中山改修前のスプリンターズSは「短足で頭が高く、高速の回転で突っ込む馬」が勝っていた。
しかし改修後では「短足で、頭の上下を使ったストライドで突っ込む馬」が勝って好走している。
難しいのは、外回り傾向の馬でもストレイトガールなどは比較的頭の高い走法であることだ。改修前でも例外的なロードカナロアと同じように前脚がヒュッと柔らかく伸びる馬でありながらもIn Realityの影響を感じさせる短胴で頭の高い走法で走る。「ありながら」と書いたが、In Realityの正統進化である。
というかロードカナロアをこの場で語ることはナンセンスである。His Majesty=Graustarkでスプリントを無双したのはこの馬しかいない。
ともあれスローでは頭の高いピッチ走法が有利という当然のこととして、それでもやはり柔らかなストライドが有利というのが改修後の中山。改修後にディープ産駒が活躍しだしたことを考えてもそれは正しい様で、また先週のオールカマーなどを見てもそうだろう。
そしてそういう馬は東京でズバッと抜け出してしまうという。中山と東京の親和性が高まったことによってこれから関東馬の適性は研ぎ澄まされていくのだろうなぁ。もしかすると「関東のレースは関東が勝つべきなのだ」という思惑が働いているのかもしれない。
皐月賞の適性がむしろ中山的に小回り的に研ぎ澄まされている点は面白い。
[fin]