砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

レースを作る外国産馬たち本編~挫折 ジャパンカップ予想

導入編~本編よりも導入部~主題とかの方が格好良かったかも!

といっても音楽・・・クラシックなんか知らんわ。中学の教科書で見たうろ覚えよ。

して、日本競馬がディープに毒されていますよって話を前回に書いた。その毒はサンデーサイレンスから受け継がれた「スロー病」と、ディープインパクトの気性と末脚による「大外一気病」である、とも。

なので少なからず「とりあえず我慢させて外に出せば勝てるんだ」みたいな雰囲気が日本競馬にはある。やだ、なんか卑猥。で、イトウを筆頭に他の外国産馬は切れ味勝負の展開にはしませんよってことをこれから書こうと思う。

まずイトウさんは並ばせない競馬がお好みなのだわ。単騎で逃げて、スローに落として、早めに仕掛けて、並ばせない、ってのが彼の競馬だから。

前の前にイトウ≒タップダンスシチーと書いた。タップダンスシチーは別にAureole魂みたいな分かりやすい血はないんだけれども、生来の激気性によって行った行ったの競馬を好んだ。スイッチ入れたら1000mくらい走らないと息を入れてくれない馬なんだ。佐藤哲三はそこに手を焼いたようで、緩やかなスパートが難しいために仕掛けたい時に仕掛けられない。それによってドスローを誘発することもあった。

中長距離に適性が見られる様に決して脚は速くない。しかも息を抜いてスローを追走出来る程度の気性も持ち合わせていた。スタートの出が悪いというよりもソっと出さないとスピードに乗ってどこまでも消耗してしまうのだろうな。緩やかに逃げることで緩やかな単騎逃げを実現したわけだ。丹内くんもこれを見習ってシッチャカメッチャカ逃げるんじゃないよ。

イトウの方も気性はそんなに良いわけじゃないんだろう。逃げるときは非常に緩やかに逃げる。海外の競馬場の2400mは初っ端のコーナーまでが長いことが多いので別に傷となるわけじゃないし、逃げとはこういう形で行うべきだとも思う。レッツゴードンキヴィルシーナみたいな逃げが嫌いなわけじゃないが、美しくはないよなぁ。

ただ一つ問題があって・・・イトウに乗るのは日本で生まれ育った騎手ではないことだ。鞍上のミナリクはアイヴァンホウに騎乗しジャパンカップを経験してはいるんだが、正直この騎乗は東京には相応しくない。

ドイツの各競馬場については後からまとめてやるつもりだが、レースの映像を見る限りでは限りなく平坦に近く、多少の登り下りは見られるが動画で分かるほどの起伏はないみたい。そういえばドイツ血統のスタミナとか言うけれども、スピードの持続力を助けるところが大きいかもしれない。まとめる必要はないかも・・・。

ジャパンカップで見せたミナリクの騎乗はゴール前の登坂をあまり意識していない様子だったからなぁ。下りに乗じて少しペースアップしてるくらいだもん。あれは府中のミドルペースを理解していないと言っていい。理解されていたら怖いけれども。

しかしあれをペースアップとするのも疑問だわなぁ。ノヴェリストというKGⅥ&QES勝ち馬がいる以上はドイツ血統ってのはSS的日本血統に比べりゃ十分にスタミナ豊富なんだわ。ペースアップもしていたのだろうが、周りの日本産馬が自爆したりして自然とポジションが上がったと見るべきだ。

ジャパンカップに挑んでくるドイツ馬は基本的に中長距離馬なわけで、今の今まで跳ね除けられたのは日本的スローとその時々に現れる強豪馬がいたからだ。昨年だって化け物3頭いなければジェンティ-ハープ-アイヴァンホウと絡まれていたはずだよ。

まぁやっぱり切れ味はなかったわけだがねぇ。時計がダンチなんだわなぁ・・・プランスジブラルタルを破ったバイエルン大賞の勝ち時計は重馬場の2分36秒4だ。ベルリン大賞は良馬場の2分28秒7。今ひとつタイムがねぇ・・・。

基礎タイムが違うとなると騎手の体内時計が頼りにならないわけで、自然と後方に頼った逃げになる。あるいは逃げないかもしれん。

・・・そうだよなぁ。サッと出せない馬をジャパンカップで強引に出していく騎手は少ないし、外国人騎手ならなおさらだよ。どのくらいのペースで行っていいのか分からんし、飛ばしてからドスローに落とすという騎乗はイトウのキャリアにはない。テンからスローの早仕掛けが奴らの戦術だ。

・・・外国産馬はレースを作らないんじゃねぇか?

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