砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

4分の3には4分の3か

リスグラシューの配合を見ていっつも思う。母4分の3NDの「4分の3ND、4分の1サンデー」はG1級であるのかどうか。

確かにキングカメハメハ産駒にはそういった部類が多くあり、ドゥラメンテもそれで成功している。けれどキンカメ自身は4×4×6という薄い配合であり、それぞれのNDが別路線を歩んでいるために相似となる部分が薄い。

対してリスグラシューのははリリサイドはND5×4×4という濃さであり、またLyphard4×3だ。こういった配合の場合は次代でアウトを取った方が通りが良い。サドラーがなければ全く話は違うのだが。

強い緊張を持つ=自己主張の強い血統であるので、放っておいても表現するのだから手を突っ込む必要はないと思うである。やるならせめてサドラーでもリファールでもない血統であるべきだ。(緊張と緩和においてサドラーをクロスしたほうが褒めやすいか)

あるいは、Mill Reefが5×3なので、これを軸にしても面白い。ダノンシャンティの方が大物感は別としても配合自体は好ましく思う。富士Sとかを上手いこと勝つんだけれどもG1じゃ今ひとつ要らないんだよなぁ、と思われるタイプ。

その点でリスグラシューは変態した配合馬と見るべきだと思っていて、サンデートニービンの旨味を上手いこと使い込んだなぁという感想を抱く。NDを基準に考えるとピンと来ないが、ハーツクライは基本的にLyphardを放ったらかしにした配合なので、こういうやりくりも効く。けれどそれが引き出される可能性は決して高くないだろう、と。ハーツってムラのある種牡馬だし。

してこういう繁殖からG1馬を輩出するのであれば、4分の3を配した方がまとまりがいいのではないか・・・というのが主題。

それはパフォーマンスの問題ではなく異質さを武器にするためであり、レッツゴードンキの様な器用さと展開利の二つ技でぶちかます手があるのではないかと。パフォーマンスならリスグラシューでいいのだけれど、その一つ技で勝ち切れるほど日本の競馬は単調ではない。また4分の1サンデーの好配合なんて腐るほどあるのが現実なのだ。

と言ってもリスグラシューが前受けした時にはちょいと違った味があるはずなので、現段階では評価の場には上がらない。阪神JFの弾け方を見る限りではマイラー気味の千八馬っぽくて、そういう馬がしぶとく立ち回るのが秋華賞である。

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