~論って書くのは意味として間違っているのではないかと今更気づいた。この場合「サトノクラウン考」とかの方が内容に対して適切かもしれない。けれど面倒だから突き通すことにした。サトノクラウンについて論じるのだから、きっとそれはそれでなんとか。
この馬の、今のところにおけるベストパフォーマンスは京都記念だろう。そしてその次に弥生賞があり、ダービーがあり。ここで疑惑が浮かぶ。「こいつって外にばっかいるな」
ねじ伏せるパターンでしか好走していない。けれど挟まれた状態からスルリとねじ伏せることもある。そして上がりはあんまり使っていない。
ここでサトノダイヤモンドの事を思い出した。ちょっと菊花賞出走予定馬として血統表を見てみると、今までのモヤモヤも消えてしまい、「これってRibot✕PrincequilloのスタミナをHalo≒Sir Ivorの靭やかさで京都向きに変換したタイプじゃね?」と切り口を見つけた。
厳しい展開からエンヤコーラエンヤコーラとジリジリ脚を伸ばすのが似合っていて、そこを考え、改めて血統表を見てみると・・・。そうなんです。彼もまた「Buckpasser✕Princequillo」のスタミナを抱えていたのだ。
これにSir Ivorが絡み、Sir IvorがHaloに絡み、更にRed God✕Lyphardのグルームダンサーが絡む。極めつけはHero's Honorの「ND✕Graustark✕Hail to Reason✕Searching」。なるほど、中長距離馬としての素養は備わっている。
サトノダイヤモンドはまるで筒のような胴体で伸びがあり、実に菊花賞馬らしい何かを匂わせ、なんかもやもやとしながら唸ったもんだ。クラウンはそこまで胴に伸びがあるわけではないのだが、なんか一昔前の四角外ジャパンカップ好走馬みたいな臭いがする。スペシャルウィークと叩きあってなかったかな?
ND直系だけあって道悪はこなすにせよ、本質としてはやはり中長距離の良馬場で、サンデーサイレンスの血を相手取るなら切れというより粘りで戦いたい。なんかジャパンカップが楽しみになってきたぞっ!
秋天で買うには難しいところがある。二千適性が低いわけでもないが、ちょっと切れで争うにはジリ脚っぽくて、今までも上がりのマックスが33秒8というのは実に微妙。しかも最後の最後にジリッジリッと詰め寄るパターンが多いから秋天のズンドバで争うと一気に置いていかれるだろう。昨年の秋天を見る限りではそこから差し返すだけの心の強さがない。
この心のもろさは英愛血統らしい。あいつらいっつも相手を道中のしんどさで競り落とすことばっかり考えてるからな。高低差のあるコースでハイペースを刻んで相手を競り落とすことに関してはイギリスとアイルランドはえげつない。えげつない農家が選りすぐったGalileoがそういう体質なのも仕方がない。
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