カレンブラックヒル、コパノリチャードとG1勝ちの産駒が挑めどもきっちり散らされる鬼門のダート。けれどダイワメジャーはヴァーミリアンの母ちゃんと同血なのだからダイワメジャー×エルコンドルパサーで「4分の3ヴァーミリアン」なブレイズアトレイルがダートをこなしてもおかしいことはない。しかしこれも若い頃に阻まれている。
なのでダイワメジャーという「サンデー×ノーザンテースト」の逆ニックスで生まれた名馬が伝えるものは非常に芝的である。芝のくせに力っぽいストライドを伝えるから米血のパワーを加えてしまうとダートの走れないパワー芝馬になってしまう。これが一番面倒なところ。
そのパワーを短距離スピードに変換することから始まるわけだが、これはやはりサンデー直系馬らしくTurn-toを弄るのがベターである。Sir Gaylordが一番多い形だが色物としてトニービンを使うパターンもある。逆説的に考えるとこのパターンで高松宮記念馬が出たのだからダイワメジャーのスピードはTurn-toよりもう一つ先のRoyal Chagerに由来しているのだろう。コパノリチャードはRoyal Chager≒Nasrullahの権化ということになる。
恐るべしダイワメジャー。これだけ代を経てなお大技なしにRoyal Chagerを伝えるとは。意味が分からん。
けれどダート馬を全く出さないということもなく、母父デインヒルの3歳馬ブルドッグボスは大崩れなしでダートを驀進中。芝っぽくなる湿ったダートの方が苦手というパワー傾倒ぶりで、ダイワメジャーという馬が本当に分からなくなる。あと、ブルドッグボスは昨日の仲冬Sで晴れてオープンに上がった。
芝のダイワメジャーって馬鹿げたほどにRibotを引かないもんで、この血は大抵の場合で米血パワーを伴うからそこがいけないらしい。スカーレットブーケの牝系をRibot脳の俺が見ると「なんともRibotちゃんが好きそうだわ」と思うのだが、逆に美味しく食べちゃいすぎるらしいのね。だからデインヒルでここをイジってダート馬が出たのは順当と言うべきで、ブレイズアトレイルの一歩足りない感じはここに由来するのだろう。
もしダイワメジャーに全兄弟のダート種牡馬がいたなら母父デインヒルで天下を取れただろうなぁ。
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