砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

ハッスルホース 新潟記念予想

新潟記念の王道を行く馬が多いので馬券は広がってしまうかもしれない。

今の新潟のベストラインと言えば馬場の四分~七分どころであるから騎手としてもそこから抜けて行きたい。かといって逃げ先行馬もそこを狙うためのペース作りと流れ込み方をするから差し追い込み勢には難しい話。それでも勝ち馬は中団からそこを割るなり差し込むなりしてやってくるのだから狙わない手はないのである。

新潟記念で前に行く馬は中長距離的な長い脚を持たないことには残れないということは書いた。中距離というか1800m的な馬というのはほとんどがスローからスパッと切れてなんぼなわけで、そのスパッというのは3F的、あるいは2F的な脚なのだ。

他の外回りも直線は長いが新潟ほどではない。

新潟659m 阪神473m 京都404m 東京525m 中京412m

更に言えば新潟ほど馬群の散らばりやすいコースは中京と阪神くらい、もっと言えば新潟記念ほどに純粋な直線勝負を重賞で演じているのは桜花賞くらいなもの。ハープスターがアホみたいな競馬で糞強く届かせられるレースだった。

京都なんかはポジショニングに五月蝿いコースになってきていて、内を追走していなければ勝負にならない状態もままある。千八馬というのはそういう性質を活かしてスローを作り、スローを力強く抜け出てくる馬の総称と言えよう。

そういう馬ってのは新潟では絶対に潰れる。脚の使い方がスローからスポンッと抜けることに特化しすぎているから終いが今ひとつもたないのだな。

その性質は千八の差し馬もさほど変わらないのだが彼らの場合は最前線の一列後ろに構えている。目標を持って無理のないラップを刻んで抜け出すギリギリまで脚を温存できるからそうそう力尽きたりはしないわけだ。

春天の時に横ノリさんが序盤で外へ出したことを思い出す。前を開けたことで「行く気があれば行ってもよいのだよ」と促した・・・というのをMahmoud様だかモチジュン先生だかが書かれていた気がする。

やはり前が開けば「俺行くわ!」となるんだね。だからこそ調教師も安易に逃げさせたくないと思うわけで、そこら辺のコントロールってのは簡単なことじゃないのだわ。でも新潟って残り600mも残して前が開けちゃうわけじゃん?しかも下りで勢いついてるんだぜ?壁がないと絶対ハッスルしちゃうよ。

対して中長距離馬ってのはそのへんのコントロール以前に馬が4F的5F的に脚を使う様に出来上がっている。どんなにハッスルしても限界値があって、強みはその低い限界値を持続させることにあるのだわ。

まぁトランスワープの年みたいに時計の読み違い的スローで上がりが32秒台に入れば話は違うけれど、ココ2年の34秒台ならば千八馬の前受けはすぐに力尽きてしまうのだわ。

といっても一昨年も稀有な例だな。外差しが届きづらいもんだから逃げ馬と内差しがワンツーを決めてしまった。浜中エクスペディションがそれを狙っていたかは知らないが大正解だったよなぁ。

しかし・・・この狙い方は昨年のメイショウナルトペースがあってこそだからな。例年通りの36秒級スロー前3Fが実現すればアホな話でしかない。

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