砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

(格か適性か)~Roman≒Chop Chopの男~格か適性か 菊花賞予想

前傾ペース、後傾ペースという言い方をしてもそれを2F的に考えるのか3F的に考えるのか、あるいはちょうど半分にして考えるのか・・・これは結構レイアウトによって変わるのではないかと。

例えば秋華賞ではちょうど半分に分けるよりも前後4Fで見た方が分かりやすく、差し馬の台頭が著しいこの舞台では後傾ペースで走らせた方が段違いに良いだろう。しかし今年や11年は例外気味に3Fで考えた方がピタリとハマる。前傾ペースの方が3F瞬発が決まりやすいという面白いレースだと学ばされた。

Rivermanを敬遠するデータを望田潤先生が挙がられた背景にはそれがあって、下りを使って勢いをつけて4F瞬発を必要とする秋華賞においてはこの血統がやっかいだった。ところが今年はRiverman持ち3頭が台頭している。ということは「Romanパワーでまくってナスキロ伸び伸び」が必要だったのだ。これは超例外だろう。

そして最後の最後に物を言ったのは格だ。ミッキークイーンは人馬一体となってオークス勝ち馬とオークス勝ち騎手の意地を見せた内容。全盛期のショウナンマイティに今の浜中が乗っていればG1を勝てたんじゃないかと思わないでもないが・・・オルフェが相手だと厳しいなぁ。

浜中には「Roman≒Chop Chopナスキロ使い」とキャラクター付けしたい。詳しいデータを取ってみないとわからないけれども・・・おそらく全騎手でもトップの賞金を稼いでいると思う。秋華賞2連覇が入るし。

重賞勝ち馬だけでも出してみると・・・

Xミッキークイーンオークス秋華賞)、Xショウナンパンドラ秋華賞)、Xハナズゴール京都牝馬S)、グランプリボスマイラーズS)、XグレープブランデーフェブラリーS)、マジンプロスパーCBC賞阪急杯)、Xショウナンマイティ大阪杯)、Xエピセアローム小倉2歳S)、コレクターアイテム(アルテミスS

Xはナスキロクロス。挙げた馬は全てRoman≒Chop Chopだ。もうこれはディープ嵐猫は全て浜中に預けてしまってもいいかもしれないねぇ。

Romanクロスかつナスキロクロスではウリウリとミッキーアイルがあって、Romanクロスだけならスリーロールスなんかがある。他にはRoman≒Occupyナスキロのテイエムアンコールとか。ショウナンマイティグレープブランデーマンハッタンカフェがナスキロ持ちとして見ているのでクロス扱いだけれども、厳密に言うと微妙だったりする。(でも望田潤先生はグレープブランデーをナスキロクロスとされているので)

Romanを持っていない場合はNijinskyLyphard持ちが非常に多いな。イタリアンレッドCaerleon)とかエクスペディション(母父Lyphard)とか、デグラーティアCaerleon)とか、エーシントップ(父がStorm BirdNijinsky)、コパノリチャードCaerleon)・・・カーリアン祭りじゃねぇか!

まぁRomanクロスなんてのは対して珍しくないわけだが、Chop Chopとのニアリー限定で30勝中11勝、それもG1勝ち6つのうち4つがそうであるというのはなかなかのものだ。

しかもクロスの仕方がノーザンテーストStorm Birdだけでなくジャッジアンジェルーチとか母系の奥に潜んだVictoria Parkとかバリエーションも豊富なのもミソ。主流血脈を通してだとそんなに珍しいものではないからねぇ。ディープ×嵐鳥とかディープ×ノーザンテーストは全部そうなっちゃうわけだし。

でもRoman≒Chop Chop≒Occupyのヴァンセンヌとかって浜中と手が合いそうじゃん?ああいう馬を綺麗に持ってくるのが浜中なんだよねぇ。ディープ全盛の今だからこそなのか、それとも時期がピタリとあったのか、ともあれ浜中はいい時期に騎手になった。

Fair Trialの川田にRomanナスキロの浜中。このツートップなら大抵の馬を扱えるから池江厩舎は良い若手を使ってるよねぇ。これもまた卵か鶏かの違いよな。池江厩舎が上手いことそうやって馬をわりふって育てたのかもしれないし・・・。

話が大きくそれた。

菊花賞秋華賞と同じようにナスキロやわやわの馬じゃないとダメですよって決まっているわけではなく、展開が水物であるように3F瞬発戦の下り要素皆無となればRivermanの傷などは関係なくなるかもしれないねってことなのよ。

持論として「登坂で稼いだマージンを下りで返上するのは馬鹿のすること」ってのがあってね。でも春天菊花賞くらいの長丁場になるとそれもやや薄れるだろうとも思うのよ。例え登坂でガツガツ稼いで下りで殺到されても終い1Fまで脚を衰えさせない格と展開作りさえすれば問題はないはずだ。

もちろん時計勝負となるとコースに対する適性ってのが重要視されるわけだからこの理屈は合わないわな。ディープとオルフェがハイペースの菊花賞を走ったとしたら勝つのは絶対にディープだろう。

それでもオルフェがウイバリを突き放した様に格で覆せる部分ってのはある。三冠馬が偉大なのはこの格なのだわ。三冠に一歩足りない馬はその一歩が永遠につきまとう。

だから適性外の馬を菊花賞で買うというのはその馬が三冠馬級であると思い込む行為に等しい。菊花賞前に血統関係でやたらとアクセスが増えることからも「そんなことしたかない」という競馬ファンの思いが若干伝わってくる。でも俺のブログに来られても望田潤先生の二番煎じしかないのでご退場ください。

でもオレはオレで何か有意義なことを書けないかとも思うのよね。近頃からふつふつと湧き上がる「オリジナル」への思いがある。

菊花賞予想の切り口はそこだろうな。格でもなく適性でもなく展開だ。展開勝ちの否定をまず始めるべきだろう。スプリンターズのスロー予想を当てた自信をここで深めたい、そう思う。

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