砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

小倉記念を激走するトニービンの仕組みとは

クランモンタナサトノノブレスの様なトニービン悪所を受け継いだ馬がなんだかよく分からない風に勝ち切るのが小倉記念である。

4分の1トニービンLyphardハーツクライからの王道パターンであるが、これにHail to Reason-Halo的な要素を凝縮して回転力へ繋がるのが重要。これを怠ったのが上記の2頭であるが、ほとんど回転しないクランモンタナとおかしな回転をするサトノノブレスが同じレースを勝ち切ったのが不思議だ。

開始地点が同じで一定のレベルまで引き上げられていれば小倉記念は展開次第で勝ち切れる、というのが4分の1+Lyphardかもしれない。とすればハーツクライ産駒全てにチャンスがあるということにもなる。

だが、これは前受けの理屈である。前に受けては差され、差しに回っては届かず、これが元来の小倉記念におけるトニービンであろう。これは馬場がどうこうではなく、平坦が基本のコースレイアウトがそうさせている。長いスパート戦が展開されるが登坂は要求されないのだ。

トニービンというのは緩慢なストライドと、それを俊敏に機能させる激気性がワンセットである。だからダラダラと伸びる脚ではなく、持続ラップからもう一度ファイトバックするという風な2Fの締め方をする。平坦でそのファイトバックは、大した意味がない。みんなダラダラ流れ込んでくるから。惰性や慣性で止まらない。あるいは、まくった勢いでそのまんま突っ込む。

クランモンタナはUmidwarによるダラダラ脚で流れ込み、サトノノブレスBold Ruler×Tom Foolの機動力で突っ込んできた。トニービンは隠れ蓑に過ぎない。

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