やはりスピルバーグはトーセンラーの弟というよりフラワーアレーの弟では。
柔らかさに関してはトーセンラー>フラワーアレー>スピルバーグという不思議な感じで、一番硬質にピッチ脚で走るのがスピルバーグだろう。かといって俊敏に動く順が真逆かと言えばそうでもなく、フラワーアレー>トーセンラー>スピルバーグという風で、今ひとつ・・・スピルバーグはパッとしない。
スピードレンジにおいては2000mがベストなのだろうが、日本競馬の質にあてはめると2400mがベストになっているのだろう。あるいはそれ以上、ちょっとこれはAR共やステイヤーズSで見てみたいかなぁ・・・。
藤沢調教師が数ある海外挑戦候補の中でアスコットの2000mを選んだのかが興味深く、左回りでもなく直線が極端に長いわけでもない。アップダウンも日本競馬より断然多い。なぜアスコットなのか。日本競馬にとって一つの鬼門とも言えるアスコットなのか。
オーナーの山本さんからしてバテなさそうな馬が好きなのよな。2000m超、特に東京2500m重賞での安心感はハンパない。馬主でも一二を争うサドラー使いがこの山本さん。所有馬の賞金上位はほとんどがサドラー持ちで、全体的にどこかテイエムオペラオー的でブラッシンググルーム持ちもなかなか多い。
その人が選んだのだからやっぱり長いスパートなんかでバテない馬であるはずなんだ。スピルバーグの根幹にあるのは秋天を差し切った切れの良さのではなく、スローからのロングスパートを追っかけて最後まで脚をもたせたスタミナにあるのよ。つまり根っこにあるのは東京2500mなものだ。
だから東京1800mみたいに下りの勢いに乗せてガーッと出て行くレースだと遅れちゃうんだな。もしコレが東京2500mみたいにゲートを出てすぐに登坂があるようなレイアウトだと違ってくるはずよ。プリンスオブウェールズでバテずに差しに行った登坂力=スタミナこそ信頼を寄せられる。
だがそうなると少しハマるレースがないな。国内のG1だと有馬記念とか宝塚記念くらいかな。でもスローだとスタミナが活きない。
そして俺は今Aureole魂に敏感。スピルバーグも外差し好きだしジャパンカップでジャスタウェイを「抜かなかった」疑惑がある以上はまくり馬場になりづらい上の二戦はベストとは言いがたい。広いコースで差したいよなぁ。
(流石に敏感すぎたか?でも追い抜け追い越せと執着はしなかろう)
二の脚がつけば7つ上の兄貴と同じように押し切る競馬が見えてくるんだけども。スピルバーグがレースを勝つ日はもうないのかもしれない。
そもそも藤沢師×北村宏司×山本オーナーという時点で東京2500m特化だよねぇ。
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