砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

Affirmedについて その1

今年の3歳馬にAffirmedの良い馬が揃っているので、これについて詳細に書こうと思う。



見るべきは母Won't Tell YouのSir Gallahad=Bull Dogの強い緊張と、それをFighting Fox=Gallanat Fox2×4に集約させているところ。そんで父Exclusive Naitveは非Sir Gallahad=Bull DogでTeddyを一本引くのみのアウト。

Man o'WarやDisplayといったFair Playの有力血統を抱えているのは米血統らしい。

唯一、深く英愛仏へ関わるのはMahmoudのみである。だがこれは「Native Dancer×Mahmoud」からNorthern Dancerとの関わりがある。Northern Dancerは北米血統との深い絡みも特徴的であるが、そこから英愛へ一気に寄せ切ることにも定評がある。Sadler's Wellsが欧州の中距離~長距離で猛威を奮った様に。


Affirmed持ちの名馬にはいくつか例がある。昨今ではレッドファルクスがあり、続いてマツリダゴッホ、そしてテイエムオペラオー時代の2頭。ナリタトップロードメイショウドトウ

いずれも英愛血統が希薄で説明するのに根気がいる。なので個人的に好きな配合であるメイショウドトウ一頭のみを例に挙げよう。



注目したいのはSon-in-Lawである。これは単純な話として・・・「BigstoneはSon-in-Lawのしぶとさを自然に伝えるんだよ。だから多少のクロスで十分であって、むしろアウトを上手く行うことに比重が重いのだ。」ってなもの。

Foxgloveの様な名血統が3×3を成立させると「自然な遺伝」となりやすい。Specialがスペシャルなのはこの血統の重みが理由であって、サンデーとの配合で軽快に動くのはFoxhunterをクロスしてしまうからだ。

重い血統をクロス→軽くなる、という理屈の説明も簡単に書くと「重い血統を同一とするということは、それを軽くする術も同一とするということである。」という風になる。ニアリークロスで表現すると分かりやすいと思うが、むしろこれはニアリークロスとは全く違う意味合いになりやすい。

3×3による重みなんてのはアウト&インブリードの繰り返しで変異させるしかなくて、単純なニックス配合で処理しきれるものではない。だから血統が似通うことは稀で、ニアリークロスとして結ぶことは難しい。

もっと言えば・・・異系同士で名血統をクロスする方が美味しい。「出発点は同じだけれども、血統構成はまるで違うしお国柄の違いも大きいよ。」という形が異系の真骨頂。ドイツの難しさはそこにある。出発点が大抵の場合で違うから。


ちょいと長くなるので分けましょ。


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