砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

ヤマカツエース 京都記念予想

キングカメハメハ×グラスワンダーという配合はあまり芝的なものではなく、勝ち負けに絡む時の時計が遅いことから考えてもヤマカツエースという馬は買い時よりも切り時を考えた方が効率が良い。NZTや函館記念の時点で買っていたらなおのこと良いのだが終わったことさ。

Kingmambo×グラスワンダーという配合だからメイショウマンボと同じなわけで、このニックスの繁栄を見るためにもヤマカツエースの活躍を期待するのだが、それでもやっぱりメイショウマンボに紙くずとされた馬券の恨みも多少なりある。二の鉄は踏まぬ、とヤマカツエースの切り時を考えよう。

だが・・・これがまたむずい。33秒きっかしで弾けた次のレースで「もう僕は芝の鋭さを失いました。メイショウマンボ姉さんの後を追います」なんてことはなかろうし、2200mへの不安はあれどもスローなら問題とは言えない。そんなら昨年のキンカメワンツーにならって・・・と考えてしまう。だが今回は消しでいいだろう。

ヤマカツエースラブリーデイほどの格があるかと言えば・・・首を傾げてしまうな。と言っても俺はラブリーデイをこき下ろしていた人間だから説得力はない。いや、だって・・・まさかねぇ。ND4分の4のキンカメ産駒に伸びしろがまだあったとは思わなかったんだよ。

ヤマカツエースラブリーデイのND5本を上行く6本だ。あと形の上では「4分の3北米、4分の1愛」とバランスが取れているのだが、アイルランド血統のマンファスにNDが2本入っているのでは意味がない。ラブリーデイの優れたところは純粋過ぎるほどのアイルランド血統であるトニービン、それと仏血統のガーサントを持っていたことだろう。

それとND5本に加えてPretty PollyをトニービンノーザンテーストとガーサントとAlycidonで別途4本を引いているのが凄まじい。ヤマカツエースの方はND6本とDeputy Ministerの1本だけであるから格が違う。

Pretty Pollyを引いているから何なのだ、って話ではある。だがこの血ほどNorthern Dancerを晩成的にカスタマイズ出来るものもなく、古馬になったときに重みのある靭やかさを与えてくれる。

ただ例外もありDanzigも同様の素質を伝える。正確には、Danzigがそれを伝えるわけではなく、その強烈な個性と同居することのできる唯一の特性を後継たちが持たざるを得なかったという事情があるのだが。もちろんPretty Pollyを使った後継もいるし。

けれどもグラスワンダーがそうであるわけではない。Amerifloraの段階ではDanzig後継の様な特性を持っていたのかもしれないが、息子の代においてはDanzigのややこしさが多分に見られる。その息子スクリーンヒーローDanzig問題を完璧に解決した様子が見られ、それゆえに4分の4NDでも活躍馬を出せているのではないか・・・という推測も立てられる。

よってヤマカツエースがもう一つ上の段階まで進めるかは怪しいだろう。単純にナスペリオンが足りないということもあって、Danzig後継はナスペリオン大好きだしトニービンの偉大さもナスペリオン+Pretty Pollyに由来する。キンカメを持続的に動かそうとすればやはりナスペリオンが欲しいところだ。トニービンでなくともSpecialなりMill Reefなりあろう。

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