砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

スティッフェリオの配合について

前走はもうあからさまに北村友一の騎乗ミスであり、あの形で函館を勝とうとしたのは間違いではないにしても、外へ出すのも追い出しも尽くが遅い。あれはステイゴールドの競馬ではなかった。

勝ったのはドレッドノータスやサンマルティンの全弟バルデスで、これはルメールが絶好の形で差し切ったわけであるが、決してこれに見劣りするパフォーマンスではなかった。もちろんバルデスが函館二千でドハマリする馬であるかは別の話であるが、展開は完璧だっただろう。

内々追走から弾けた脚であるとは言っても、マイネルミラノなどを見ての通りに、好配合のステイゴールドとは函館の登坂を物ともせずに強い負荷を踏破するものである。スティッフェリオもその類の配合馬だろう。

ただステマ配合ほどに秀逸である配合とは言えない。

例えばオルフェーヴルは、ゴールデンサッシュと違った道を歩んだオリエンタルアートという馬があり、それとノーザンテーストを共通させたことが大きい。同一の血統におけるクロスとは道のりが違ってこそ効果が大きい。多様な血統を取り入れることはサラブレッドにおける命題である。

ゴールドシップノーザンテーストThe Minstrelであるが、これはPrincely Giftを共通とさせている。主体はPrincely Giftであり、それに連なる血統としてノーザンテーストThe Minstrelがあるという表現だ。これもやはり正しい。

スティッフェリオは同一とする血統が5代内に存在しない。その為ステマ配合の様に偉大な異系を取りれることは適わず、相似配合の体を取らずを得ない。その体とてNDを既に2本取り入れていることから破綻気味だ。果たしてそれを覆す材料はあるのか・・・というのが大きなポイント。

無きにしろあらず、だろう。この配合の見どころはPretty Polly=Miranda=Adulaの三姉妹を様々な角度から取り入れている点だ。ニアリーとなったり、まるで脈絡しなかったり。薄い脈絡ではあるものの、これだけ集めたなら効果は見られるはず。

立ち位置としては非情に曖昧であり、レインボーラインやグランシルク組とステマ組の中間に位置する配合だ。中山二千二、それもセントライト記念というレースならば適当かもしれない。

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