砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

ハービンジャー産駒を考える その3

今回は今年の3歳馬をピックアップする。

ハービンジャーは非Flembette・・・と前回書いたけれども、Roberto×Nijinskyなのを忘れていた。Dansili×Sadler's Wellsからは三頭のG1馬が誕生しているから、ディーマジェスティスノーフェアリーの様にRoberto≒Fairy Bridgeを体現した馬がいるかも。

今年の3歳でSadler's Wellsを持っているのは母父エルコンのステフィンだけ。6戦1勝の牡馬でなんとか勝ち上がった感が強い。昇級するも7番人気7着と振るわない。

今のところはペルシアンナイトが出世頭。母オリエントチャームゴールドアリュールの全妹で、ゴールスキーの4分の3姉。そしてこの母ちゃんは芝を主戦場とした。

ゴールドアリュール産駒はマルゼンスキーを引かない限り、絶対に芝へ適応しない。だがニキーヤがそこまで強いダート適性を持っていたかと言えばそうでもなく、ゴールスキーは3歳時にマイルCSを3着しているし、ゴールドアリュールも3歳春までは芝を走り、砂へ転向して賞金を稼いだ後に東京優駿へ挑んで5着を確保した。

つまり母ちゃんがゴールドアリュールの全妹で、非マルゼンスキーの父を持つとしても芝に適応しないとも限らず、少なくとも3歳春までは芝に残ることが出来る。またハービンジャーは強い芝の適性を伝えるし。

フランス血統のクロスはその芝適性を研ぎ澄ます意味が大きい。だからTourbillonWild Riskを主体としたニアリークロスが必要なのだと考えるが・・・ペルシアンナイトはそれを持たないな。だがDansiliはSadler's Wellsと同じくらいにはNureyevともニックスであるから、悪いことじゃぁない。

とりあえずシンザン記念で賞金を上乗せ出来れば春は安泰、勝てば菊花賞までは安泰か。

Lyphard5×5*5かつBering3×3なのがベストリゾート。2歳馬にしては随分と堅苦しい走り方をする馬だが、これで距離が持つのだから良い傾向なのだろう。あるいはこの表現は「キンカメに対するトゥザワールドトゥザグローリー」的なものがあるのかもしれない。

キンカメサンデーNureyevクロスは小回り内回りに向いた硬質さもあるのだがナスペリオンの継続でもあるから靭やかさも兼備している。しかしハービンジャーサンデーLyphardクロスはFair Trialの硬質に一筋であって、これにTourbillonを付加することで靭やかになる。

だがハービンジャーTourbillonの分かりやすいスイッチがない。メインはあくまでもWild Riskであり、巧いことRabelaisをTouribillonへ紡いでいく仕組みを要する。そしてデインヒルからHis Majestyを引き、またHasty Road、Robertoを持つ以上はブライアンズタイム的にTraceryな靭やかさを組み込むのもありだ。

ハービンジャー×ブライアンズタイムにはハタノアデールが今年の3歳にある。兄にはハタノヴァンクール(父キンカメ)があり、全兄ハタノエスクワイアは未出走のまま早世している。出走しているのは牝馬のみであるからこれからに期待したい配合で、とりあえずはハタノアデールが牝馬の身でどれだけ出世できるか。

また母父タニノギムレットプロフェット(現4歳)が、母母父ブライアンズタイムには3歳馬メメシャルドネがある。ハービンジャー×フジキセキ×ブライアンズタイム×パーソロンってのはなかなか面白そう。でも牝馬っ!

割りと原始的な切れで走った方がいい種牡馬なのかもしれんね。オルフェーヴル×ハービンジャーとかゴールドシップ×ハービンジャーは結構なニックスになるんじゃねぇか?

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