砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

強気の押し切りロブロイを淀みなくストーミングホームが差す クイーンS回顧

シャルールの強さが際立った内容だが、同時に四位のおっさんの上手さも光った。

シャルールは外から先行して逃げるリラヴァティを見る恰好。4角でそれを交わして先頭に立つとそのまんま行った行ったの完璧な勝ち切り・・・と思ったら最後に脚が鈍った。序盤のツケか、脚の特性か、重賞を勝ち切れない弱味を垣間見た内容。

鞍上が横ノリであるから4角で勝負を決めに行ったはず。馬なりにサッと先行した様に見えるしそこまで消耗があったとは思えないが・・・札幌を走るには少し切れっぽかったのかもしれない。これだけ加速の良い馬となると、むしろ直線の長いコースの方が勝ち味があるかもしれない。スローの府中牝馬Sあたりのほうが狙いが立つのかな。

マコトブリジャールは予想通りにサッと出してサーッと馬なり追走。手が動いたのは4角を回っている時だけで、他は馬なりのまま先行して馬なりのまま前に詰め寄っていく素晴らしい内容。G1ジョッキー(ゲーム)かと思うくらいに完璧な結果だ。

これで重賞2連勝。そしてシャルールを下して重賞を制するのも2度目。前回の福島牝馬Sではシャルールの追い込みを封じたのだが、今回は逆に押し切りを差し込む内容なのが面白い。つまりマコトブリジャールは常に小回り1800mを完璧な位置取りで進めていたことになる。

こればかりは年季の違いと言うべきで、マコトブリジャールはレースキャリアの中で自分の走りやすい速度というのを理解しているのかもしれない。シャルールはまだ4歳馬であるしブリジャールに対して2分の1ほどのキャリアしか持たない。

息を入れて外回りを差し込んで出世してきたシャルールでは、小回り戦の中で自分のペースを持つブリジャールを超えることは難しい・・・という結果かな。またマコトブリジャールは鞍上の采配が良すぎる。ここ2戦は実に良い。

ラップが出てみれば・・・ドスローじゃねぇか。松若はこんなアホなペースで逃げさせられたのか。哀れな奴。

リラヴァティは逃げても味のない馬で、おそらく目標がないと道中で集中力が切れてしまうのではないかな。併せないとやる気が出ないタイプというか・・・同配合(ゼンノロブロイシングスピール)のコスモネモシン新潟記念ではながーい間エクスペディションと併せながら走っていた。重賞を勝つなら併せて粘る流れじゃないと駄目かも。

松若は外から先行しようと行ってみれば誰もいなくてさ、「いやいやノリさん行ってよ。俺嫌だよ。この馬逃げたらやばいんだよ。」と。横ノリも「いやいや俺の馬が逃げても仕方がないし、むしろスローバッチコイだから若人が行けよ。」と。後ろも後ろでね。

福永「流れ遅い中で三四番手ならいいんじゃない」

四位「マイペースでこの位置取れているなら」

池添「人気どころを見るこの位置ならいいんじゃない」

ルメール「福永殺す。」

勝浦「このスローでも折り合いつくんだなぁ。これ勝負になるぞ。」

競馬ファンお馴染みの「マーク戦術大好きっ子&前受けスロー専門家」が勢揃い。ちなみにルメール馬なりで進んでいったところを福永にカットされてしまった。しかも進路を完全に塞いでいるんだから机事件の斜行よりひどい内容だ。

こういうのがあるから駄目よ。彼は。

しっかしまぁまぁまぁ・・・レッドリヴェールはこういう流れで勝負になってしまうんだね。つまりお前、これはさ、今までの負けは全部力負けだっていう証拠みたいなレースだよ。だって今回のクイーンSはレースレベルだいぶ低いもん。

あとはどれだけ距離が伸びて味があるかってことになる。元々マイラーだとは思っていないが、それにしたって振るっちゃいないからな。秋天掲示板に乗るパフォーマンがあるなら面白いがねぇ・・・そこらへんは須貝のおっさん次第だろう。

この人もゴールドシップジャスタウェイで栄光を掴んじゃいるが、良い調教師とは言いづらいところがある。長所も短所も思いつかない人だ。「お前結局社台系列の馬でやってるだけだろ」ってね。

メイショウスザンナは地味~に惜しい。札幌の4角であそこから外に出せていたら伸びただろうな。3着の一線に届いたかは怪しいが、ちょっとその争いに顔を出すくらいのことは・・・つまり半馬身くらいは前に詰められたんじゃないかな。あんまり内に入って良い馬じゃないから。

ダンツキャンサーは思いの外切れたな。スローペースからでも上手いこと差し込んできたじゃん。勝浦が上手いのか流れが上手いこといったのか、とにかく折り合いがついた。元々1400mでも追って追ってで前受けするタイプだから、そんなものかな。

なんかなぁ・・・府中牝馬Sに直結する内容と言えるかも。その時に上位2頭が逆転するかどうかが楽しみだな。そしてそこにナムラアンとウインプリメーラが関わってくるかどうか。よし、秋が楽しみになってきたぞ。

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