砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

G1アーカイブのために勉強中

まず手を付けたのは高松宮記念である。

アーカイブが雑多であってはならない。そして間違いがあってはならない。「だと考えられる」「と思う」という不確定な情報は「高松宮記念」のカテゴリに入れるとして、とにかくまとめる作業に追われている。基礎を固めるのは大事。

その中でHail to Reasonを鍵としたデータを作っているのだが、そのデータがまた莫大なのだ。HtRの根っことはつまり米血統の役割であり、そこには俺の好きなRabelaisなんかの血統が関わってくることはもちろん、Fair Play-Man o' War-War Relic&Friar Rockという要素があるのだ。これは今まで放置してきたネタである。

俺にとって米血統とは「どうせスプリントでビュンビュンしてたんだろ」というくらいであって、みんなガチムチな筋肉を伝えるという短絡な思考で見ていた。ところがどうだろう、War Relicとは長距離の父系であったのだ。ベルモントS勝ち馬ばっかり。特にMan o' WarはベルモントSとローレンスリアライゼーションSを圧勝した馬である。War Admiralという三冠馬を輩出するのも納得だ。

そしてWikipediaを掘り掘りしているとこんな一文を見つけた。「クォーターホース競馬(スピード競馬)から再びヨーロッパ式競馬(スタミナ競馬)に戻ろうとしていたアメリカ競馬において、スタミナに対する信仰が非常に強く、ベルモントステークスやローレンスリアライゼーションステークスを勝利してこそ、本物のサラブレッドであるという考えが一般的であった。」目から鱗が落ちた。

そんな世の中でWar Relicはどんな戦績を上げたのか。ナラガンセットスペシャルで三冠馬ワーラウェイを破ったとか書いてあるが、どんな条件なのかが分からなかった。代わりに以下の動画を発見し、当時のアメリカを席巻したサラブレッドがどんなものであったかを思い知ったのだ。

靭やかに動いている。5分頃に見られる差し脚なんかはルーラーシップより柔らかそうであり、今の日本芝ほどに速い馬場であったかもしれない。Secretariatの持つダート2400mのレコードなんて2分24秒0だもの。そして現代競馬への影響を考えてもパワーは微塵も見受けられない血統馬だろう。

黒い旋風ことDominoさんによってアメリカのスピード競馬は極まり、そのスピードを糧にスタミナの再形成が行われた・・・という流れ。その末裔にAck Ackがあり、この血を母母父に持つサイレンススズカが高速競馬の日本に誕生したのは必然というべきか。

いや、黒いことを考えたらライスシャワーかな。高松宮記念菊花賞を結びつけるものがあったならば面白い。

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