1歳上の兄にキングキングキング(父キングズベスト・2勝馬)があり、本馬は4分の3同血のエイシンフラッシュ産駒。近親にはダイバーシティ(ラジオNIKKEI賞3着)・ブリガドーン(フローラS3着)・ディアーウィッシュ(浦和記念3着)。
Buckpasserな母
アドマイヤアロングは中央未勝利の名古屋2勝。芝の短距離を追い込む様な脚質だった。スペシャルウィーク×Seattle Slew×Mr. Prospectorはリーチザクラウンと同じで、4代母がBold Ruler直系であるのも同じ。ただしアドマイヤアロングはSlew o'Goldを介してSeattle Slewを持つ。
それによりBuckpasser5×4となり、母系から強く意識されてきた「緊張と緩和」を継続している。リーチザクラウンはHail to Reasonとしての平坦適性で踏破する面が強く出た馬だったが、こちらはBuckpasserの登坂能力と機動力が強い配合だ。
緊張と緩和の継続
父エイシンフラッシュは母系にBold Rulerを薄っすらと引き、また非Hail to Reasonかつ非Buckpasserの配合。本馬はMr. Prospector4×4で、また「4分の3Northern Dancer、4分の1非Northern Dancer」。非Northern Dancerを担う母母メインスルーはBold Ruler5×4で、本馬の代ではBold Ruler8×7*6。上々と言うべきか。
また父は母系にRed Godを引くのでTom Fool≒Spring Runでささやかな継続を行っている。4×4以上の濃さを持たないBuckpasserにとっては不十分なものだが。
締めのらーめん
割と悩んだ方であるが指名はやめた。踏み込みの足りない配合であって、この類の4×5ほどの濃度による緊張と緩和を成立させるにはシメが肝心だ。それはMr. ProspectorやNorhtern Dancerといった超流行血統には難しいことで、つまりノーザンテーストやIn Realityといった強い緊張を持った血統のクロスが欲しい。(In RealityはWar Relic3×3、ノーザンテーストはLady Angela3×2。)
小技小技で攻めても勝ち切れないのは当然で、どこかで大技が必要なのは間違いない。小技だけで押し切るのであればサンデーサイレンスを引くべきではないし、その恩恵を預かる以上は締めのラーメンで一日を終える必要がある。
基本的には好配合だが、決め手に欠ける配合だ。
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