砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

秋華賞の公式ラップに対する不信感~解消~池添バッシング~不満

と言ってもラップ解析なんてしたことない。

12.0-10.5-11.3-11.6-12.0-12.3-11.9-11.8-11.6-11.9

L4Fが47秒2というのはナスキロ差しが届く範囲だ。しかし46秒台がFair Trialの庭であることを考えるとハイペースを無理に追走したとはいえどもレッツゴードンキの不振に説明がつかない。例えば09年はブロードストリートが差しているし、13年はメイショウマンボが差している。トーセンビクトリーが頑張ったもののFair Trial組の弱さに説明がしづらい。

昨年と同様に高速馬場ではあったんだが、L4F46秒8に対してトニービンが2着3着しているのだから持続戦に違いはない。ディープがやたらと好走しているのも今年の不思議なところだ。

一応ディープ×Victoria Parkという共通点がミッキークイーンショウナンパンドラにはあるんだがねぇ・・・。今秋の下り+小回り中距離重賞はこの配合が活躍しなきゃ気が済まないのか?(セントライト記念オールカマー

いや、これらを比べたら終いが12秒足らずだったことは別に変なことではないな。オールカマーショウナンパンドラも持続的に脚を使ってから34秒の上がりで差しきっている。直線の長さや急坂要素を考えてもなんらおかしくない。2F瞬発で終いを衰えさせなかったのだ。

すると11.8秒は同じように追走し、残り2Fを22.8秒で通過。11.2-11.6とすればさほど変なことでもないかね。アスカビレンの差しが届かないのも納得である。

なら10.5秒のところで脚を使いすぎたか?前崩れの原因としてまるでおかしくないが前受けHyperionたちがジワジワと脚を使った末に好位のナスキロが突き抜けるとか意味が分からん。それほどまでにノットフォーマルは1800m競馬に徹しすぎたのか?

過去の傾向からしたらホワイトエレガンスが押し切ってもおかしくない。11年とラップ傾向も2番手の競馬の仕方もほとんど変わらないのだ。だが・・・うーん、やっぱり前3Fの無理が明確過ぎるほどに響いたか。

正しい位置取りは確かに好位グループ。あそこら辺の馬が大体アヴェンチュラあたりの位置で、それより前の馬は少し行き過ぎているわな。岩田もそこにいたかったんだけど馬がハッスルして飛んでっちゃった。

うーん、それでもあの位置からではHyperion的な脚を必要とするはずなんだがなぁ。馬場の速さを考えれば47秒2はそこまで速くない。アスカビレンが喜々として差し込んできた様にHyperionが重要なはずなのよ・・・。

かといってジェンティルドンナショウナンパンドラがハイインローまみれかと言えばそうでもないしなぁ。ディープの娘は祖母ウインドインハーヘアの特性を強く受け継ぐのかも。これが男馬だったならばこの配合でこの流れを捕まえることはなかっただろう。それはアンドリエッテやタッチングスピーチも同様。

セントライト記念スプリングSキタサンブラックがディープの精鋭を打ち破った様に、ブラックタイド産駒がディープインパクト産駒を上回ってもいい展開なんだが・・・アンドリエッテやタッチングスピーチを凌げず交わせず、ミッキークイーンに至ってはまるで足りなかった。

展開も考えずにイタズラに外に出してしまう池添の秋華賞弱者っぷりが際立った騎乗で、いつだって彼はスイープトウショウに乗ったつもりでこのレースを乗る。名馬への騎乗経験が必ずしもプラスに出るわけじゃないのはキズナ武豊のコンビからも分かっちゃいるがね。

それでも部外者からすりゃリラコサージュの騎乗で何かを感じ取って欲しかったよな。あの瞬間はもう少し我慢して内に入れたほうがいいってことをさ。京都の乗鞍は全部幸四郎に回せといいたくなるくらいにヘタクソだぜ。

つい最近まで「池添なら信頼できる(キリッ)」とオールカマーで本命にしたりしてたのに秋華賞ではここまで叩いてしまう。いやはや競馬というのは恐ろしいものよ。まぁ、それは幸四郎も同じことだが・・・とりあえず菊花賞までは幸四郎アゲは続くだろう。

まぁ、いずれにしてもミッキークイーンが強かったってことだわな。ホワイトエレガンスやアスカビレンは馬券となる可能性もあっただけに残念ではあるんだが、そういった流れを差し切られたらぐうの音も出ない。

ジャスタウェイに対するトウケイヘイロー・・・ノットフォーマルミッキークイーンは頭が上がらないかもしれんね。この二冠は彼女の協力なしには得られなかっただろう。黛弘人も脇役としてきちんと仕事をしてくれた。

惜しむらくは・・・桜花賞よな。ここでも仕事をしてくれていたらマイル戦線を常に楽しませたシルポートほどの名脇役となれただろう。スローもスローで面白いもんだがハイペースから抜け出てくる馬の想像のつかなさってのはソフトM馬券ファンにはたまらんものがある。

スローってのはどうも勝ち馬のレベルが低かったり競馬の本質に反する部分があったりしてハイペースほどには楽しめないからねぇ。横ノリみたいに狙って落とすなら「やや!横ノリやってくれたな!」と気持ちの落とし所ってのはあるんだが、自然に落ちてトロトロ追走してた何も考えてない若手とか飛んで来るとつまらんつまらん。

何よりも面白いのはハイペースにして馬券にまで残るエダテルミナレットVMみたいなレースよな。「やられた!糞め!エダテル最高だなコンチクショウ!」って叫ばせてくれるところに競馬の面白みも本質もあるだろう。ミナレットの残り具合からそれを完璧にとらえたケイアイエレガント吉田豊の騎乗ぶりも、そしてその上を容易く行ったストレイトガールも、みーんな最高のレースだった。あれはもう拍手しか送るものはなかったよ。

うん、今年は牝馬が面白い年だな。対して男馬のつまらなさと言ったらないぜ。今のところ混合G1では春天ゴールドシップがベストレースかなぁ。ただ逆を言えばゴルシが春天を勝ってしまうほどに古牡馬はメンツが小ぶりなわけで、秋天なんかもそこまで面白いものにはならないんじゃないかねぇ。

秋天の登録馬を見てもたぎるところがないものな。ここ数年の東京馬場からすればエイシンヒカリを2番手から追い立ててハイペースに誘導し、そこからHyperionむき出しに押し切る様な馬がいなきゃつまらないのだわ。

スローペースの神様とも言うべき横ノリ、スローペースの申し子とも言うべき福永、スローペース競馬の生みの親とも言うべき武豊、これらが前を制圧してほかは差しに構えた毎日王冠なんて馬鹿げた話だぜ。

FYSが発動してなお前にいられる展開。ノリさんが狙って出していくほどの想定がされる展開。武豊が意志を持ってスローに落とした展開。それでなぜ他の騎手は呼応して前へ出さないのかと。脚を無理に使ってでも1番人気の単騎逃げを防ごうと思わないのか。

その役目を三浦皇成に託して予想を立てた俺は馬鹿だったか。この骨なしどもめ。そんなに自分の競馬が大切か。少ない確率に全賭けして一番人気に楽をさせるのが競馬か。阪神が巨人に勝つことにエクスタシーを感じるそのファンは馬鹿なのか。そんなことなかろうよ、一番人気を打倒しなきゃ競馬は始まらない。

別に楽逃げさせるなとは言わないのよ。人気の馬に自分の競馬をさせるなと言っている。ジェンティルドンナが女王であったのはスローの中で鞍上の意識が必ず前に向いていたからだ。絶対に前を交わせる位置と仕掛けで勝負をしていたから強く勝てた。

まぁ前崩れのラインギリギリに乗ることが出来たのも大きいがね。今回の秋華賞みたいに騎手がきっちりラインを見極めて位置取りをするだけで強い馬は強く勝てる。浜中は4角の処理も完璧だったし。

でも確かに一の脚でサッと前に出られるエイシンヒカリを東京で捉えろってのは難しい話ではあるんだわな。毎日王冠なんてゲートを出るだけで1馬身差を取っちまったものなぁ。抵抗できたのが福永グランデッツァだけだった。

またアレは一種のマジックだったよな。好スタートの二頭が競り合って外の馬がジリジリと前に出て行った。「あ、速めに逃げてるんだ」と思ってしまうのも仕方がない。実際はFYSでグランデッツァがスルスルと下がっていっただけで、これを察知したのは横ノリのみ。あのスローはなるべくしてなった。

未だにエイシンヒカリサイレンススズカと照らし合わせるファンもいるからなぁ・・・。レースだけを見れば確かにそう感じる。鋭いダッシュから他馬を寄せ付けずにそのまま鋭い脚で逃げ切ってしまう。この姿は確かにあの名馬を想像させられるよね。

騎手がそう感じていたら競馬ファンからリンチにあっても反論出来ないが、武豊としてはその影を見せられたらこれほどありがたいことはないわな。ありえない話。

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