砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

単勝二頭流でピックアップされた馬について

人気予想家石橋先生のピックアップ3頭について

木曜金曜になるとあらかた自分の予想は固まってしまって、少し新しい切り口が欲しくて他人の予想をちょいちょい見始める。その中でもやはり一番面白いのは単勝二頭流だろう。

俺はもうバリバリの血統ファンだから全く違う方向から予想をする人の考えは新鮮で、時には「そんなことないべや」と思ったり「確かにそういった側面(意地でも自分の考えは曲げない)がある」と思ったり。でも石橋先生のは「そういう考え方があるのか!」とすんなり入る。

これは単に競馬予想を始めたころにお世話になったからだ。

して、最近は穴馬も被ることも多くなってきて新鮮さが薄れていた。ただ今回のVMにおいて面白く思った1頭があって、それをネタに日記を書こうかと思ったわけだね。クイーンズリングレッツゴードンキは全くの同意見なんだが、ウリウリはちょいと予想外。

最後にマイルを使われたのは昨年の京都牝馬Sが最後で、それはもう万全の消しとしたレースなんだわな。人気上位を全く信用できなくて外回り馬からパワスポとゴルナンをピックアップしてモチジュン先生の予想に乗っかってケイアイエレガントを狙った。馬券を買う際に「いやちょっとこれは穴っぽすぎるな。パワスポじゃなくてキャトルにすっぺ」と下手をこき、泣きに泣いた忘れられない京都牝馬S。尻込みしなけりゃ3連複500円で200万超えの配当を得ていただろうあの悲しいレース。

あれが最後のビギナーズラックだったのだ・・・と。これは一生忘れられないよねぇ。あと愛知杯フーラブライドとか、VMホエールキャプチャとか、VMヴィルシーナとかな。

馬券ってやっぱり冗談半分に買うくらいで調度良いのだわ。真剣に買ったら絶対に欲に目がくらむから。

「いや、これはヴィルシーナの復活Vあるべ」

「昨年の勝ち馬がこんな人気なら買うしかないしょ」

「中京の芝ならゴールドアリュール牝馬が面白い」

そーんなもんでいい。牝馬3連単はどうあがいても当てられないし。けれどビギナーズラックの時期を過ぎてしまったら、それらの単調な攻め口に理論を当てはめていかなきゃならないから困るのよ。ロブロイ牝馬がなぜ馬券に絡まないのかーとかさ。ビギナーのころなら何も考えずに消すんだが。

ウリウリについてその「理論」ってのをあてはめるとすると・・・まぁいささか難しいんだが。京都牝馬Sで見せた脚色、これが大きいかな。外回りでポジションを押しあげて好走するタイプではなかったはずなんだわ。

もちろん過去の戦績から京都1400mで好走すること自体におかしいことはないのだけれども、少し内容が今までとは違うんだわな。正確にはセントウルSからだろう。

ちょっとずつ反応が鈍くなっている。CBC賞なんかはイン突きらしいズボッと抜ける様な脚で駆けているのだが、セントウルから徐々にジリ脚へシフトしているのだわ。これは加齢によるものだろう。

元々は俊敏な末脚によるイン差しが身上だったわけだが、徐々に阪神1400mのジリジリした争いに適性を見出し、今ではもうインを突くだけの瞬発力が失われてドロドロと差し込む馬になっている。これを岩田や浜中が扱うのは難しいだろう。

ここで三浦皇成を起用したのはファインプレーだな。

というのも、三浦皇成の好騎乗条件を満たした馬場だからなのよ。これは石橋先生もおっしゃっていることだけれども、「内が伸びる、外を差す馬も内を通ってきた馬ばかり」ってことだね。皇成は内にベッタリついてから、時には強引な進路で、外へ出すなり馬群を割るなりする騎手だから。

それだけに東京でも中山でも信用できる時期は短いのだけれどね。例年通りならNHKマイルCがギリギリで、外差しが効くようになってくると要らない子になっていく。まくったり外を差したりってのは下手糞だからな。

中山の三浦皇成と言えば、まぁ、うん。世紀の落馬事故だよね。あとエイシンフラッシュ有馬記念

コーナーを内内で回ったときのスピードキャリーがそこそこ巧いんだね。もうちょっと溜めのきかせ方が上手くなると戸崎圭太の劣化版認定もできるんだけれど・・・戸崎の年齢でアレができるのは地方騎手ならではの豊富な経験だったり、天性のものだったりとあるからねぇ。

何より皇成は良い馬の主戦を務めたことがない。だから大舞台で弱い。勝ち切ったと思ったレースでも最後の一伸びで敗れてしまうのは仕掛け後における溜めの重要さを知らないからで、それを知るには余裕のある超一流馬でレースに望まないと駄目なんだ。

特に追い込みの名馬な。ディープインパクトの騎乗経験を持つ武豊なんてのはどれだけのものを受け取ったか分からんだろう。それに応えて名手は勝たせまくったのだし、名手が名馬を育て、名馬もまた名手をより高みへ導いたのだ。武豊の逃げにはスズカよりもディープの影がチラつくよねぇ。

故にウリウリをアタマで買うことは難しい。ウリウリの上を行く馬ももちろんいるが、何よりも三浦皇成の上を行く騎手がいかなる条件、展開においても必ず存在するからだ。いっちゃ悪いけど斜陽のヨシトミ先生に上を行かれた男だからね。あの時のグランプリボスは勝って然るべきだったのだよ。

俺のジャスタウェイ予想は裏切られるべきだった。じゃないと血統の観点において矛盾が生じるのだわ。グランプリボスの血統はあのドロンコ安田記念で唯一無二の好適血統だったのだと結論付けなければならない。

結果が出てしまったのだから、仕方なくグランプリボス産駒にまで結論は持ち越すがね。あの奇跡的な好走は勝ちきるところまでいかなければならなかったのだと心から思う。

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