砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

東京千八の魔力 毎日王冠予想

なぜこのレイアウトでスローになりやすいか


まず外の馬が競りかけづらい。出の良い馬がポンッと内から出て行ってしまうと追いすがるのが難しいのだわ。エプソムカップエイシンヒカリがその典型例で、速いペースで逃げられたらと思うと積極的に前へ進む気にはならない。府中の直線って差しやすいから。脚の温存が吉と判断しちゃうんだなぁ。

速いペース

・4F使って前へ行くと脚を使わされて直線が持たない

・前崩れが起きるから差しへ構えたほうが良い

遅いペース

・4F一杯使って前へ行っても脚が残るが直線がやはりネック

・差しへ構えてもペースが遅いから届かない

二つの可能性が外枠には提示されるのだけれど、大体は控えるわな。内枠の馬に比べてデメリットが大きすぎる。かといって出の悪い先行馬が内に入ったらそれはそれで悲惨なんだけどね。ゴールドシップみたいなタイプなら内より外だろう。

多分イスラが11番で12番にエイヒカが入って面倒くさい状況が作られると思うんだけど、そうなるとイスラは6番手くらいの外になって差し込みづらい状況が作られるんだよね。内だったら最内3番手4番手にいるはずなのにな。

アンビシャスなんかは外の方がいいタイプで、これは母父エルコンのスタミナが強いから長い脚を使って先行したほうがいい。揉まれると弱いわけじゃないけれど内のダッシュ競争に加えられると10番手が見えてくるからな。

JRAがメリットを揃えるのかデメリットを揃えるのかが難しいところなのよ。例えば

1番ダノンシャーク

2番クラレント

3番トーセンスターダム

4番ヴァンセンヌ

5番ディサイファ

6番マーティンボロ

7番グランデッツァ

8番エイシンヒカリ

9番リアルインパクト

10番イスラボニータ

11番アンビシャス

12番ステファノス

13番スピルバーグ

って枠ならばみんな良いところを使って面白い競馬を展開できる。クラレントエイシンヒカリに競りかけて3番手4番手にディサイファイスラボニータ、次いでアンビシャスやグランデッツァが行ってさ。差し勢も綺麗に収まるでしょ。リアルインパクトウチパクも逃げ先行の可能性を残すしさ。これでエイシンヒカリを制してリアパクが逃げたら面白い面白い。

でもエイシンヒカリが大外に入って内に競りかけたいタイプの先行馬が並ぶと・・・悪いわけじゃないけどむず痒い前半になるよね。不協和音みたいな。ディサイファも外に行っちゃうと為す術ないし。

それならそれで狙いは定まるんだけれど見世物としてはちょいとつまらんよな。

イスラもまだ人気を落とさないだろうし内枠に入ることはない。逃げ馬に被されない形の一桁馬番を得られたら御の字だわ。内枠に入ったら無双するからダメよなぁ。ジェンティルドンナとどっこいどっこいの競り合いを見せるだけのものがあるわけだから。

マーティンボロが内に入ると面白いな。これは悩むぜ~!長期休養明けだけど適性と馬番が噛みあうし、メンツがメンツだから目移りがハンパない。「ティンボロがめちゃくちゃハマるけれどここでベストパフォは期待しづらい。それならちょいと外目でもイスラの方が上手・・・いやいやこっちも休みが長いな、それなら・・・」なんて。

気がついたら外枠のダノンシャーク岩田に期待して撃沈したりするんだから競馬予想って面白いよ。「僕は本当に馬鹿だなぁ」って独りごちるくらい。

おそらくJRAの人が最も罠を仕掛けやすいのがこの東京千八の枠だからさ。これめちゃくちゃ曲者。前衛芸術としてJRAの枠作りは表彰されるべきだと心から思うね。職人技よ、これ。テラ銭を取ることを許すくらいに素晴らしい。

昨年の秋天とかジェンティルドンナ以外に何を買えって言うの?ってくらいにジェンティ有利だったのにスピルバーグに差されちゃったしょ。ここまで計算通りだとすればエンターティナーの鑑だね。芸術性を感じるとともに高視聴率のバラエティ番組を見ている気にもなれる。本当に日本競馬は素晴らしい。ついつい二重課税も許しそうになる。

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