砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

マツリダゴッホ産駒の本格化過程

マツリダゴッホの代表産駒は以下のとおり

アルマワイオリ

 朝日杯FS2着・アーリントンS2着・ニュージーランドT3着などの戦績を持つストライド馬。2代母に3歳阪神牝馬S勝ちのスエヒロジョウオーを持つ。現在はOP戦でも惨敗してしまうほど身を持ち崩してしまっている。

ウインマーレライ

 14年のラジオNIKKEI賞勝ち馬。内回りに成績が集中している馬で、外回りでの最高成績は新馬戦の2着で、次点に西宮Sの4着。西宮Sはアドマイヤドバイが淀みなく展開した終い12秒4のレースで、小回り馬が好走するには不自然なところがある。

アルテ

 千六寄りの千八馬。いいとこ1600万下レベル。2代母は名牝ハギノトップレディ

マイネルハニー

 スプリングSを2着した逃げ馬。3代母クインリマンドはアグネスレディーの全姉なのでアグネスタキオンアグネスフライトの近親ということになる。母父にはナリタブライアンが控える愉快な配合で、母ブライアンハニーの持つAcropolis=Alycidon5✕5によるスタミナが強い。

マツリダゴッホの良いところは米血統のスピードを中距離気味に展開出来ることである。だがその反面、欧州のスタミナを上手に使うことが出来ないから中距離馬としての栄達は望めない。超一流マイラーを輩出するには2代サンデーは靭やか過ぎるし、Bold Bidderのボルキロも厄介である。

つまりG1勝ち馬が誕生するとすれば米血統の早熟性を頼みにして朝日杯かNHKマイルCを勝つしかないのだが、それもアルマワイオリロードクエストが機会を逸している。いずれ勝つこととなるはずだが、ロードクエストでも勝てないともなると・・・。

京成杯AHに出走を予定しているのがそのロードクエスト。個人的にはディープスカイルートを期待していたがダービーであえなく敗北を喫してしまい、残るはイスラボニータルートのみ。だが種牡馬の力としてはフジキセキマツリダゴッホだろう。

マツリダワルツはDanzig✕Robertoだからグラスワンダー的で、それにBold RulerNashuaをそれぞれクロスした形。イメージとしてはニンジャっぽいのだが、グラスワンダーを語るならトニービンも重要なのでイメージはイメージである。

母父ジャンポケのマツリダゴッホ産駒アペルトゥーラというのもあるが、これは2代母が米血統繁殖における女王トキオリアリティー。やはりマツリダゴッホは米血スピードから離れがたい。

とりあえずロードクエストマツリダゴッホの代表産駒であり、その種牡馬としての能力を見るに調度良い試金石と言える。だが血統から考えれば他馬よりずっと上積みは薄いはずであるし、あまり期待はしていない。

仮にSecretariatのスタミナが表現されたとしてもキズナほどの好配合馬でも上積みは大きくなかったのだ。ディープスカイも同様であったし、ロードクエストもまた爆発的に上昇する類の馬とは言えない。

出遅れグセだけでも改善していて欲しいが、それでも古馬を相手取って人気を背負うには不足気味。エアレーション馬場への適性とまくりの上手さは評価したいのだけれども、格で押しきれる関係ではない。

ただ中山は中山でも千六の外回り。しかも鞍上が池添ならばショウナンパンドラのパターンで差し込む手がある。皐月賞でもやろうとしたことであるし、外回りになると更にその戦術は活きるはずだ。4角機動がハマるなら利がある。

あくまでもマツリダゴッホ産駒らしい上積みのなさを前提にしたことだけれども、マイネルハニーのAcropolis=AlycidonかつGraustarkクロスくらいはやらなきゃ3歳秋から上昇することはないはず。古馬を圧倒するパフォーマンスなんてありえない。

マツリダゴッホから一流馬を出すにはBel Bolideかペイパーレインに対して超一流血統のニアリークロスをかましつつ、そちらを主導にして欧州のスタミナを組み込むべきだろう。母父IntelloとかFrankelとか・・・夢みたいな配合馬が見てみたいな。

なんだったらマツリダゴッホアパパネでも構わない。ただこの配合に大きな意味はない。

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