スプリンターズSに共通することなどないに等しく、それはドスローで示された通りである。
ただドスローでなければ一つだけ示すことの出来る事実がある。スプリンターたちの世代交代はこのレースにより決定的となるのだ。ビッグアーサーやレッドファルクスがどれほど抵抗しようとも、勝つのは時勢に沿った馬に違いない。
その宿命から逃れたのはサクラバクシンオー以来となるスプリンターズS連覇のロードカナロアのみ。ハクサンムーンは産まれた時代が悪すぎた。普通なら勝てたはず・・・とは言っても13年の2着は例年における勝利よりもずっと意味のあるものだったと思うが。15年の高松宮記念だって香港スプリント2勝のエアロヴェロシティなわけであるし、香港でも通用する立派なスプリンターだったかと。
ていうかね、スプリントって展開利による部分が多いから「コレコレこうだから勝てたのだ」という納得が容易いのだわ。そのために重賞を一つ二つ勝っている馬の素質が読みづらい。それって何を以って勝ち切ったのかと。
しかも日本のスプリンターは総じて配合が良い。「あ、こんな手段でスピード捻出してくるんだ!」って思わせられる絶妙な手技の共演だ。これは絶対的なスプリント種牡馬がいないためであり、血統の底力ではなく配合の妙味でG1の舞台へやってくる馬しかいない。配合で絞ったら5頭くらいが本命に挙がるのが日本のスプリントG1である。
という鼓舞をしたところで、配合を見ていこうと思う。
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