砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

エイシンブルズアイがようやく重賞勝利

15年のシルクロードSにて そうなると阪神1800mで2着に入ったこともあるエイシンブルズアイが気になる。
だけどスロー合戦で前走は差し切ったわけですからなかなかスプリント然とした勝ち方にも見えず。
今回は流れると思えばちょいと買いづらい。 なんてことを書いていたわけだがハクサンムーンがきっちり刻んだ流れを差し切ってしまうのだから恐れ入る。前走の洛陽S(京都マイル)でラングレーを差し切れなかったかと思えばハクサンムーンを差し切ってしまうのだからへんなやつよね。 父BelgraviaがSecretariat≒Sir Gaylord4*4かつ「4分の3Nasrullah、4分の1Turn-to」かつ「4分の3ナスキロ、4分の1非ナスキロ」。血統表からは距離適性が読み取れない。 なので実績を見る。祖父Gone Westが1600~1800mのダート馬、父Mr. Greeleyが1200~1400mのダート馬、当のBalgraviaは1400mのダートG3を1勝した程度だ。Mr. Prospectorがダートの短距離馬であったのだから正統進化と言うべきだろう。 まぁNasrullah自体がそもそもからして短距離馬であるし、この血が多くなったからといって中距離へ振れるわけではない。問題はいつだってPrincequilloであるし、これもまた伝わり方次第だ。Nasrullahとの組み合わせ、俗にいうナスキロも「短距離✕長距離」。Princequilloの血統はいつも短距離血統に寄り添っているわけで、代表産駒も中距離馬が大勢を占めて長距離馬の名は見られない。 つまりダート天国アメリカの下で積み重ねられた血統はナスキロというよりナスキロを頼ったゴリゴリ短距離血統と言うべきで、これを綺麗に説明するのは難しい。 やっぱりどう見ても「ゴリゴリ短距離馬」の血統表に見えないのだわ。ものによっては中長距離馬になってもおかしくないと思うのだけれど・・・。何なんだろうね。ガーサント✕Bois Rousselって日本みたいな血統になってるしさぁ・・・。Fighting Edieの配合はイギリス人の変態魂を感じる相似配合だ。ねー、こういう繁殖があるからイギリスすごいのよねぇー。 ・・・。あー、Fighting Edieの半弟にSt. Paddyがあるのか。こんな戦後間もないころからイギリス人はPretty Polly弄りをしてきたのだねぇ・・・。父ガーサントと父Aureoleとは。またSiphonを配合したブラジルの人も・・・よくSideralと合わせたわなぁ。Sideralの牝祖はAloeで、母母がFeolaだからRound TableAureoleと近親だ。 いや、この血統表面白いわ。 Felicioなんかはフランスとイギリスの合作とも言うべき名配合なんだが、イギリス産は必ずと言っていいほど相似配合なんだよね。でもフランス産だと「4分の3緊張、4分の1異系」を守っている。 言わば「ブラジルのメジロマックイーン」とも言うべき名血統なのだがステゴマックイーンのノーザンテースト(ニアリー)クロスと違い、こちらはRibot系クロスを使っている。というかこれは・・Peaks Mill≒Gregorian Winlocとするのもやぶさかではないかもしれない。 もちろん無茶なんだけれど二頭ともDanzigが好きそうな血統をしているっていう共通点はあるのだわ。つまりNever BendSir GaylordRibotにってわけよ。それを言ったらMr. Greeleyもかな?「4分の3緊張、4分の1緩和」ってことに終止しちゃうか。 最強の千四馬とモチジュン先生が評するロードカナロアSecretariat=Sytian Sea4*5で、キングカメハメハ経由でMill Reefを持つ。つまりナスキロが5*4*5でクロスされているわけだからスプリント王者の道にナスキロは決して大きなマイナスではないのかもしれない。 それにしたってSecretariat≒Sir Gaylord5*5✕5*7は多すぎるのだが・・・。その周りを固める血統の組み方がアホみたいに重なっているからな。名牝クロスも非常に目立つ。 Iron Ruler✕Summer Squal Uviraが共通 Gone West✕Sideral✕Foxhunter Aloe=Foxlawが共通 Turn-to✕My Babu Lavendulaが共通 他にはPretty Polly(Nearctic✕ガーサント✕Edie Kelly✕Donattello)やLady Josephine(Nasrullah✕Mahmoud✕Tuder Minstrel)などの超大物牝系くらいかと。それに何度も書いたSir GaylordSecretariatのSomethingroyal。 あと個人的にツボなのはSansovino≒Schiavoniの同父叔父甥ニアリークロス。この二頭はHyperionと祖父、あるいは曽祖父を同じくした同族。父親がSwinfordだからCanterbury PilgrimクロスもHyperionとの間に発生し、上記のニアリーにHyperionPharamond=Sickleの母であるSeleneが加わることになる。 Hyperionを直接弄るのではなくSeleneを弄るのが渋い。PharamondTom Fool、SickleはNative Dancer、それぞれ直系祖先だからSeleneピンポイントアタックは理にかなっている。Tuder Minstrelの大きな特徴なのだが同じことをする血統があるとはびっくりだわ。 その点においてはTuder Minstrel≒Barley Cornと言っても良いかもしれない。本当にSiphonの配合はオシャレで困るわー。 ネタは付きないけれど一旦区切ることにしよう。 [fin]