2枠3番サクラゴスペル
サクラプレジデントの代表産駒。「父サンデー✕マルゼンスキー」✕Seattle Slew✕Gold Deggerはリーチザクラウンと同じ。母父がCure the Bluesなのはエーシンフォワードと同じでDr. Fagerのパワーが光る配合。
ボルキロの靭やかさと米血のパワーをサンデーでまとめあげたイメージだからスプリンターではなく、安田記念の5着などを見ても1400mがベスト。スプリンターズSの2着はスローの流れを京王杯SC勝ちの靭やかさで流れこんだイメージでもあり、それだけに高松宮記念は好条件と思うのだが案外振るわない。良馬場開催の一昨々年は4着であるから今年は走ってくれるのかも。
ノリが前に押し出していくことからもズバッと切れるというよりボルキロらしい一本調子にヌルヌルと切れる馬なのでスローペースの好位が好走の鍵となる。ハクサンムーンの好位でも競馬が出来たことを思えば能力は高い。果たして勝浦が出していけるか。
2枠4番ビッグアーサー
サクラバクシンオー✕Mr. Prospectorは元来靭やか過ぎる配合と言えて、それにナスペリオン血脈を重ねた本馬はスプリンターとしての頑強さに一層欠ける。本格化にともなってどこまで成長するかが楽しみだが前走は残念な結果。
そのシルクロードSは33.7-34.2と前傾ペースだったが前1Fが12.0と遅め。ここでいささの楽を得たことで前残りの展開となり、後方待機のビッグアーサーらにはノーチャンスだった。勝ち馬のダンスディレクターが好位を立ちまわったとは言え、同斤量の差し脚で劣ってしまったのは案外な結果と言わざるをえない。
明け5歳とスプリンターとして全盛期を迎える時期だが手先の弱さが目立つ。頑強なスプリンターというよりも軽い芝で本領を発揮する快速馬なのかもしれない。種牡馬としては米血系ディープインパクト肌やクロペリオン繁殖を好みそう。今の中京芝でドンドコドンドコと突っ切る馬ではないだろう。
3枠5番スノードラゴン
スプリント界の劣化ゴールドシップ(流石にあの馬と比較すればG1勝ち馬も劣化版よっ!)。平坦で唸りを上げて鋭く差してくる馬なのでスプリンターズSより高松宮記念ベター。ステゴ✕アドマイヤコジーンのウインファビラスと同じミセスマカディー≒ロイヤルサッシュの旬な配合・・・と言えどもこちらが元祖だ。
The Tetrarch的に靭やかな馬なのでスプリントでは差しがベター。パワーがありながらも非常に粘り強く動くPrincely Giftクロスの理想形をゴールドシップと共に示した馬だからココもきっちり走ってくるだろう。8歳馬だが父アドマイヤコジーンと同じように晩成であるから秋までパフォーマンスは落ちないはず。
3枠6番ミッキーアイル
母父ロックオブジブラルタルはRivermanと同牝系。River Lady持ちのディープ産駒でG1を勝ったのはディープブリランテと本馬のみで、牝馬にはミッキークイーンがある。Prince John✕Romanの突進力あふれる血筋はディープのPocahontasと脈絡するので先行力が強いディープ産駒となったのは当然で、先行してG1を勝ったディープ産駒は牡馬牝馬問わずにPocahontas弄りが多い。ジェンティルドンナとリアルインパクトだけがNothirdchance弄りで、本馬だけがG1勝ち馬の中でNothirdchance弄りとPocahontas弄りの両方を行っている。
であるからゲートの速さはディープ産駒でも桁外れに速い。更に気性が荒くディープ産駒らしい靭やかさも持っているので前2F目に最速ラップを叩き出すこともしばしばある。前走では10.5秒を記録していて、これは1400m戦では破格のラップタイムだ。
馬体を見てもスプリンターどころかマイラーですらなさそうで、フォトパドックを見ての通りこの馬だけ顔が小さく写っている。顔の大きさにも個体差はあるが腹回りの伸びや脚の長さがスプリンターのそれではないからこういった写真写りになるのだと思う。またスプリンターやマイラーの靭やかさでは10.5秒というラップは少し刻みづらい。
骨っぽいジェンティルドンナがしゃかりきになって突っ込んでいっている・・・というイメージなのでスプリント戦で本命にはしづらい。それだけに高松宮記念で3着まで来たのにはびっくりさせられた。道悪適性は非常に高い様子である。
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