「香港カップは日本馬祭だなぁ。メンツが良いし日本勢で決着するべ」
「短距離は苦手だから様子見するとして」
「したら香港ヴァーズだな。中長距離は得意だぜ!」
「・・・スマートレイアー?」
「日本のスマートレイアー?武豊だし、あのスマートレイアーだよね?」
一度ページを戻して、香港ヴァーズ出走表をもう一度クリック。間違いなく香港ヴァーズのものであった。
ヌーヴォレコルトはカップじゃなくてヴァーズで、日本馬は他にサトノクラウンだけ。なんか微妙なメンツだと思ったがアスカクリチャン一頭だけだった頃もあったよなぁ。
人気はやはり凱旋門→BCターフで活躍したハイランドリール。モノサシとして有能な馬なので嫌いじゃないのだが、配合で語るには難しすぎるところが嫌。
Galileo×Danehillは言わずとも知られたニックス配合。しかし母母は淡白にHis MajestyやMiswakiやSpecialの増幅をしているだけで、一貫性があることは認めるが全兄弟で立派に走っている点に納得はしづらい。海外のガチ馬って名血で妙味ある好配合決めるじゃない?ここまで影に徹した血統を配されるとしっくりこないんだ。
シルヴァーウェーブってのが人気だけれど香港の舞台でこの馬が4分の1サンデーを上回るとは思えない。ヌーヴォレコルトはこれの上を行くと思うけど・・・なんか掲示板ギリギリのところで争ってそう。
このメンツならガルリンガリの前受けがギリギリ残る可能性が。ハイランドリールがムーアを背に前を行くならペースが極端に厳しいということはないはずで、しかも香港が舞台なら差しのほうが厳しい。
けれどスピードがちょいと足りない感もあって、KahyasiのNijinsky×Blushing Groomのニックス配合に対してTom Fool→Sir Ivorと脈絡させるとか、あとフランス系Tourbillonに北米系のMy Babuを絡ませたのだから、それを頼りにTurn-toのスピードを表現する手もあったかと。この母ちゃんにダイワメジャーつけてNHKマイルC勝ち馬作りたい。
ヘレンハッピースターは・・・これって中距離馬かな?昨年ほどに揃ったメンバーとは思えないし、今回は馬券になるかも。母母は英愛のスタミナが濃厚で母父はヌーヴォレコルトと同じスピニングワールド。父ちゃんはGone West直仔のスプリンターZamindar。代表産駒は無敗のフランス牝馬三冠&凱旋門賞勝ち馬Zarkava。マイルでGoldikovaにも勝っている名牝。
The Minstrel≒Nijinskyがベタベタのニックスで本馬も該当。ベストはKahyasiやラムタラの様にNijinsky×Blushing Groomを絡めることであるみたいで、これはGone WestがTom Foolを抱えている点においても妙味大。またZamindarの持つスプリント能力を緩和する意味においても母父にスタミナを抱えることは必要であり、それがスプリント能力に隠れたスタミナと同様のものであるなら一層素晴らしいことだ。
Zamindar×スピニングワールドは、微妙。微妙。スプリンター×マイラーは駄目だよ・・・。頼みの綱は母母Royal Bountyがスタミナ豊富であることで、それがNijinsky絡みでありダービー馬を介している点において頼もしい。けれどこの遠さであるとクロスによる表現に頼むところが大きくなってしまう。中長距離の大舞台で勝とうと思うなら神様頼みだろう。スローならなんとかならんでもないから、ジャパンカップおいでなさいな。
ていうかこのFastnet Rock攻めはなんなのだ。Danehill×ロイヤルアカデミーⅡの配合にどんな妙味を抱けというのだ。RazyanaとNijinskyは調和するし、DanehillとGatanaも調和すると思う。この名血統を活かした二面性は便利だけれども一発を期待するには配合形が広がりすぎている。
やるならHis MajestyとBuckpasserから広げていく手で、母父にMr. Prospector系を組み込んだ方が格好がつく。ワンフットインヘヴンのパントレセレブルも悪くないけれども、どうせならNashua≒Nantallahに特化した方がいいかも。Super Coolはやり過ぎであるとしても母父Kingmamboは一つの手ではないかと。母父Dubai Destinationとか見てみたい。あと母父キンカメ。
嵐猫で相似を狙うのもありだろうけど・・・どうせならディープ嵐猫の繁殖でも提供してあげたい。アユサンとかラキシスとか。。Nijinsky本線でノーザンテースト≒嵐猫のダイワメジャー娘とかもありだろうし、日本での配合を考えるなら結構悪くないのかな・・・?
肝となる血統の適応範囲が広すぎる欠点があるにせよ、その方向で固めていけば多少の傷は気にならない。またDanehillってナスキロやHalo≒Sir Ivorも好きだから香港にも適応しやすいだろうし、ワンフットインヘヴンは香港ヴァーズがドンピシャじゃないかな。
ハイランドリールに逆らうのは難しそう。これを負かしに行くだけの誇りや強さを持った馬はおらず、楽に単騎の逃げを打って突き放す一方じゃないかと。2400mでヌーヴォレコルトを狙うつもりはさらさらないし、もちろんそれはスマートレイアーとて同じこと。
サトノクラウンは悪くないんだが・・・馬を思えば格下と争って立て直した方がいいような。結果的に弥生賞も東スポ2歳も大した相手と争っていなかったわけで、皐月賞やダービーで本物と争うことになった。そこで折れてしまったのではないかと。
海外に適性を求めることは全く間違いではないと思う。基本的に競り落とす馬であり国産に勝つには持続戦にならなければならない。馬群に沈めるのは良いがそこから切れ勝負になったら・・・悲惨な負け方をする。去年と今年の秋天の内容はクラウンの心をズタズタにする様なものだっただろう。
あるいは・・・ミルコと岩田で成績が良いことを考えると、動かすタイプの騎手がいいのかもしれない。息を入れたあとにもう一度テンションを上げるのが難しいのかも。そういう馬はスロー瞬発で一番やばいタイプだ。ルメールがやっていた様に後方から展開して徐々に気持ちを前向きにしていく手がベターかねぇ。
京都ならどのポジションからでも早めに気持ちを上向かせていく必要があるのでベターかな。下りは鬼だろうし距離延長は効きそうである。多分馬群に入れると落ち着きすぎるタイプだし。あぁ、でもキタサンブラックの嫌に自在的なラップは不得意かな。これが同世代とは・・・。
今回の鞍上はマジックマンの異名で知られるモレイラ。二千四の小回り平坦でアジアの名手が乗るならば・・・ハイランドリールに鈴をつけに行くならサトノクラウンかもしれないな。
国内ならともかくこの舞台においてスピードが不足しているわけじゃない。今の状態や海外遠征という条件さえ克服していればベストの条件だろう。馬群で落ち着きすぎて反応が遅れるタイプであるならば逃げや単騎の番手で集中が途切れない可能性も。それがハマった結果が京都記念とも考えられる。
日本馬で買うにしても、アタマから逆らうにしても、モレイラから入る手はあるかと。
[fin]