砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

高松宮記念出走馬 7番~12番

4枠7番サトノルパン

 Alzaoダンシングブレーヴ2*3の「Lyphardな化物配合」。HaloへのニアリーをSir Ivor、Drone、デプスと立て続けに重ねてしまうこの配合はとにかくスピードに優れている。父親より母親ないし母父に近い素質を持っていて、Fair Trialの回転とDroneのスピードでドンドン前へ進んでいく。

 しかしスプリンターとしての頑強を持たないのでゲートを出ない弱点があって、これはPocahontasやNothirdchanceを弄らないディープ産駒の特徴だろうし、それを行ったミッキーアイルとて一の脚二の脚で他を逸することは出来ないのだからディープにスプリントはやはり長い。中京1200mならば中団や好位から長い脚を使って差し込みたい。

4枠8番アルビアーノ

 前走は直線で挟まれてしまったので度外視。それでも一番速い上がりで差し込んできた。ルメールの乗り方はスプリンターズS上位陣と同じもので、ソフトにスピードを乗せてゴール板前できっちり差しきるスタイル。それだけの途中の不利が大きかった。

 父母の緩い相似配合になっている中でLe Fabuleuxのスタミナがポツンと目立つ。しかしBlandfordを強く意識した配合の短距離馬であるから繁殖牝馬としてのスタミナは豊富だろう。粘着質に伸びる差し脚は高松宮記念向けで、欧州古来のスタミナを米血統のスピードで走らせる・・・母父Unbridledに近いかもしれない。

 なのでフラワーCで見せた圧巻のパフォーマンスがスプリントでは傷となり得る。京都1400mがベスト条件に思えるし、ここでどれだけの上積みを見せてくれるかは分からないところ。牝馬Unbridledが本格化してどれほど頑強に鋭く持続的に動けるかというのは競馬歴4年目の俺には計りきれない。ストレイトガールくらいのパフォーマンスは十分あると思うが・・・。

5枠9番ティーハーフ

 昨夏に見せた強い競馬は鳴りを潜めて二桁着を繰り返している。サドンストームにしても浮き沈みの大きい成績をしていたし季節や仕上げに敏感なところがあるのだろうか。他にも追い込み馬の気性の荒さや速い決着へ対応できない弱点など諸々を含めて、「スイートスポットの小さい馬」という結論でいいだろう。

 またこの兄弟はG1での入着は果たせておらず、半兄ラッキーナインに比べるといささか能力が劣るきらいもある。狙い撃った相似配合で重賞勝ちは出たがG1を勝つまでの活力はなかったか。

5枠10番アクティブミノル

 セントウルSの爆走には驚かされたがそれ以降は振るわない。これは元々の能力が劣るのが原因と見えて、好走条件はスローの逃げを阪神や京都、中京などの直線が長いコースで打つことだろう。ハクサンムーンの二の脚にはついていけないのでここはノーチャンス。

6枠11番レッツゴードンキ

 前走は思いの外好走したがさらなる距離短縮には対応できるだろうか。Kingmamboジェイドロバリーは二頭のG1勝ち牝馬を輩出したがその後の成長力には疑問が残る配合で、メイショウマンボはダートまで走ってしまった。

 またキンカメ産駒として4分の4NDというのは後の成長力を妨げてしまう部分も多く、ピークは既に過ぎたはず。二重の意味でG1では買えない馬だろう。

6枠12番ウリウリ

 マカヒキの全姉。ドスロー予想のスプリンターズSでは本命にしたが外枠の岩田が内に入れきれずに5着に沈んだ。泣いた。直線に入るまでは満面の笑みだったのに、泣いた。一体誰が予想できただろうか。ドスローのスプリンターズは東京重賞勝ちのストライドで差し切る流れであるなどと・・・。

 機動力で走る馬なので内枠を引きたかったところだがここも外枠。高松宮記念のハクサン流れを外から動く素質はないのでここは障害物まっしぐら。

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