砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

レースを作る外国産馬たち導入編~ディープインパクトの罪 ジャパンカップ予想

イトウさんを筆頭に日本産馬には絶対に切れ負けするようなメンツがそろっていて、これらが東京2400mで勝負をかけるとすれば間違いなくスロー&ロンスパだろう。

日本競馬の難しいところはいくつかあって、それが連鎖的に発生するために騎手たちもヘタクソな競馬を強いられる・・・というのが持論(格好いい)だ。サンデーサイレンス直仔時代に差しの妙味というのが強くなって、このサンデーの差しというのはハイインローと米血異系とRoyal Chager×Mahmoudに支えられていて、ナスキロの様なふわりとした切れではなくBlandford血脈も十分に備えた野太くズバッとした切れ。

今のディープ切れというのは少し難解なところがあって、米血的な力強い切れを入れると好位で折り合える馬が出るんだが今ひとつ切れが鈍い。欧州の血を入れるとスタミナもあってズバッと撫で斬る類の切れが手に入るが気性面で扱いづらいことが多い。

基本的に欧州のスタミナ(Aureole的なアレ)が入ると扱いづらいことが多い。大成するディープ牡馬はほとんどBurgclereいじりのために括弧内のアレな血を入れるから実に扱いづらい。追い込み過ぎっ!反面、ディープの娘は競馬の上手い奴が多いね。相対的だけど。(例外としてハープスターデニムアンドルビー。暫定的にタッチングスピーチ

ヴィルシーナジェンティルドンナみたいに何でも出来る奴が多い気がするよねぇ。

男馬にも競馬が上手い奴はいるけれども、やっぱりBurghclereいじりはしてないよなぁ。ほら、それこそリアルスティールとかディサイファとかさ。

それを言ったらイギリスの馬はどうなるんだって話だけれども・・・あの人達のやってる競馬は広いコースのスタミナ勝負だから。弱い馬はタレてドロドロと落ちてくるし、強い馬はそれを抜きながら「やっぱ俺すごいじゃん!」と気を良くしてピッチを上げていく。ウィンウィンだ。

ディープインパクト産駒の難しいところは回りがみんなサンデー系なところ。

ディープインパクトの血統の仕組みとしては「抜けだしてからが強い」なのよ。でもサンデーばっかりだから切れて抜け出すことが難しい。だから前目に位置させたいんだけれども日本一・・・あるいは世界一切れる血統なのが困りどころさ。みんな差しに構える。

だから米血の「抜きたい気性」「豊富なパワー」にディープ特有の「最強の末脚」と血統表通りの「抜けだしてから強い」を融合させて、「抜け出すのが上手い」馬を作った。これが牝馬に多いパターン。エリ女を勝つディープ牝馬って呆気無く勝つけれども、一瞬の隙を突いて綺麗に抜け出すよ。

でも大成するディープ牡馬ってのは「最強の末脚」と「抜けだしてから強い」の矛盾を克服してないんだよね。

「抜けださなくても1人になれる方法はあるよ」

「最強の末脚があるなら多少なり多く走っても届かせられるさ」

とスタミナ豊富な大外一気の最強馬を作り上げてしまっているんだ。

ストライドが伸びる頃には届かなくなってるって?」

「それならピッチで走ればいいじゃない」

ハープスター牝馬)やスピルバーグを輩出する始末。

ディープインパクトってこう・・・正しい種牡馬像じゃないのだわ。結局のところ劣化版ディープしか今のところ出していないわけで、最強の競馬を息子たちに強制するけれども勝ててしまう変な血。だから常勝の息子を良質な繁殖を相手にしても出せていない。

勝ててしまうってのが騎手に対してディープインパクトが背負う罪だ。武豊ディープインパクト症候群にかかり調子を落としたように、ディープインパクトが没した時に多くの騎手がその病に伏せることだろう。まぁその時は地方や海外の名手たちがやってくるだけだがね。

その時にディープの最強クラスに乗せてもらえなかった若手がどれだけ成長し、ディープにあぐらをかいていた騎手から馬を奪えるか・・・楽しみだね。ディープの勝ち方を知らない福永もその時は結構美味しい思いを出来るはずだよ。この調子で抜け出しが上手くなれば・・・の話だが。

北村宏司はどこかでスピルバーグに毒されてるからな。メルボルンカップフェイムゲームはひどい騎乗だった。

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