砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

朝日杯FS展望

阪神マイルはテンの3Fが速い展開になりがちだが、その反動でL3Fまではスローになる。下のラップは昨年のもの。

12.5-10.8-11.4-12.6-12.7-11.9-10.8-11.7 1:34.4 

(----BS----)(----3C---)(---4C---)(----HS----)

しかし阪神外回りのコースレイアウトは4Fスパートにこそ本領だ。4角区間から負荷をかけた末脚を青文字の下り区間で持続させ、その上で赤文字の登り区間でも粘り倒す。

勝ち馬のリオンディーズは最後方(同位置にもう1頭ある15番手)から33秒3の末脚を繰り出したわけだが、おそらく13.0-11.6-12.2-12.3-12.0-11.4-10.6-11.3みたいなもんかと。これは別に映像から算出したわけでもMahmoudさんのものをパクったわけでもない、俺の勘によるものだ。(ドヤッ)

正しくやったら勝ち時計やL3Fの数値から疑うことになるから・・・。イメージイメージ。

大体は中距離馬の末脚で勝てるレースなわけで、L6Fのラップは2012年ジャパンカップジェンティルドンナの刻んだラップと大体類似しているかと思う。化物はこの類のラップを12Fで展開して32秒台の末脚を使うわけだね・・・。そして三冠馬は後方からまくり上げて32秒の脚を使うわけよ・・・。このレースは予想したかったなぁ。

ただ中距離馬がこの段階でこのラップを刻める完成度にあるかと言えばそうではなく、ガチの中距離馬が追いつくのは共同通信杯弥生賞京都新聞杯ごろ。ドゥラメンテなんてのは共同通信杯でも追いつかず、皐月賞の舞台で突如として本格化の兆しを見せた。リアルスティールに遅れを取るユルユルーラーシップだったのになぁ。

昨年の朝日杯FS勝ち馬であるリオンディーズは早咲きの中距離馬であった。ただキンカメスペの配合馬は千八周辺に落ち着きやすいし芝に特化した配合ではない。ダートにも傾くというか、Buckpasserをクロスしてしまったらダートに特化したほうが話は速いかもしれない。それにしたってスペシャルウィークを使う必要はないんだが。賞金上位はみんなキンカメに対する相似配合だものなぁ。

だからまぁ・・・ぶっちゃけ・・・阪神朝日杯FS勝ち馬は配合の常道に沿ったタイプが少ない。常道なんてものはないに等しいのだけれども、ちょっとやりすぎなタイプが多いかも。ダノンプラチナリオンディーズも極端にLa Troienneを弄りすぎだ。パワー&スピードに優れているが競走馬としての完成形が力っぽすぎる。だから発展途上で故障してしまうのだろう。

良く言えば欧州的なのだけれども日本で大成する配合ではないんだ。3歳の時にはズンドバで切れても本格化してしまったら今までのが届かなくなる。クッションの効いた登り下りのきついコースを走らせてあげたくなるな。

古馬専の俺からすると血統の良し悪しってのが読みづらいレースだ。しかも近年は自重組やホープフルS組が増えてメンツの弱化が著しい。東スポ2歳SとサウジアラビアRC勝ち馬のプレスジャーニーなんて賞金とローテの都合で出てこないし、デイリー2歳Sの勝ち馬は牝馬ジューヌエコールだ。これでミスエルテが朝日杯を勝ったら最優秀2歳牡馬ホープフルS勝ち馬とプレスジャーニーの一騎打ちだろうな。

これって主催者からしたらすごい話だぜ。ホースマン方が開催表に堂々とケチつけているわけだから。誰も朝日杯をクラシックに関係したレースだと認めてない。だから無理してでもタイトルを狙わないし、別のレースを使って調整していく。

ロゴタイプからしてG1とG2を含めた4連勝で臨んだダービーで1番人気を得ていないわけよ。リオンディーズ皐月賞は2番人気で、ダノンプラチナなんて春初戦スプリングSの時点で2番人気だもの。競馬ファンすら朝日杯FS勝ちの称号を軽視している。そしてそれは確かなことだったんだ。

中身の伴わないG1レースってのは・・・なんだかなぁと思う。格でねじ伏せるっていうのであれば面白いさ。モーリスやストレイトガールの様に適性から少し外れたG1をねじ伏せるってのはスカッとする。

でも朝日杯は早熟馬の集いであるどころか、早熟馬でさえもピークをクラシックへ持っていくために回避するのだ。極端な早熟馬が一花咲かせるために走るレースに過ぎない・・・それがG1だというのはちょっとね。

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