過去の勝ち馬にSpecial持ちが多いことは血統マニアの常識。気性の激しさが必要であることが伺える。とはいってもディーマジェスティなんかは火を入れるのが難しいタイプであろうが・・・あの差しを見るとやはりSpecial的な気性はあるのかと思う。
特筆すべきはWild Riskの気性でズボッと加速したイスラボニータ。内回りをそういう風に差すことが出来るらしい。
であるから重要なのは気性である。気性が激しければ調教にも身が入るし、またエネルギッシュである分カイバも食うんじゃねぇかと。そこらへんは想像。
この観点から母がWild Riskクロスであるアダムバローズを、父母間Wild Riskクロスであるコマノインパルスを推すことが出来る。今回はSpecialクロスの馬がいない。
応用理論でウインブライトを推すことが出来る。Specilaが勝ちやすいのはHyperion×Fair Trial×Nantallahの作用であり、おおよそ簡単にアホっぽく言えば、短距離的なHyperionで差すからなんとかなるのだと。であれば、この観点においては、ジェイドロバリーを傷とは言えない。
そしてもう一つ重要なことがある。それはSpecialの父(Forli)母(Trevisa)父(Advocate)母(Guiding Star)父がPapyrusであることだ。PapyrusとNantallah経由からのFlares、そしてHyperion。限りなくノーザンテースト的な靭やかさである。
だからドゥラメンテがノーザンテーストを持つことは必然であろうし、オルフェ=ドリジャニがSpecialではなくThong=Lt. Stevensを持つことも必然である。三冠馬はノーザンテースト以外からPapyrusを引くことを拒否したし、ドゥラメンテはKingmambo経由のPrincequillo地盤としてそれを好んで取り入れた。
それを思えばノーザンテーストクロスにSpecialは柔らかすぎる可能性が大きい。ステイゴールドにはPapyrusを頑強とする仕組みを持たないからである。ところがアドマイヤコジーンとマルゼンスキーである。アドマイヤコジーンは晩成の名マイラーとして名を馳せ、マルゼンスキーはともすればNijinsky最大の後継馬と言われる悲運の快速マル外。速い血統からPrincequilloを取り入れているのだから、母サマーエタニティとしては処理されているのではないか。
処理されていたってステイゴールドがノーザンテーストクロス+Papyrus祭りを求めるかどうかは別問題である。だがジェイドロバリーを中心に据えた場合、あるいはと思わされる。
Kingmambo≒ジェイドロバリーの肝とはなんだろう。俺はRibot×Princequilloを類似血統から取り込むことだと考える。KingmamboからすればSpecialやMr. Prospectorからスピードの増幅を図りたいであろうし、ジェイドロバリーからすれば欧州源流の頑強なスタミナは喉から手が出るほど欲しい。エルコンドルパサーやタイキシャーロックの配合を見るとそんなふうである。
それを上手くやってみせた、とウインブライトを褒めることは難しい。とても、とても、無理。かといって目的を果たしていないとも言えない。自身が重賞馬であり、全姉もG1入着を果たしている。配合の正しさは間違いのないところだ。
クロスがうるさく正しい配合馬。そう落とし込んでみると「4分の3ノーザンテースト≒Number、4分の1サンデー」というレインボーライン的な褒め方が出来る。このニアリーであれば皐月賞を勝つくらいの仕事を期待しても良い。例年よりややレベルの低い3歳牡馬相手ならば・・・だが。
ファンディーナはね、3歳春にあの完成度は反則だよ。本格化を果たした有力どころの古牡馬みたいな動きしてるもん。早熟であることに違いはないから日本ダービーが秋にずれ込むのであればスワーヴリチャードの逆転は十のうち六くらいは期待していい。春であれば四くらいかと。
皐月賞で大金星やらかすならウインブライトだと思う。ファンディーナが出遅れて大外ぶんまわしコースに入ればなんとか。
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