砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

最も有効な手立て≒勝ちパターン スプリンターズS予想

まぜ福永ほどの名手がスプリンターズを勝てないのか

福永と藤岡弟と池添ってのはかなり似た気質で短距離を走らせていて、ラップで大きな格差を生まない様にフワフワと乗せるのだわ。

FYS(Fukunaga Yuichi Special)の最大の特長は前2F目の速い区間を最小限の消耗で切り抜けられることで、これはゲートが上手いからこその芸当。あれはあれで理にかなっている。

厳密に言えば違うのだけれど、馬にも遅筋速筋があって速いラップを刻ませると無酸素運動としての面が強くなってしまう。筋肉内に貯めこまれた酸素はレース内にはほとんど回復しないので終いの脚を犠牲となるのだわ。

だから好位競馬の名手にスタート下手はいない。じわりと脚を使う術に特化した騎手こそ好位競馬を行える。

それでも福永に下げすぎる傾向があるのも確かで、その辺りの調整を当たり前の程度に行えるのが池添謙一。どちらに転ぶか分からないのが藤岡康太

特に池添はG1レースでの勝負強さが魅力的。大舞台でも当たり前のことを当たり前にやりきれる騎手ってのが超一流の条件であって、何も変なことはしないのにきちんと勝たせられた騎手の代表格は藤田伸二だろう。引き出しが多いのにどれも高レベルに実行出来て、それをG1でも海外でもやれちゃう。この後釜は池添だと信じてやまない。

この観点から過去のスプリンターズS勝利騎手を見てみるとよく分かる。何でも出来る人か好位競馬の名手しか勝っていない。そして中団競馬の名手である福永は勝てていない。

でも福永を買えないということではない・・・。

13年 マジンプロスパー 6番人気4着

12年 マジンプロスパー 7番人気12着

11年 エーシンヴァーゴウ 7番人気3着

09年 マルカフェニックス 9番人気8着

08年 シンボリグラン 7番人気12着

07年 メイショウボーラー 11番人気15着

06年 メイショウボーラー 10番人気2着

05年 マルカキセキ 7番人気4着

04年 サニングデール 1番人気9着

01年 ビハインドザマスク 6番人気6着

00年 ビハインドザマスク 3番人気11着

99年 キングヘイロー 4番人気3着

人気総数78、着順総数89。人気薄を馬券に持ってきたのが2回、順当に持ってきたのが1回。人気をこかしたのが2回。結構悪くない。

だが池添だと・・・

13年 マヤノリュウジン 15番人気3着

12年 カレンチャン 1番人気2着

11年 カレンチャン 3番人気1着

08年 トウショウカレッジ 9番人気6着

07年 エムオーウィナー 14番人気16着

06年 シーイズトウショウ 2番人気8着

05年 デュランダル 2番人気2着

04年 デュランダル 2番人気2着

03年 デュランダル 5番人気1着

人気総数43、着順総数41。人気薄馬券1回、逆転勝ち2回、惜敗1回、順当2回、人気こかし1回。池添の人気は買っておけと言わんばかりの信頼度である。

福永ってのはコネコネ言われているけれど本当にすごい馬に乗った経験ってのが絶対的に少ないのだわ。だからエピファネイアとかジャスタウェイに乗っても感性が育っていないから理解できない。自分の分かる範囲で分かった振りをしてしまう。(多分)

エイシンチャンプネオユニヴァースの話にしたってコネ的にはエイシンチャンプで良かったかもしれないけど、騎手としてはネオユニに乗ったほうが絶対良かっただろう。若い時に名馬に乗るってのはそれだけで大きなアドバンテージだもの。

成熟期にジャスタやエピファに出会ってやっとリアルスティールを計れる様になった。騎手としてどれだけ遅れてるんだって話。でもあの年でそれを受け入れる器の余白があることが福永の優れたところだわ。賢くはないけど愚直でもない、その中庸さは素晴らしい。

でも短距離で一番の成長株は藤岡康太だから。ビッグアーサーでG1を勝つことで何か変わると思っていたところにセントウルの一発。これはもう化けてきたのかもしれんよ。

まぁ、化けたとしても中山実績が少なすぎるんだが・・・。中山スプリントの勝ち鞍がないでしょ彼。中山スプリントほど変なレースは巧者が一番よ。外回りとして見たってほら、岩田が2勝、池添2勝。オールカマーのワンツーでここ12年間の11例を4勝しているのよ。

基本的に関東騎手が強いコースで、例外は岩田と池添、藤田。関西で徹底的に熟成させたジョッキーが勝った例などない。

その艦載徹底熟成の典型例が福永祐一で、藤岡康太。彼らは中山スプリントに順応して上手に馬を持ってくる素質はあっても、勝たせるほどの経験は積めていないのである。

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