砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

ダイワメジャーのRoman作用~脱線!メイショウカドマツ

はっきり言ってニックスではない。

ゴリゴリ前受けゴリゴリ、ってのがダイワメジャーの華だがRomanはどうやら力っぽく出すぎる様子。ノーザンテーストやCrimson Satanへの脈絡が強すぎるのかもしれない。

Roman組筆頭はダイワマッジョーレだ。これはAllegedを介するパターンだからPrince Johnの影響も大きい1400m型の馬。かといってダイワメジャーの1400m型はRomanゴリゴリが肝であるわけでもなく、コパノリチャードなんかは欧州血脈の強いタイプだ。

短距離ダイワメジャーにはダイワマッジョーレ型とコパノリチャード型の二つがある要素で、NijinskyやFair Trialが強いとコパノリチャード型になり、RomanやPrince John、Bold Rulerの入る形だとダイワマッジョーレ型となる様子である。いづれWar Admiralの関与があるのも大きなポイント。

基本は1800m以下での実績が基本となるが、そういった中でも例外的なのがメイショウカドマツ。AR共2着にダイヤモンドS3着と渋い馬券を演出している。これがどうして産まれたのかが全くもって謎である・・・。

ダイワメジャーらしいパワフルな走りはステイヤー然としていない。しかし目を引く靭やかな走りはナスキロを由来とするものだし、パワフルではあっても芝を掻く強さを感じさせないピッチ走法は・・・言葉を翻し、ステイヤー的と表現せざるを得ない。

RobertoとMr. Prospectorが入り、更にOccupyなのだからスカーレットブーケの血脈はきっちり弄っているだろう。しかもMr. Prospectorフォーティナイナー経由だ。5代血統表を一目見れば1400m馬と断じてしまう。

推測になるが・・・これはNorthern Dancerをいじっていないことが原因だと思う。ドイツ血統やメジロマックイーンのスタミナと似た作用が発揮されているのではないかと思う。

サンデーサイレンスノーザンテーストは逆ニックスだ。しかし緊張と緩和の考え方からすれば、Lady AngelaクロスのノーザンテーストにAlmahmoudクロスを施すことが間違いとは言いがたい。ダイワメジャーの場合はスカーレットブーケの段階でVictoria Parkへ緊張を施していて、構成血統全てが歯車的に作用した配合と言える。

一流のダイワメジャー産駒はダイワメジャーの全てを負って走る。究極的に目指すところは相似配合なのである。その観点からメイショウカドマツはいささか外れているのだろう。

まずCosmic Bombを放置している。大抵の産駒はPrince JohnとMenow-Tom Foolのラインを用いてここを弄りにくるのだが見事に手付かずである。そのくせPrincequilloはクロスしているのだから憎々しい。

そしてさりげなーくフォーティナイナーでナスペリオンを組み込んでいる。短距離血統を長距離へ揺れ動かすのはいつだってナスペリオンだった。不沈艦Danzigもナスペリオンには負けたのである。

そうだね。これはChief's Crown的な配合と言える。ナスキロいれて、ナスペリオンいれて。さぁどうだい、長い距離を走りたくなっただろう?という配合。

適性は中長距離馬だが母系に入ればステイヤーを出す血統だろう。種牡馬入りしてノーザンテースト食らわしたらしたら面白いと思う。

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