砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

サトノクラウン考

サトノクラウンの見せた圧倒的なパフォーマンス、それは今年の京都記念。重馬場で開催され、他の人気どころがヒーコラヒーコラしているところを楽に抜けだしてしまった。頭角を現した弥生賞での圧勝劇もまた馬場に対してはハイペースな展開だった。

つまりサトノクラウンは周りが潰れる流れを好むと言える。これは「切れを切れで封じる」という日本競馬的な資質ではなく、疲労に対する奥の手・・・精神的なタガを外す仕組みとして受け継がれるこの資質はイギリス的なものだ。ジャパニーズな体格してるのに精神はブリティッシュ

だがサラブレッドは大概こんなものである。問題はその精神が人間的に洗練されてしまっていることで、「俺の脚じゃ追いつけないから走らないでおこう」というプロフェッショナルぶりを見せるのだ。だが追いつける時はやる気になる。馬とは思えぬ優れた頭脳である。

これはルメールと手が合わない馬なのだろう。折り合うことに難を持つわけではなく、難があるのは点火である。ミルコの方が手が合うだろうし、まぁ岩田も地方騎手時代は動かす騎手である。ここ最近の岩田はそういった感じではないけれど・・・。

喧嘩されても困るが、もうちょっと上手く檄を飛ばす騎手の方が良い。あと強気に攻めた方が結果は良いだろう。中距離の切れ勝負ではなく中長距離の持続戦が好みであるはず。靭やかに動くだけに外回りがベストかと。

宝塚記念は中距離の切れで勝つ舞台である・・・と昨年のラブリーデイが示したわけだが、過去のレースを見る限りでは中長距離であろう。雨が降ったならば間違いなく中長距離である。33秒の切れでどうこうというレースではない。

ゴールドシップな競馬をするなら面白いだろう。だが岩田がその類の競馬をするとも考えづらく、彼は脚を上手に上手に保たせることを身上とする騎手である。ここは消して、ジャパンカップ待ちだ。

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