砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

Ribot雑感

俺の大好きなRablaisの父系で、Havresacは11度もイタリアでリーディングサイアーとなった名種牡馬。3代父Cavaliere d'Arpinoはフェデリコ・テシオが自身の生産馬中最良の馬とした名馬で、以降Bellini、Teneraniはイタリアダービー勝ち馬である。(テシオはRibotのデビュー前に亡くなっているので上記の「生産馬中」にRibotは含まれない)

Ribot自身は16戦16勝の全勝馬にして凱旋門賞2連覇KGⅥ&QES勝ちと名だたるレースを楽勝した名馬。叩き一戦目はパフォーマンスが下がり気味で、中距離戦における最小着差である1馬身差程度の勝利にとどまることもあった。

配合の方は特別何かすごいニアリークロスがあるとかではなく、英国の血統を淡々と組み合わせている。緊張と緩和を繰り返して最終的にSt. Simonを5代血統表から追い出すことに成功し、種牡馬としてはNearco以上の成果を上げた。

米血っぽいBuchanを持つものの純欧州血統馬であるので米血との相性もよく、更にSt.Simonが産駒の代には6代まで引っ込むこともあってNearcoHyperionなどのSt. Simonの強い血とも相性が良かった。世界的主流であったPhalarisの血を一本しか引かないことも都合が良かったのだろう。

ありとあらゆる主流血統に対して異系をとる、まさにサンデーサイレンスの様な血であったことが伺える。しかも総産駒の59%が勝ち上がるという化け物じみた数値を残していて、総勝利数こそ分からないがこのペースならばサンデーサイレンスと比べて遜色がないどころか上回っているんじゃないかな。

ただ父系はそこまで伸びなかった。理由として挙げられるのは後に大繁栄するNorthern Dancerとのニックスが発生しなかったことや、Northern Dancer自身が有能な母の父ではなかったことだろうか。主流血統喰らいを生業としながらもサイアーラインを伸ばした果てにあったのはAllegedという異系血脈の塊であることはなかなか面白い話。

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