砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

札幌2歳S登録馬を簡単に

カレンシリエージョ

 アドマイヤリード妹のハービンジャー産駒。5代内に目立ったクロスはないがYoung EmperorとMilesianの絡みが地味に面白いし、またベルアリュールの生命線である米仏のめぐり逢いという観点でハービンジャーほど優秀な種牡馬もない。(CrepelloやTourbillonなどが仕事をしたDanzig直系種牡馬

 スピードの持続力に秀でた中距離馬であり、G1馬の妹としてパフォーマンスを発揮できる配合。斬れを要求しない札幌2歳Sはドンピシャ。

クリノクーニング

 4分の4NDで4分の3ノーザンテーストのオルフェ産駒。メジロマックイーンを弄っているあたりに面白さは感じるものの5代内のNDがうるさすぎる。この類の配合を得ることが多いオルフェーヴルにとっては試金石の一戦となる。小回りは歓迎。

コスモインザハート

 栄進生産のビッグレッド所有というちょいと珍しい馬。母マーゼリンはアイルランドっぷりの振り切った配合形で、ビッグレッドらしい前受けジワジワを本領とする繁殖。将来性はともかく十分勝負になる。(悩みどころ)

サージュミノル

 9頭中8頭が中央で勝ち上がっている好繁殖マウンテンミステリーの仔。ただしいずれも2勝目が遠くあり、素質には少し疑問がある。相似配合というよりもエンパイアメーカーの増幅というべきだが、これをやるならもうちっと気の利いたクロスが欲しい。それとBuckpasserへは手を出すべきではない。

サンダベンポート

 スピード特化のストロングリターン産駒。ストロン金蟻配合は悪くないが、母系にひく一本のNDがやや無様。母アテナチャンへ最善の配合とは言えるが、この繁殖が重賞クラスを出すとは考えづらい。

シスターフラッグ

 ポイントフラッグの比類なき靭やかさをMr. Prospectorクロスで締めた様な配合。ただそれ以外はステマ配合とほとんど同じことをやっており、ルーラーシップが「トニービン×ノーザンテーストの名牝かつ名繁殖」を母に持つことを再認識させられる配合だ。牝馬の分だけマイナスとするところも多いが、配合は面白い。

ダブルシャープ

 2代母レールデュタンは変態気性の千両役者メジロブライトの母にあたる。メジロライアンとの配合が当たりであるが、母メジロルーシュバーはアグネスタキオン肌である。(ブライトの全妹メジロプレストはグランディオーソやスズカプレストを輩出)

 ただ「4分の3メジロベイリー」と思えばそこまで悪い話ではなく、リマンドが絡む分だけむしろプラス要素か。メジロベイリー種牡馬としてアルマディヴァンを輩出している。

 ベーカバドメジロルーシュバーの構成する「Hyperion×Son-in-Law」群へ強くは脈絡せずにスピードへ誘導する種牡馬なので、Cape Crossのパワーを差し引いても妙味のある配合だ。あの週の札幌芝にドハマリしたのは間違いないが、距離延長の得を思えばここでも勝負になる。もちろん、芝の状態があのままであるはずもないが。

ディバインブリーズ

 ハイペースで既に5戦もしている猛者。鞍上がルメールルメールルメールルメールモレイラという優遇っぷりと安定した負けっぷりに笑えてくるが、前走はわりと強い勝ち方をしている。侮れない。ただエアグルーヴ弄りに不足があるので重賞級の底力を発揮することもないか。

ファストアプローチ

 サトノクラウン全姉ジョリージョコンド産駒の持ち込み馬。Buckpasser×Princequilloの分岐点であるMiswakiへクロスをかけたのは秀逸。ジリ脚に磨きをかけつつもスピードの上乗せを行っており、持続戦なら妙味あるか。インブリードの強いジョリージョコンドへの脈絡を少なく抑えたあたりは好感触。

マツカゼ

 2017年デビューの2歳馬とは思えない古臭い配合馬。Danzigのチートな生命力には驚くばかりだ。仏独のスタミナが強く、Hyperion絡みのスタミナを持たない。そのためDanzigのスピード色の強いHyperionの影響が強く、基礎スピードの高さは折り紙付き。兄にはノヴェリストがある名血であり、こんなことを言うのもなんだが、ライオンレースホースってそこまで金に余裕のあるクラブなわけ?

 単なるDanzigの直系孫であるならくだらない配合と切り捨てるところだが、War Frontの2台母父がForliだとそうも行かない。仏独血統との脈絡があるSpecialの父であり、これが作用しているなら面白い。

ミスマンマミーヤ

 母系にPrincequilloを引かないタニノギムレットに何の価値があるというのか。文句あるならノーザンテースト引っ張ってこい。(暴言)

ロードトレジャー

 ロードクエストの弟。父プリサイスエンドは短距離ダートを得意とする種牡馬で、カフジテイクを輩出した。ブロードアピールの様な追い込みを得意とする産駒が多く、Princequilloのパワー化に特化している。やはりダートの短距離で。(それにしてもロードホースはBold Rulerが好きねぇ)

ロジャージーニアス

 ネオユニ黄金配合ガン無視配合馬。「僕は僕なりの」という姿勢には共感を覚えるが、それが通るなら人生は容易いものよ。でもキミはそれでいいんじゃないのかな。

ロックディスタウン

 キャットコインの4分の3弟。姉より配合は良い。だがゼンノロブロイほどではない。

 前走はもうハマりにハマったという内容であり、あれを札幌千八でやることは・・・無理ではないな。母父嵐猫だから。勝ち負け。

ヴィオトポス

 マツリダゴッホ×ナリタブライアンマイネルハニーと同じ。決して成功パターンのマツリダゴッホではないが、母系の成功例から外れた配合でもない。けれどもうそろそろPrincely Giftに触ってあげないとテスコボーイの存在を支えきれないのではないかと思う。プリメロとかUmidwarを引っ張ってこないと。

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