砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

凱旋門賞出走予定馬の血統を見る La Cressonniere編

La Cressonniere~未だ熟さぬ化け物牝馬 [netkeiba]  4代母Light o'BattleはHighclereの全妹。BustedBustinoが入らない枝葉であるからNashwanウインドインハーヘアほど重たくはない。代わりに名マイラーKrisがCrepelloやMixed Marriage、Rockefellaを連れて来るので、春天最強馬ディープインパクトが最強千八馬を輩出するのと同じ要領でスピードを強く伝える仕組みが出来上がる。Almanzorとも同じ。  それにGalileoが入ると短距離Hyperionが揺れ動かされる。AllegrettaとLight o'Battleがどういったことになるかは出たとこ勝負だろうけども、いずれにしても名繁殖を出すに足る配合だろう。上記のスタミナ的組み合わせはもちろん、Mill Reefに対してSpecialやMr. Prospector、Hopespringseternal、Bold Reasonを配したことでMill Reefをほとんど使いきっている点に注目したい。  Mill Reefの残る一要素はKahled的なものなのだが、本馬はRahy直系なので十二分に要件を満たす。Blushing GroomGlorious Song(Swapsを伝える血統においてはFall Aspenなどと争う便利っぷりを見せる)を通じてBlack Rayを噛ませる仕組みは「キングカメハメハサンデーサイレンス」なみに完璧。ナスペリオンやナスキロ、ナスフリート、Halo≒Red Godなど様々な要素が絡み合って中庸的にも見えるが、その全てがMill Reefへ収束する素晴らしい配合である。  ただ3歳で無双するような早い配合にも見えず、古馬になってからが本番ではないだろうか。まだトモがゆるく見えるし、よくもまぁそれで重馬場シャンティイの2100mを踏破したものだと感心するばかり。  ジェンティルドンナオルフェーヴルジャパンカップで破ったとしても、有馬記念での上下関係ははっきりしている。馬場改修によってディープの中山勝ちが解禁したわけだが、それでも3歳のジェンティルドンナ古馬オルフェーヴル有馬記念で破ることは難しいだろう。  それと同じことが本馬にも言えて、Mill Reef牝馬の先駆者達を思えばロンシャンでなら勝負になったと思う。しかしシャンティイで勝負となると流石に勝ち目がなく、本格化する来年に期待したいところだ。配合だけならイチオシ。 [fin]