砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

米血一直線 桜花賞展望

欧州血統を持たないゼンノロブロイ産駒、それがペルフィカ。


ただこのペルフィカはゼンノロブロイ産駒というより母の父がSky Mesaであるという見方をしたほうが分かりやすい気もする。淀みなく行って淀みなく流れていく姿はシアトルスルーA.P. Indyのラインそのもののイメージである。

そして脅威のRound Table攻めもこの馬の特徴。母がえーと・・・3*5*6*7で持っているのかな。Princequilloの継続も行われている分、かなりエゲツナイことになっている。

だからこう・・・米血統だから駄目という配合ではなくて。 ボルキロラトロのシアトルスルーがあるからマイニング弄りは成功しているし、そもそもA.P. Indy自体がシアトルスルーのラトロ血脈を弄っている配合だ。すなわち、Sky Mesaとゼンノロブロイは好相性である。

ただ気になるのが・・・あまりにも硬すぎるところ。距離適性はマイルあたりで落ち着くかもしれないが、身体が硬質であるからシアトルスルーのイメージそのものにジワジワジワジワと伸びる馬に出てしまった。阪神や東京では直線が長くて、京都でもまだ長いかもしれない。すると中京当たりで外をまくりかけながらジワジワジワジワと粘るように差す姿がベストではないかと。フェブラリー的な。

だから桜花賞を走るだけの下地はあるんだが最後の最後でジュワッと切れるタイプではない。この類の切れを優雅に飛び越えていくのがルージュバックさんなんだよね。

というか・・・ルージュバック自身もそうなんだけども、ズバッと切れる馬がいないのよな。後ろから届くのか?コレ。かといってブエナビスタとてズバッと切れるタイプではなくて、スペシャルウィークらしく力っぽくジワジワと切れる方向ではあった。ズバッと切れないわけじゃないが。切れないわけじゃないけど勝ってきたディープ牝馬ほどには切れないのだね。

ペルフィカの話に戻ると、この馬もまた牡馬に出ていたならば芝など走れないタイプだっただろう。ブエナやルージュがそうであったように。こいつらってダートと芝の曖昧な境目をギリギリ飛び越えずに芝を走っているイメージだ。毎日杯もそうだけどダートっぽい奴らが走るのが3歳にとっての阪神でもあるからそういう馬が好走するのも分かる。

だが・・・ゼンノロブロイ牝馬って結構軽いスピードで走るもんなんだよね。血統表を見る限りはパワータイプなんだけどレースを見てみると決して力強いフォームでは走っていない。どっちかと言うとSecretariat≒Sir Gaylord4*4*6のSky Mesaで鋭く下っていく感じだろうか。結構軽やかな切れ方をするけどストライドが伸びきるわけではなく、シアトルスルー的な持続的な切れ方が基本。

桜花賞に合うとは思う。思うけれど・・・どうすっぺ。悩ましいな。

配合が決まっている・・・とは言わないにしてもサンデーサイレンスには触ってないから緊張と緩和のリズムが出来てはいるんだよね。母のスティーリンキッシーズは緊張の配合で、それがマイニングへ全直結。この強烈な硬さの中にSecretariatSir GaylordRound Tableという鬼のクロス。そしてほぼ手付かずとなったサンデーサイレンスがおられるわけで。(シアトルスルー経由のHail to Reasonや米血の基本であるTeddyな奴らが当たり前にクロスされるが)

どうせなら相似配合的にHaloをニアリーできれば良いんだがね。無理矢理解釈してしまうと4代母のPink Pigeonか。Nasrullah≒Royal Charger、Mahmoud、Selene、Sir Gallahadなどが共通・・・。これでHaloが刺激されるのだろうか?結構内々でも上手にさばいているし、脚さばきは綺麗だと思うが。

そうなると困るのは阪神外で伸びることが期待できないということだ。力強く伸びるんだが今ひとつ最後の伸びが足りない。これは阪神内回りのイメージそのもので、ミルコがクイーンズリングを靭やかに伸びさせなければFRは勝てたレースだった。

京都外を鋭く加速していくのは4角での失速が最低限で済んでいるからで、それは未成熟な競走馬たちの中では大きなアドバンテージ。いずれは踏ん張りの効くようになったガチンコストライダーにぶちかまされてしまうのだろう。

となるとやはり居場所は内回り。あるいはジワジワと展開する長い距離か。ゼンノロブロイの大好きな東京2500mをジワジワジワジワジワジワジワジワと加速できる馬になればいいんだが・・・牝馬でその距離は厳しいか。

末はそうだね。クイーンズステークスを前受けでジワジワジワジワ出来る馬になればいいんじゃなかろうか。あるいはドスロー新潟をコスモネモシンするか。

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