砂時計のくびれた場所

競馬の血統について語るブログ

クイーンS展望

クイーンSも随分メンバーが揃う様になったが、それにしても今年は破格の2頭が登場。ソウルスターリングとディアドラは「本調子ならまたG1を穫れるけれどイマイチパッとしない牝馬」の二大巨塔を構成する。

ディアドラは前走でリアルスティールと同着の3着。後方から展開してなおやる気をなくす競馬ぶりよりずっと良くなった。ルメールの続投も好気配だ。

ソウルスターリングも7着であってもヴィクトリアマイルは0.4秒の差に留まった。5着のミスパンテールとは0.1秒差であるから、これも良化気配。

2頭とも素質からすればまだまだ足りない内容だ。今レースを足がかりとし秋へ完全復調としたい。

FlambetteとHyperionの平城

過去の勝ち馬たちからして一目瞭然。Mr. ProspectorやRoberto、Special持ちが好走している。

それらを日本競馬向きに柔くするサンデーサイレンスの存在も重要だ。歴史的成功を収めた種牡馬であるが、サンデーサイレンスの直仔が勝った例はトゥザヴィクトリーレクレドールの2頭に留まる。

トゥザヴィクトリーはサンデー直仔の名牝において屈指の存在だ。G1勝利こそ一度に留まるがDWCを2着した馬である。オールウェザーの恩恵でもあるが、この優秀は産駒によって証明されている。(指摘いただきました。01年DWCはダート2000mの開催でした。)

レクレドールステイゴールドの全妹。ベルーフの母でもあり、平坦適性の高さは兄と同じだ。阪神と札幌を愛した。あと福島も。

この2頭はとにかく平坦が得意で、持続力に秀でている。スピードで勝負する様な類のサンデー産駒で、末脚で圧倒するタイプではない。

Hyperionの持続力はスピードだ。FlambetteとHyperionを上手に使った配合が望ましい。

理想像はオルフェーヴルだなぁ。

円いソウルターリング

母父Monsunの分だけスローペース適性に特化しているのだと考えられる。だから道中に負荷が強くかかると凡走する。

Buckpasserとしての狂った走りもなく、Ribotとしての熱心もない。深いところでこれらがクロスされていて、異系として純正ドイツのMonsunが4分の1に位置される。

おおよその指標として良馬場の1F12秒程度の負荷が限界だろう。それ以上速くなるとサンデー持ちに劣る。母父Monsunの日本競馬世界における限界だ。

若き頃にはFrankel産駒としての気性で馬鹿みたいに走ったのだろう。本格化と共にドイツの硬さが表現されて、気性も古馬らしい整ったものとなった。だからこう・・・なんかねぇ。

モズアスコットの方がよっぽど突き抜けた配合だ。けれどこちらの方が巧緻である。結果的に何でも出来すぎる様なものになってしまったかな。

全ての振り絞るための何かが欠けているとも言えるし、逆を言えばどこでも同レベルの走りが出来る。古馬戦というのは振り絞った馬が勝つもので、2歳~3歳春というのは完成度と配合の巧さで勝てる。底辺のしっかりした超鋭角ピラミッドと巨大真円。

3冠馬とて尖りきって勝つわけで、ソウルスターリングにはその格がないとも言える。今年の牝馬二冠馬は実に尖っている。プレミアムはあんまり尖ってないのよねぇ。

プレミアムの丸さってのはモズカッチャンと似ている。Danzigが尖りきっているものだから、これをクロスすると丸くさせる作用が表面に出がちだ。

ねじ伏せるHaloの系譜

ソニンクは日本競馬には稀な表現を持つ名繁殖で、その一家の子供たちはみな先行から押し切る様に走った。

Haloクロスは軽さを演出する。付随するHyperionの短距離要素をオンとするからだ・・・というのは持論だが、本馬の重さを見れば間違いではないだろう。

だがMachiavellianは非Hyperion血脈である。故にこれによるHaloクロスはHoist the FlagRibot直系らしい重さが出やすい。ヴィルシーナヴィブロスシュヴァルグランやバゴ産駒、ファンディーナなどにもそういった傾向が見える。

これらの血統に共通するのは、シュヴァルグランを除けば、Bustedの存在である。Machiavellian×Bustedはニックスの関係にあり、ヴィルシーナヴィブロスを支える大きな要素となっている。

よって、ディアドラはBustedの父Crepelloとして正しいのである。そう正しくなくてはHaloクロスの母を抱えたハービンジャー産駒など認められやしない。「4分の3Crepello、4分の1Fox Cub」は素晴らしいのだ。

問題があるとすればやはり気性。ソニンクの一家は鈍足であり、ディアドラ自身はAureoleのクロスを持つ。煮詰めた速さを近い代に引かないこともあって先行は難しく、差し競馬となりがちだ。

もしかするとゴールドシップの様なタイプではないか。

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