砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

桜花賞予想

桜花賞は良くも悪くも格の世界ではなく、騎乗馬の素質をどう活かすかが重要だ。

なので勝ち切りまでに至るに、鞍上の抱える負担が大きいレースと言える。関東騎手が勝ち切るケースは少ない。蛯名正義アパパネで勝ち切った2010年が最後であるが、その前例はエルプスで逃げ切った木藤隆行の1985年まで遡らねばならない。

関東騎手が関東で築いた感覚はあてにならないし、関西騎手は関西のレースを必ずと言っていいほど作り上げてくる。だが外国人騎手と元地方騎手は当たり前の様に突っ込んでくる。アンカツデムーロ兄弟強し。

その点で言えば蛯名という騎手は関西にも対応する騎手で、春天2連覇を果たしたフェノーメノの鞍上だった。エルコンドルパサー凱旋門賞を2着したように対応力と受けの幅に定評があり、どんなコースでもハマるパターンを持つ。

だからエビショーって馬鹿に出来ないのよねぇ・・・。ここ5年間どこかしらで一発ハメてきた男だ。

予想


◎デルニエオール

◯プリモシーン
△フィフニティ

デルニオール

前走で狭いところを割ってきたところが圧巻で、オルフェ=ドリジャニの全妹のする競馬ではない。上がりがかかったからこそ割ったという内容で、本来は外からジワジワ迫るタイプであるはず。

おそらくラッキーライラックは控える競馬に徹するだろうし、これの前へ進めるために前の馬は厳しい競馬を強いられる。内には壁が出来るはずなので、最低限のロスで壁を捌く池添の手に本命を委ねたい。

プリモシーン

今が全盛期という血統であり、ここは勝ち切りまで見える。だが戸崎の競馬は阪神に不向きであり、ましてやスローから壁が後退してくるという面倒くさい関西のレースでは傾向が深まる。池添ほど壁に接近してリスクを負わないし・・・。

目一杯伸びてクビ差及ばず・・・というのが限界だろう。戸崎ってなんで捌きづらい枠ばっかりもらっちゃうのかね。正攻法の展開なら馬の強さをいくらでも発揮するのに。

ジェンティルドンナの鞍上として見せた秋天と有馬の捌きはトップジョッキーの面目躍如という内容だった。関東での好位先行では化け物かと思うくらいに凌いでくるのよねぇ。

フィフニティ

ビッグアーサー以降の福永は牡馬の扱いが上手くなっていて、ディープ牝馬でも本馬の様にズブい切れ方をする方が良い。溜め殺しの感はあれども、牝馬戦では切れで届く。ズブくても牝馬だ。切れはする。

ドスローってことはないのでステファノス全妹の切れで足りるだろう。むしろスロー気味の方が脚が溜まるタイプで、ど瞬発戦なら3着くらいあっていい。

ラッキーライラック

ここの内枠は正直微妙。マイラーとしての素質は疑いようがないものの、牝馬G1での壁作りにおいて鞍上を信頼することは出来ない。中だるみのペースで抜け出すのが遅れて沈没しそうな気が・・・。

バッシュがこの形を綺麗に捌いてくるはずがない。それが出来るならばドゥラメンテの鞍上をミルコに取られたりはしない。バッシュの差しで勝ち切れるほど桜花賞は甘いレースではない。

だが馬が最強クラスだったならば、諦めるしかない。そこまでの素質ではないと思うけれども・・・そうであったなら、今秋のスプリンターズとマイルCSで本命を打てる。

アーモンドアイ

素質抜群だが、ロードカナロア×サンデーサイレンスという配合形に疑問が残る。保留という消し。

だが現時点における「4分の1レディブラッサム」の最高表現である。ここでも本命を打てる器なのだが、ルメールがマイルでBold Rulerを扱うというのが厳しい。

鞍上が戸崎だったなら本命だった。戸崎の正攻法で勝てるパターンかと思う。

リリーノーブル

マイルで印を打つ気のしない配合形。競争馬としての資質はラッキーライラックやアーモンドアイと同格で、おそらくオークスはこの馬が取るだろう。

このノーザンテーストクロスの重要なことは、エアグルーヴとビーバップが非Blue Lakrspur血脈であり、その上で先生が仰るKingmambo≒ビーバップを形成する。キングカメハメハNijinskyを基軸としたBlue Lakrspurクロス&クロスの血統なので、この類のニアリークロスは美味しい!

しかし一番美味しいのはエアグルーヴの存在だ。ニアリーによる新要素の取り込みを行い、名繁殖による新たな「非4分の1」を得ることに成功した一挙両得の典型例。それもノーザンテースト4×5という塩梅の良い濃さのクロスを得ている。

そのためにルーラーシップ産駒の成功例である「Halo表現」に成功している。桜花賞は案外でもオークス秋華賞エリ女の三冠を狙える馬だ。


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