきゃパフォーマンスの低下は免れないだろう。

馬場が渋るからダート帰りのムスカテールなんかも悪くないが・・・右回りで勝ちきれないからなぁ。母母が異系血脈の塊で、それにサンデー、マヤノトップガンと重ねられた配合。トップガンNasrullah≒Royal Chager4*5*5で、Nearcoが5*5*6*6。ナスルーラハイペリオンの相似配合だけで走っている様なイメージだ。それを緩和しつつもHalo≒Red God3*4であるからリズムはよろしい。

ただ配合として決まっているがマヤノトップガン自身はそこまで競争能力を伝える種牡馬でもなく、ブライアンズタイム直系種牡馬としての頑強さを濃密に伝えてしまう。すなわちそれはダートでも通用するパワーとかスタミナ。それが活きる馬場になるのは間違いないが、スロー展開の阪神2000mでは少し重厚すぎるかもしれない。

結局不良馬場というのは地力の高さでなんとでもなる舞台でもあるのだ。阪神2000mスローならばスピルバーグキズナ>>エアソミュールカレンブラックヒルロゴタイプくらいか。デウスウルトがかなり難しいが・・・エアソらと同格の扱いでいいだろう。

そんでペースの問題があって、藤田伸二ならドスロー・・・限界まで落としたいところだろう。けれど逃げの形にもこだわるはずで、カレンブラックヒルが進出せざるを得ないレベルまで落とすことはない。それに一団の馬群にしてもそんなに面白いこともないからある程度のペースで引っ張らなきゃならない。予想の段階で「逃げの形」を想像するのが実は一番楽しいのだけど、今回の逃げはシンプルに終わりそうだ。

うん。藤田としてはカレブラで逃げたかっただろう(笑)。もう意味が分からない考え方だが・・・ゼロスは道悪を極端に得意とするわけではなくて、展開を上手にやりくりして上手いことごまかして着を拾うことを得意としているのだね。だから稍重くらいなら悩み様もあるが重馬場くらいになるとゼロスの脚を保たせる方法に頭を抱えるしかない。重馬場の鬼だったらな、という考えが藤田の頭にはよぎるのではないかと。

結局はカレブラ次第だ。松山がどういう選択をするかは難しいが・・・おそらく4角先頭に動くだろう。前半に脚を休めるだけ休められる。その残りを使わないことにはカレンブラックヒルの競馬は終われないのだ。

その展開だとやはり前が得をする。けれど余力を残しきれる馬は少ない。どんなスローへ落としこんでもゼロスの脱落は間違いがないほどに・・・。だから結局は脚質や重馬場云々より以前の総合力が話の根っことなる。スタミナがあるに越したことはない。

つまりキズナだ。キズナはここで勝たなければ春天制覇など夢のまた夢。ここは勝たなければならない一戦。名血ディープの代表格としてここは楽勝して然るべき。単勝1倍台は伊達じゃない。

ヒモに悩むが・・・道悪適性や展開利を考えるとカレンブラックヒルかねぇ。能力そのものを考えるとちょいと悩むんだが今回は展開利を全部飲み込める立場だし、ここで買わなきゃ損だよ。

もう一本はやはりスピルバーグだろう。ジャパンカップのペースでも淀みなく突っ込んでいける脚とピッチ脚はここで効果を発揮してなんぼだ。だけどLyphardクロスのディープが道悪をこなすイメージがないのだね。ピッチと言ってもグラスワンダーとかオルフェーヴルみたいな重厚なピッチではなく、比較的手先の軽い良馬場ピッチだと考えている。じゃなきゃスローの秋天を鋭く追い込んでしまうことは不可能だ。ジャパンカップくらいならやれるのだろうが阪神の重馬場を鋭く・・・というのは。

ここに来てちょいと穴っぽく浮上させるならば・・・キングズオブザサン。米血パワーとサンデー瞬発の相性で突っ込んできたスティンガーの産駒。それにつけられたチチカステナンゴは異系的な父と流行的な母を持つ緊張と緩和の種牡馬で、産駒らは強いクロスを持たない事が多いのが特徴。といっても母方の才能だけで走っている様なところもあって、種牡馬としての爆発力は実証されずに世を去ることとなった。と言っても阪神の蛯名で何かできるタイプでもないのだがね。立ち回りよりも思い切った騎乗の方が決まりやすいタイプだ。若手にいじらせたほうが勝ちの目はあるだろう。

内枠からのんびりと行ける馬が良いのだけどねぇ・・・ダノンヨーヨーが届きかねない部分はあるんだがちょいと距離が足りない。トラストワンは夏馬だからここでは駄目だ。ラキシスは・・・流れ込めるかもしれんね。うん。ルメールなら上手いことやれるわ。あぁ、これはありだ。スピルバーグは捉えられないかも。

エアソは道悪が駄目だからな。良馬場なら好位抜け出しで勝ち目もあったと思うけど。

キズナカレンブラックヒルラキシススピルバーグタガノグランパショウナンパンドラロゴタイプという見込みで行きたい。

キズナストライドの重厚さは現役馬ならばゴールドシップくらいとしか比べようがないものだ。まず間違いなく雨の阪神内回りならば差し切る。雨の阪神内回りは位置取りが全て。そしてその全てを覆すのが重厚なストライドなのだ、という宝塚記念的な考え方ですな。

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