さて次はファタモルガーナの長距離力について
長距離で結果を残しているディープ産駒は少なくはないが、決定力に欠けることは確か。トーセンラーやデニムアンドルビー、キズナがどんなに頑張ってもフェノーメノとゴールドシップには届かなかった。
この違いはNearcoの使い方の違いである、と説明できそう。
Nearctic-Northern DancerのラインにおいてのNearcoは最終的にはMahmoudに支配されることになり、これはサンデーサイレンスも同じこと。というか世界中の血がそうである。しかしNasrullahからNearco×Blandford×The Tetrarchを抽出することでスタミナ化を図る方法があるはずだ。
そしてそれに対して異系的なスタミナを伝えるのがSon-in-lowであり、Nasrullahに対して俊敏さをプラスしない中距離血統がHyperionである。なんてことはない、Nasrullah×Hyperion×Son-in-lawだ。
しかしその間にスタミナ的Blandfordを設置することが大きくて、サンデーサイレンスからそれを行うのに都合がいいのがTourbillon系だ。この血は最終的にBlandfordを組み込んで発展していて、それはパーソロン~メジロアサマ~メジロティターン~メジロマックイーンを見ての通り。
Pretty Polly一手間も大事だ。この血は晩成血統の本格化に伴い硬質な筋肉を与えてくれる。加齢に伴って得る持続的なズブい筋肉を俊敏に動かすために必要な要素なんだ。
最終的に行き着きたいのは「ハイインロー&Pretty Pollyによって遅く表現された米血筋肉でBlandford的ナスペリオン的緩慢な馬体を動かす」で、米英の血をTourbillon異系によって山程に組み込みまくったフランス血統がその道を示してくれる。
サンデーサイレンスを異系にND系の個性を表現する日本競馬と同じだ。ぶっちゃけサンデーサイレンスの血統を知らんでも4分の3を理解すりゃその馬の特徴は大体つかめてしまうからねぇ・・・。
長々と書いたが結局行き着くのは「Tourbillonがありゃいい」というわけなので・・・。Touribllonを持ったディープインパクト産駒を極力洗い出してみよう。
ディープブリランテ(Riverman×プリメラ、母系の奥にTouribillon一本)ショウナンパンドラ(Sanctus~Tourment、Mitterand~Tornado×Ambiorix)
ジェンティルドンナ(Never Bend、Raja Bab~My Babu)
ミッキークイーン(Gold Away~Riverman×Raja Baba、Distinctive)
ハープスター(ファルブラヴ~Bold Reason×Ambiorix×Meridien×Clarion)
マルセリーナ(Marju~Mill Reef×My Babu、Final Straw~Krairon)
リアルインパクト(Speak John~Tornado、Crozier)
スピルバーグ(Sadler's Wells~Bold Reason)
・・・切りがないなぁ。アユサンしか該当しないのがいねぇぞ?
そしてこのタイミングでJBISが死んだ・・・。
うーん。ハープスターが長い距離をこなさないのだからこの理論は穴だらけってことになる。どういったTouribillo系がスタミナ化しやすいのかを考えなきゃならんなぁ。
そして密接に関わるのがHail to Reasonよ。Sadler's Well×Seattle Slewの配合がサンデーと結びついてどうなるのかをきちんと説明できるようにしたい。エルコン好きだし。
Hail to Reasonが作用しているのではなく、Hail to Reasonが無難な置物だったというTouribillon的考えも出来るだけにな。
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