砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

イスラボニータの血統的解剖 その5

考えたことはないだろうか。

「そもそもGrey Sovereignって何なんだ。ふざけんなよ。」

血統表を掘っても意味の分からない血統ばかりで脈絡など探しようがない。しかし、古くはオグリキャップタマモクロス、最近であればトニービンな諸々の活躍馬、ずーっと日本はGrey Sovereignと共にある。

Targetを持っている方はGrey Sovereign持ち馬を検索してみて欲しい。トニービンがあるとはいえども、これほどジワジワとしか斬れない馬たちが揃っているのは笑えて来るレベルだ。例外はラブリーデイくらいなもの。

であればトニービンのジワ斬れはGrey Sovereignによるものであり、その補佐として「Nasrullah×Hyperion」があるにすぎない・・・というのは「グレビオ斬れ」という言葉からは連想できるものかな。

さて、更に範囲を狭めてフォルティノから検索をかけてみると、はい、見事なほどのジワ切れ集団が並びました。脅威の前受け率、脅威のスタミナ切れ率。脅威の非サンデー直系率。エイシンヒカリジョーカプチーノタヤスツヨシキャトルフィーユチアフルスマイルなどがサンデー直系の代表格で、あとはブロードストリートトーホウアマポーラトーホウジャッカル姉弟

このラインナップでエイシンヒカリがあるのが面白い所で、この馬の前受けからの粘り腰はここの手助けもあったのかと。

これらのことから考えられるのは

トニービンHyperion攻めを受け入れる度量をGrey Sovereignが持っていること

Grey Sovereign自身がそういった発展によって今もまだ影響力を持っていること。

フォルティノにもその影響があること。

Cozzeneに範囲を狭めると大物感は薄まる。大体はストライドが広い馬で、そのたぐいの斬れでなんか色々と頑張る感じ。ただ、ミッキーロケットやモーニン、エピセアローム、ファンディーナ、サンレイレーザーなど前受けでおかしな強さを発揮する面々が上位に揃っている。もちろん前受け覚醒のアドマイヤコジーンもあるし、その産駒アストンマーチャンスプリンターズSを逃げ切っている。

大体の場合において、その前受けは英愛の強烈なスタミナから得ている。アドマイヤコジーンであれば母父ノーザンテーストがLady Angelaのクロスであるし、アストンマーチャンの母父WoodmanはSwaps持ち。どこかしら一本でも強烈なスタミナがあれば足りるのだろう。

ということはCozzene内に英愛スタミナへ呼応する何かがあると見るべき。というよりもそれはフォルティノの母母に見られるもので、「4分の3イタリア、4分の1ドイツ」のNavarraこそがその正体。これはDark Ronald直系の血統。

Dark Ronaldはドイツ血統の根幹を為す名馬で、先生が名付けた「Dark Ronald三銃士」は一部のファンに有名。これはHampton×Blair AtholだからLadasと近い配合で、ソレに対してLadasやSardanapaleを組み込み続けたのがドイツ血統の根っこ。Grey Sovereignの母系奥にあるLadasを狙った配合だろう。

またNavarraの場合はRabelais×AjaxのHavresacを3×3でクロスした上で、Ladas直系のHampton3×4、St. Simon3×3の相似配合馬Hollebeckを3×4の牝馬クロスにかけているところが秀逸。フランス的な斬れをドイツのスタミナで下支えする。

しかし実際にフォルティノは1000m~1200mで活躍したスプリンター。この速さはWar RelicとNasrullahによるところが大きく、これが継続される限りはスタミナ化しないという仕組み。非Nasrullah非War RelicのPrince Johnが母父に据えられたCozzeneでさえマイラーに留まっているほど濃厚なスピードを持つ。

ただCozzeneくらいにもなると長い距離を走る素養が完成されてしまっている。なんたって母がPrincequilloクロスなのだ。実現は難しかったろうがPrincequilloクロスのRide the Trailsを異系として残りの4分の3で何らかの中距離的要素をオンにしてしまえばよかったのだ。それだけで最強の中距離馬が出ていたはず。実際はPrincequillo弄りだわなぁ・・・。

実現はしていないが試みは行われている。それがイスラコジーンであり、「4分の3Dark Ronald、4分の1Princequillo」の配合形。この薄さでは実現することは難しいが・・・どうだろう。アドマイヤリードくらいの格は見られる十分なスタミナ源ではないだろうか。

「4分の3Blue Larkspur、4分の1Bridal Colors」や「4分の3War Relic≒War Admiral、4分の1Lido Isle」、「4分の3Nasrullah≒Royal Chager、4分の1Lido Isle」などが見られるわけだが、大体のところで相似配合的なのが秀逸。その中で発生する「4分の1Princequillo、4分の3Dark Ronald」ならば将来的には表現する手がある。

かくしてそれは「4分の3Son-in-Law、4分の1ミルレーサー」かつ「4分の4Dark Ronald」という発展を遂げる。その上でShe Is GorgeousやNavarraの発展がフジキセキ産駒という枠の中で咲き誇るのかどうか、それはイスラボニータが走り続ける限り問われ続けることだろう。

ハイペースの好位から化物のようにズッポリと抜け出るイスラボニータを見られる日はくるのだろうか。安田記念は数少ない機会の一つだと思うのだが。

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